OKESAN 公的年金保険情報

公的年金および健康保険の社会保険関係の最新情報をお届けします。

議員年金、給付額削減を先行

2005-09-29 22:28:38 | Weblog
○ 自民党は29日、国会議員互助年金(議員年金)制度をめぐり、給付額の削減と国庫負担率の引き下げを実施したうえで将来、他の公的年金制度との一元化を目指す方針を確認した。公明党も同様の主張をしており、足並みをそろえた。10月4日に与党議員年金に関するプロジェクトチームの初会合を開き、与党案づくりに入る。


<解説>

 本当に、厚生年金、共済年金と一気に統合する(実際にしなくても、具体的な期限を設けて道筋を作るなどでもよい)の方針で行ってくださいよ。祈る気持ちでみています。

 もし、議員年金が、厚生年金より有利な共済年金とだけ先行統合してしまうと、長年の懸案の共済年金と厚生年金の統合はさらに先延ばしになってしまう。

 今の共済年金と厚生年金の統合の反対勢力は、受給が不利になる(だろう)公務員(共済の組合員)だけですけれど(あ、私学の教職員もか)、議員が共済に入ってしまうと、抵抗勢力が公務員と議員になってしまう。
 
 こうなってしまったら、その体制を崩すのは容易じゃないでしょう。

 せっかく、厚生年金と共済年金の統一という案をだしているんだったら、どんどん進める方向で行ってください。

社保庁、業務改革プログラムまとめる

2005-09-28 14:15:20 | Weblog
 社会保険庁は27日、06年7月から国民年金保険料の全額免除を受けている人が毎年度申請書を提出しなくとも継続的に免除されるようにするなど、新たに取り組む42項目を含めた計74項目の「業務改革プログラム」をまとめた。その内容には、

▽クレジットカードによる支払いも含め、同保険料の口座振り替え率を07年度までに50%(04年度末現在37%)とする
▽市町村が国民健康保険料などと同時に国民年金保険料を口座振り替え可能とする--などが盛り込まれている。

<解説>
 プログラムの中身がわからないので、なんともいえないけれど、クレジットカードで未納が減るのかなあ。今口座振替じゃない人が「クレジットカードだとポイントがつくから」という理由でクレジットカード払を選択するかもしれませんが、「払っていない人を払わせる」にはインパクトが弱いような。未納問題じゃなくて、口座振替率を高めたいだけか。

 確かに口座振替は事務が楽だし、多分口座振替は「払うの忘れちゃった、まあいいや未納」が低いのですしょうが、今は口座振替率より未納率の数字のほうが大切ですよね。

 あと、経済的な理由でない全額免除については、やっぱり面倒でも毎年免除申請にしなきゃまずいんじゃないですかね?
 人間って、急に懐具合がよくなることもある。ハリーポッターの作者は生活保護だったのがいま億万長者(でしたよね)、同じ収入で一方は免除、免除にならず強制執行を受けてしまう。あるいは人より稼ぎが多いのに免除。そういう庶民の不公平感は年金制度の存立を危うくします。
 
 的確に所得を把握できない以上、やっぱり細かい年収捕捉は必要だとおもうのですが、これもやっぱり、最近社会保険事務所が貰っている「住民税の額のデータ」で決定してしまうのでしょうか。あんまり「住民税のデータをアレコレ使う」のも良くない気がしますが、しょうがないのかなあ。

 ともあれ、早く実物を読んでみたいです。


 そういえば、26日に開かれた「社会保障の在り方に関する懇談会」(官房長官の私的諮問機関)で、小泉純一郎首相が所信表明演説で主に年金に言及したことに「年金だけでなく社会保障の一体改革を進めるべき」との意見が相次いだとのこと。
 いやまさにその通りなんです。
 老後は、生活費がいる=年金、病気になりやすい=老人医療、病気じゃなくても加齢で介護が必要になる=介護保険 で全てが密接にリンクしています。
 年金だけ、老人医療だけ が単独で存在できるわけがないんです。
 
 みんなわかっているのに、前に進まないのはなぜだろう。


議員年金廃止へ与党が検討本格化

2005-09-27 11:18:13 | Weblog
○与党が国会議員互助年金(議員年金)廃止に向けた検討に動き始めた。週内に与党検討チームを発足させ、10月20日ごろまでに結論を出し、次期通常国会に改正法案を提出する運び。給付額を段階的に削減し、公務員共済と統合する案が軸になる見通し。

