ダニエル・ピンクが提唱する「モチベーション3.0」を紹介します。
彼は、「モチベーション 1.0」は「生存や安心に基づく動機づけ」、「モチベーション 2.0」は「アメとムチに駆り立てられる動機づけ」と定義し、内面から湧き出るやる気に基づく「モチベーション3.0」こそが、創造性を要する高度な知的業務に携わる現代の労働者には、重要な「やる気」の源泉だと主張しています。
言葉を変えてみると「心理的安全性」の場の創造が「モティベーション3.0」ともいえますね。
働く意欲を支える『内発的動機付け』は、労働の対価としての「報酬」インセンティブ以上のモチベーションとなる事があります。
「やりがい」や「喜び」、そして「わくわく感」や「幸福な社会」をつくり出して行こうと思う気持ちです。
例えば、システム開発の世界では、Linuxに代表されるオープンソースの活用が一般的になっています。
Linuxはソースコードを無償で入手でき、GNU一般公衆利用許諾書のもとにおいて、非営利・営利に関わらず誰でも自由に使用・修正・頒布できます。
Linuxは、世界中の開発者の知識を取り入れるという方法によって、あらゆる方面に利用できる幅広い機能と柔軟性を獲得し、数多くのユーザの協力によって問題を修正していくことで高い信頼性を獲得したケースです。
Linux意外にもオープンプラットフォームで無償でサービス提供を受けられる仕組みが沢山あります。
例えば、Wikiなどもそのひとつです。
世の中、オープンプラットフォームやオープンイノベーションといった企業の枠を超えて「知の共有環境」が出来ています。
このような無償のサービスを支えているのは、世界中のエンジニアたちの「内発的動機」です。
要は、「面白い」「楽しい」、そして自分の書いたソースコードが他のエンジニアから賞賛されたときの「喜び」といった動機により役務提供をしているのです。
「報酬」を得る事は、社会生活を維持するためには大切ですが、人は「報酬」のみを動機付け要因として「やる気」を高める事にはなりません。
ダニエル・ピンクの「モチベーション3.0」の考え方は、わくわく「場」つくりのコンセプトそのものですが、日本企業ではまだまだその域に達している組織は多くないように思います。
今、人類はパンデミックショックの試練を受けています。日本も社会意識のパラダイムシフトが惹起され、命>仕事、IKIGAI>成果、人生時間>会社時間が当たり前の社会になる時代!
変革のチャンスです。