うちの芝生が一番青い

Tokyoに暮らす、ごくごく平凡で標準的な【ナイスサーティーズ】の奮闘記。

書評  一勝九敗

2010年02月17日 | 書評
いまや知らない人はいない「ユニクロ」。

ユニクロは「ベーシックなカジュアル」という、いままで日本に存在しなかったマーケットを開拓し
わずか20年ほどで不動の地位を築き上げてきた。


かつては安いなり・・・であったが、ここ数年は品質もかなりのレベルに感じられます。

どなたでも一枚くらいはユニクロの洋服を日常的に着ているのではないでしょうか。
それってよく考えると凄いことです。



今回はその経営者である柳井氏の著書を手に取ってみました。







「一勝九敗」   柳井正 著


この題名からもわかるように、ユニクロのこれまでの道のりは失敗の連続であった、と告白している。

新しいことにどんどんチャレンジする。
綿密に計画を練ってチャレンジしても、成功するのは10回に1回ほどである、と。

ビジネスとはそれほど厳しいものなのである。


でも大切なのは、その失敗からいかに学ぶか。
失敗には次につながる成功の芽が潜んでいるのだという。

失敗してもめげない、顔をあげてどんどん進んでいく。


この本全体を通して伝わってくるのは、柳井氏のまるで「太陽のような」エネルギーである。


高い理想を持ち、明るい未来に希望を持って、その実現にむけてひたすら努力する。

この眩しいばかりのエネルギーがあるからこそ、日本一のブランドになることができたのだろう。
人間の可能性というのは、無限なのだなぁと感じさせられた。


その柳井氏、なかなかユニークな考え方の持ち主でもある。

「一番いい会社は、社長の言っていることがその通り行われない会社。社長の言っていることを
 全て真に受けて実行していたら、その会社は間違いなく潰れる。」

「メンバー全員が、自分が経営者であるという感覚を持つ。経営者とは会社を成長させ、もうけさせるためにいるもの。」


また本の中で、現在のユニクロに対する危機感を告白している。

大企業になったユニクロには、緊張感が薄れ、慢心が広がっているというのである。
この手の本を書くような人物は「自慢話」が少なくないが、柳井氏はその類の話が一切ない。

むしろ従業員に対して、この本の中で現在の心構えに対して「警鐘」を鳴らしているようにさえ感じられた。


この人が経営者としているうちは、ユニクロはきっと大丈夫だろう。
このカリスマの後を次ぐ世代は、この巨大な船をどのように導いていくのだろうか・・・。


最後に心に残ったひとことをご紹介。




(凄い不況の時代だが)こんな大きなチャンスに恵まれた時代はない。

このぽっかり抜けるような青空の下、僕たちの可能性は無限にある。

僕はこの時代に働けることを、素直に感謝している。




可能性は無限・・・頑張るぞー。

元気と勇気をいただいた一冊でした。


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1 コメント

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お世話になってるよ。 (ハディ)
2010-02-19 22:58:36
安いけど品質も下げず時代にあったデザインも取り入れてる感じだよね!

洋服の世界ってなんか面白くって、安物を軽視するところがあった気がするけど、(日本人は見栄っ張り??)ユニクロはそれを払拭させたところが偉いと思う。

そういえば、DCブランドって言葉懐かしいな~(笑)
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