<解説>

 やっぱり共済と引っ付くのかあ。
 いや、それでも1つの進歩なんですけれど、世の中の批判にももうちょっと目を向けてほしい。
 世間の人が年金のことで我慢ならないのは、官民格差=「厚生年金と共済年金の差」なんですよ。だから、共済と厚生年金の統合の話が出ている。そしてそれは実際に行わなければならない緊急の課題。

 だったら、議員年金は「最初から厚生年金と統合」させたらいいのに。
 それならば、議員は不利な厚生年金、事務方は有利な共済ということで、法律改正の権限がある議員が納得するはずもなく、共済と厚生年金の統合は一挙に早まります。不公平感は不公平に扱われるほうにたつとよくわかるものなんです。

 ところが、議員が共済年金に入ると、共済年金は厚生年金より有利な年金ですから、当然ながら議員の中に「厚生年金とはできるだけ統合したくないなあ」という動きが出るのは人間として当然。 今なら間に合いますから、議員年金は厚生年金と統合してください。

 え、議員は公務員だから共済だろ? という疑問もあります。
 でも、市役所などで働いているパートアルバイト、あるいは雇用期間2年とかで働いている人はみな「厚生年金」なんですよね。
 国や地方公共団体に雇われたとしても厚生年金に入っている人もいる。だから、「公務員」とはいえ「一般的な人のイメージする、事務方の公務員」ではない国会議員が厚生年金に入るのは、何らの障害もないはずです。

 議員年金が共済年金と統合されることにより、共済と厚生年金の統合が先送りにされるのは本当によくない結果だと思います。

国会議員年金改正の動き(大反省)

2005-09-26 13:17:31 | Weblog
○自民、公明両党は25日、国会議員互助年金(議員年金)を廃止して、国家公務員共済年金へ統合する案を軸に検討する方針を固めた。

 自民党の与謝野政調会長が25日、テレビ朝日報道番組で「自民党と公明党は(議員年金を)廃止しようという方針だ。議員が無年金になっては困るので、共済年金に引っ越してもらう」と述べた。


<解説>

 ちょっと前に、議員年金を5割国庫負担にするのはどうも解せない。つまり「国民の最低の生活保障である国民年金が近い将来5割の国庫負担」になるのと、「国会議員の年金が5割の国庫負担になる」のは意味合いが違う。
 旨を書きました。

 で、いろいろな動きを見ていて、「あっ」と気がついた。

 厚生年金は労使折半なんです、保険料の半分を従業員が、もう半分を会社が負担する。
 その理屈は現在の共済年金も同じ。保険料の半分は公務員個人が、もう半分は雇用主たる国、地方公共団体が負担します。

 国会議員について、「使用者」とか「被用者」とかいう概念はちょっとなじみませんが、議員年金を共済(最後には厚生年金)と統合させると、どうなるか。

 保険料の半分は自分たちの負担、もう半分は「使用主負担」ということになります。ああそういうことか。
 これは、「議員だけに国庫から特別に年金の保険料負担をさせている」のではなく、一般の公務員や一般の民間企業のサラリーマンと全く同じく、国が使用主(何度も言いますが国と議員って試用するような関係だとは思いませんが、一般サラリーマンと準じるとして)「大手を振って、保険料の半分を国に負担してもらえる」ということ。

 なーんだ、国庫負担、国庫負担と騒いで損した~ という軽い脱力感、とやっぱりわしはアホやという落ち込み。議員さん年金知らなさすぎ、あんたらが国庫負担率云々って話をしてかつ、その5割の根拠は国民年金の国庫負担率(これから負担率が上がる予定、今は5割ではない)とかいうから、そんなバカな話はないだろうとわしも反論してしまった。

 厚生年金の保険料上限は給与62万円のところ(当然国会議員はココ)、そうすると保険料は月8~9万、個人負担は4~5万円のところ。現在議員年金に十数万円を払っているそうですけれど、保険料を下げるなり、その上回る分はさらなる3階建て(共済の職域加算や厚生年金基金や401Kのようなものとして)部分で別途運用すればいい。(金融機関も議員年金の運用は極めて慎重にやるでしょうから)

