まず、黒沢氏のその言葉をご紹介。「愛されて育った人とは、仕事がやりやすい」。
解説は、こう言った監督の気持ちを娘和子の言葉を引用して説明しています。
監督は当時、映画界に多い変わり種に独特の持ち味を出してもらうように苦労していたのです。愚痴が出たのですね。と。
同じ解説の中に、監督の変わり種の面白い表現が載せられています。気に入りましたので書き留めておきます。
★ 演技は大根でも、存在感の牛肉役者
★ 脇を固める器用な味付け役
★ くさい演技のニンニク役者
★ 無味無臭の水のような奴
特別難しい言葉を使っているわけではありませんね。演劇作成に同じ足場に立っているものの特徴をなんとも味のある表現で語っていますね。おせっちゃん、こういう表現をさらりと書いてみたいと思いますが。
「すごい」「無茶苦茶」だけでは決して表現できない言葉の技術ですよね。