 国会議員の国庫負担の話、議員だけに恩恵的に5割を国が負担するのではなく、共済や厚生年金と統合してしまえば自動的に5割国庫負担となるだけの話ですね。

 まあ、国会議員が「現時点では共済年金の被保険者かという疑義はあるにしても、法律でその部分をケアしてしまえば全く問題はない。」

 いや、全く持ってお恥ずかしい。
 わしの頭の悪さに免じてご容赦ください。
 


離婚時年金分割ー10 (週末投稿)

2005-09-24 17:24:19 | 離婚時年金分割
 何だかんだ言って離婚時年金分割も10回目になりました。ちっとも本論が深まらず、脱線しまくりですけれど、怒らないでください。

 今日から少しずつ、条文に則って年金読み解いていきましょう。お手元に条文がある方は78条の2くらいの辺から(でも物好きな人や仕事で使う人以外は読まないほうがいいと思う)。

○第1号改定者、と第2号改定者

 法律では、年金を分割して差し上げるほうを「第1号改定者」、年金を分割して受け取る方を「第2号改定者」という呼び方をしています。まあここは知らなくてもOK。
 ただ、単純に夫が働く、妻は主婦な場合はいいんですけど、夫と妻が20年共働きで、最初の10年間は夫のほうが稼ぎが多かったけれど、後の10年は妻のほうが稼ぎが多かった。
 
 そういう場合にどういう風な呼び方をするのか。やっぱりトータル20年で損得を計算して、結論的に夫のほうから妻に行く年金のほうが多いと決まってしまえば(共稼ぎの場合は注意しないと、年金分割というのは夫から妻の片務的なものではないですからね、妻ー夫もありえる)、夫が第1号改定者、妻が第2号改定者という風になるんだとは思うんですけど、厳密には後の10年は「第2号改定者」から「第1号改定者」に年金が行くことになってますよね。その辺は何を持って、1号、2号というのかまだわかりません。混乱しなきゃいいけど。


○年金分割って一体何を分割するの?

で、正直な話一体何を差し上げるか?(ここはとおおおおおおっても重要)

年金そのものじゃないんです。ここはすごく間違いが多い。結局は年金分割ですから年金を分割するということになっているんですけれど、実は法律には年金の計算基礎となる、標準報酬というものを分割して差し上げるということになっている。

じゃ、標準報酬って何? ってことになりますよね。
一言で簡単に言うと、「給与」ただし、普通に貰っている給与じゃありません。

 給与は明細見れば一目瞭然ですけれど、給与って残業があったりして固定給といえども毎月少しずつ変わっていきます。それじゃ計算が面倒だろうってことで、一定の幅を持ってランク付をしている。
37万円から39.5万円までは38万円とする とされる。これが標準報酬月額といわれるもの。

 年金の履歴を調べに社会保険事務所に行くと、こういう資料をくれます。
その資料に、その当時の標準報酬月額が乗っているんですね。月・賞と書いてあるところです。
 年金相談で、時々ご年配の女性に、ああ昭和40年にお勤めに初めて出られたんですね。その時の初任給は1万8000円くらい? 本当に物価上がりましたねえ。
というような雑談ができるのは、その時期の記録が残っているからに他なりません。

 じゃあ、夫がその時給与が3万円だったら?今の初任給は大卒で20万円くらいするでしょう。不公平じゃない?
 
 普通はそういう疑問が起こりますよね。
 当然ながら今の1万円と昔の1万円は違います。
 昔の1万円も10年前の1万円と30年前の1万円は違います。
 だからそれを修正しないといけない。当たり前といえば当たり前ですけれども、その作業をして年金額を決定します。

 あら、長くなったので続きは次に


小泉首相、議員年金廃止の検討指示

2005-09-23 13:33:46 | Weblog
○小泉首相は22日夜、首相公邸で自民、公明両党の幹部らと会談し、「国会議員年金の廃止を早急に検討してほしい」と指示した。首相は昨年4月にも議員年金廃止を表明したが、自民党内の反発もあり、立ち消えになった経緯がある。

 会談の中で、公明党の神崎代表は「共済年金や厚生年金を一元化し、それに議員年金を統合する。暫定的には、衆参両院議長の諮問機関が今年1月に答申した改革案の通りに国庫負担分を現在の7割から5割に引き下げる」と提案した。

 これに対し、小泉首相は共済年金と厚生年金の一元化の検討を進めるよう改めて指示し、議員年金については「自民、公明両党で早急に案を作成してほしい」と述べた。

<解説>

 議員年金は、名前は年金とついているものの、公的年金と全く違います。
 その誕生の経緯、其の他からして、「退職金の形を変えたもの」という主張もあながち間違いじゃない。我々の入っている国民年金や厚生年金と性格が違うものという風に捉えないと話が混乱します。

 国会議員年金、国庫負担率を7割から5割に下げるって、その根拠があまりにも不透明。
 国民年金の国庫負担率が、33%から50%に引上げられるのを見越して、という話も聞きますが、国民年金の国庫負担率がこれだけ高いのは「基礎年金といわれる、国民全員が加入することを前提とする最も基本的な年金」であるからに他ならない。議員年金とは違いますからね。
 
 この辺を公明の神崎さんはもうちょっと理解してくれないと困ります。意図的に公的年金と混同させて、有利な方向に持っていっているのではといううがった見方すらしてしまいます。

 議員年金は、国民年金の上にくる厚生年金や共済年金と同じく、国民年金プラスアルファ的年金と考えるならば、そもそも国庫負担自体不要とも考えられる。掛け金や受取りの非課税措置だけで十分(それでも所得が高く税率の高い国会議員にはすごいメリットです)。

 長生きした議員には沢山出て、早死にした議員は払い損というのも、「国会議員の退職金的性格を議員年金が持っている」ことからしたら変ですよね。国会への貢献度に比例するなら、定額の20年の年金とかのほうがすっきりする。

 退職金として1時金として支給するが、希望者にはその退職金をプールして、年金と言う形で支払うというのがすっきりするのですけれど。

 どうも「国庫負担5割」というのは将来に禍根を残しそうです。もしこれで決定するなら、年金受給中に「年収が500万円を超えたら国庫補助分(半分)は支給停止」のような措置を講じないとダメです。 
 そもそも議員年金ができたのは、引退した国会議員の中のお1人が余りにみすぼらしい生活をしていたので、「国政で活躍された元議員をこんな酷い環境においておくは大変よろしくない」ということから始まったということを聞いています。

 それが議員年金の発端ならば、引退後も社長をしたりテレビやラジオにでてそこそこの収入がある元議員の老後を保証する必要はありませんからね。
 



年金の受給直前に申請書類送付へ

2005-09-22 08:46:44 | Weblog
○58歳で年金受け取り意思示せば 社会保険庁は58歳の時に将来の年金受け取りの意思表示をした人に、支給申請手続きを忘れずに済むサービスを10月3日から始める。58歳の加入者が年金加入記録を社保庁に送っておけば、受給年齢の誕生日の3カ月前に受給額の決定と支給開始を求めるための「裁定請求書」を自宅に郵送する。


<解説>
 うーん、「58歳の加入者が年金加入記録を社保庁に送る」ってのは? あれは社保庁から我々の方に来るものなんだが。
 多分、年金加入記録についている「確認できた(この言い方も不正確で「加入履歴に間違いないと確認したが正解」)というハガキを送ったら、裁定請求書を送付する」とかいうことなんだろうと思いますが、ちょっと記事からは確認できません。10月3日から実施ということですから、多分すぐ詳細がわかると思いますが。

健康保険料、月給・賞与上限引き上げへ 厚労省

2005-09-21 11:20:42 | Weblog
○厚生労働省は20日、サラリーマンの健康保険料について、保険料がかかる月給と賞与の上限を引き上げる方針を固めた。現在、月給は98万円、賞与は1回200万円が上限で、それ以上支給されても保険料は変わらない。この上限を、120万円程度と400万円にそれぞれ引き上げ、高所得のサラリーマン層に負担増を求める。

 具体的にはこれまで月給の場合、保険料の算定は9万8000円程度を「1等級」とし、98万円程度の「39等級」を上限としていたが、現状より4~5等級増やし、120万円程度に引き上げる方針。

<解説>
 大半のサラリーマンには余り関係ない話かもしれませんね。
 給与が月額98万円、賞与が1回200万円を超えるサラリーマンだけが心配し、それ以外には関係のない話です。

 取りやすいところから取るのかという批判もあるようですけれど、該当するようないわゆる高額所得層では、副収入の差でこの痛みが全く違ってきます。

 特に中小企業のオーナー社長の場合、社長としては給与は低めに抑えておいて、会社とは関係ない所で自営業としてほかにビジネスをしている場合もあります。その場合には、その自営ビジネスであげた収益は保険料に反映しない。
 本業の社長の給与より副業の収入が高い人がいます。これは本末転倒でこれが正しいやり方か否かは実はお恥ずかしながら判断つかないですけど、いらっしゃるのは確かです。
 
 こういう人は最高等級(98万円)に行ってない場合もあるから保険料上限の引き上げも痛みが少ない。

 一方、高額所得サラリーマンで副業が禁止されている人は、もし頭打ち額が98万円から120万円になればその負担増をモロに受けることになる。
 健康保険とは違いますが民主党の年金マニュフェストで「所得の種類に関係なく、その人のあらゆる所得=総所得に保険料率をかける」という考えがありました。「現状ではとてもとても条件整備が整わない段階なので2008年までに実施するという青写真はあまりにも非現実的」とわしは批判しましたが、考え方はいい線を行っています。

 自分で給与の調整もでき、副業もやり放題の会社のオーナー社長と、副業が禁止され、給与だけでその給与も会社が決める高額所得サラリーマンでは、今回の健康保険料の上限引き上げは受け止め方が違うように思います。

 高額所得サラリーマンは、一般サラリーマンより給与が良いとあきらめるしかないのでしょうか?

 また自営業の高額所得者との格差も上限も記事の最後にでてましたが気になりますね。給与が120万円 賞与が200万円×2 の方 年間の保険料が150万円くらいになります。
 でも、国保(自営業)の場合はどんなに稼いでも上限は53万円。
 
 療養の給付(病気に罹った場合)の本人負担はどちらも3割ですから、3倍の保険料の差はちょっと不公平な気がします。
 
 


今日の年金2題 (民主党党首、社保庁苦情メール)

2005-09-20 12:43:11 | Weblog
○民主党の前原誠司代表は18日、都内で記者団に、年金制度改革をめぐる与野党協議について「与党がどれだけ年金改革を考え、与野党でまとめようとしているのか。本気さを私なりに確認するためには、まずその協議には応じたい」と述べ、再開に向けて与党と調整する考えを表明した。

 前原氏は「今すぐ席をけって離脱することはないが、与党が本気でないのなら早く離脱した方がいい」と指摘。協議に応じるものの、与党の対応次第では離脱する構えをにじませた。

<解説>
 民主党は今回の総選挙で惨敗しました。
 何度も何度も何度も何度も言ってますが、「大人になってください」

 年金一元化の前提として、厚生年金と共済年金の統合は緊急の課題。もし自民がそれを言い出したら積極的に乗ってみて下さい。
 そこでグズグズ理屈をこねると、国民は民主党が厚生年金と共済年金の統合に反対するのはウラに「官公労」という旧態依然とした公務員の組合がついているからだろう。と思いますよ。

 自民、公明、民主の3党が統合に前向きなら、どんなに激しい公務員の反対も押し切れます。
 
 逆に本気か否か調べるために、自民党の主張する「官民の年金統合」を民主党から仕掛けてみる。それでグダグダしているなら自民は全くやる気ナシです。

 年金一元化という民主のマニュフェストからしたら、この程度の改革では全く物足りないでしょうが、方向性としては一元化への方向に行っているわけですし、幾ら叫んでも「野党の立場」は今後4年は変わらないわけですから。

☆☆☆

 社会保険庁は、昨年10月から始めた利用者からの「長官へのメール」の受け付け状況をまとめた。8月末までに5300件に上る。約半数が批判的な内容となっており、同庁への不信感の根深さを浮き彫りにした。


<解説>
 ライオンキングのチケットやマッサージチェアーを年金原資で買ってて、そのことを怒らない人が居たらおかしいですよね。ある意味正論。よく批判が半数ですんだなという感想です。

 で自分たち社保庁職員は、老後は共済年金ですから。

 一般の公務員も、自分たちの所属する共済組合の職員がその原資で、チケットやマッサージチェアーを買ってみたら、どんな気持ちがするか一度買ってみろ。
 という意見は、過激ではありますが、否定できるものではありません。

 でも、最近のマスコミ報道によると、その共済組合の理事長とか役員とか、「大した仕事もしないのに、給与も退職金もガッポリ」だそうで、共済という制度自体がもう時代遅れなんでしょうかね。半公務員的立場なのにその内実がわからない。あまりにも不透明すぎて困ります。
 

年金さらに官高民低

2005-09-18 11:18:32 | Weblog
○厚労省試算によると、
 サラリーマンと公務員の年金を比べると、現在は公務員世帯の方が年間54万-73万円多く、45年後には年間114万-152万円に差が拡大することが、明らかになったとのこと。

 サラリーマンの年金である厚生年金と公務員の年金である共済年金。その決定的な違いは「職域加算」の有無。国家公務員や地方公務員の共済には職域年金という三階建て部分が加算される“特典”がある。「一般的に、本体(二階部分)に二割増しのイメージ」(厚労省)という。

 このため、夫婦二人の老齢年金(共済は退職年金)は、
平成17年度は月額でサラリーマン世帯が23.3万円に対して、国家公務員は27.8万円、地方公務員が29.4万円となり、4.5~6.1万円上回る。

 45年後の平成62年度には、サラリーマンが月額49.1万円なのに対して、国家公務員58.6万円、地方公務員は61.8万円と、月額で9.5~12.7万円に格差は拡大する。

 一方保険料率は、
 国家公務員共済(国共済)を所管する財務省によると、同共済の保険料率は14・638%で、厚生年金の保険料率14・288%をやや上回るものの、地方公務員共済(地共済)に至っては13・738%でサラリーマンよりも低い。
 
 
<解説>

 元ネタとなっている新聞報道は、新聞やネットを捜せば沢山あるので、詳しくはそちらをご覧ください。もっと詳細に報道されています。 
 何しろ、やばすぎます。低い負担で多額な年金。これじゃ国民の誰の理解も得られない。

 共済側は、「運用が良いから厚生年金よりたくさん年金を出せる」と反論しているみたいですけど、オタクは共済の年金原資で「官舎を建てた?、マッサージチェアー買った?、ライオンキングのチケット買った?」って突っ込みたくなりますよね。

 ライオンキングのチケットを買ったのが厚生労働省(社会保険庁)のお役人で、でも彼らは原資となった厚生年金ではなく、「しっかりと着実に運用された」共済年金を受取る。こんなバカな話はありません。

 さらには、一流企業といわれている会社でさえ、バブル崩壊後の企業年金の負担に耐えかねてさっさと厚生年金基金を代行返上(厚生年金基金をやめて、国に返還する)といことをしている。
 これどういうこと? 
 国家公務員、地方公務員 あらゆる公務員共済が、「トヨタ自動車より」はるかに上手に資金運用をしているってことですか?

 普通はそうは思わないでしょう。
 トヨタのようなギリギリ無駄を絞った組織より、国家公務員や地方公務員の共済のほうが無駄がないなんて、絶対裏があるのかカラクリがあるのかわからないけれど、何かがあると思うのが世の常。世界のトヨタでさえ、悪戦苦闘している年金資金運用をさらりと共済がこなすなら、「日本の財政ってこんなにひどくなってない」でしょう。
 新聞によると、恩給(共済制度が始まる前の公務員の特権的年金)への国庫負担などがどんどん流れていてそれを運用できるからこれだけ有利になるとのこと。(ここはわしはわからないので意見は保留)
 
 共済組合に関しては、ちゃんと晴天の下にあらゆる資料を出してください。
 そこから議論が始まる。今はまだスタート時点にさえたっていない状態。

 例えば、警察共済なんて、恐ろしくて議員さんでさえアンタッチャブル(と聞きました、確かにわしも警察共済に面と向っておたくの共済どうなっているの?とは聞けない、小心者だから)だそうです。それだけみんなに知られていないのに巨大な組織。

 とにかく、あまりににも官民格差が激しいと「国民の年金不信はどんどん深まります」
 既得権益を失いたくない気持ちはわかりますが、これを放置しておくとさらに風当たりが強まる。

 郵政民営化でも、「特定郵便局長会」は反対の一つ覚えじゃなくて、もう民営化の流れはさけられないんだから、あらゆる面での条件闘争をしたほうがいいという現実的な郵便局長もいたと聞いています。年金お同じで、今なら条件闘争が可能。でもその時期を失うと、年金の小泉が登場したら足元から既得権益を失くしてしまうかもしれません。
 共済の方も大人になってください。もう「公務員だから」といって特権を享受する時代は終焉に向いつつあるのです。