三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

冷たい校舎の時は止まる <辻村 深月>

2009-03-02 12:31:50 | 
 本屋で何度も目に留まってた、気になってた本です。
 この人の本は、何故か目に留まります。
 何故だ?平積みにしてあるからか?

 上下二冊、ボリュームたっぷり。
 自殺した生徒は誰なのか、の引っ張りっぷりも見事で、焦れったさもたっぷり。
 辻村ワールド(って、1冊しか読んでないけど)もしっかり確立されていて、読み応えは十分です。



以下、ネタバレあり!!












 うーん、そうきたか、と。
 学園祭で自殺した人とホストは、別人だったのね。
 
 1人少ないんではなく、1人多いんじゃないかなぁ、とは思ってたけど。
 菅原と榊のキャラがかぶってるなぁ、とは思ってたけど。
 その辺は、素直に読んでよかったのね。

 リカちゃんやら鷹野が何かにひっかかってたのって、全部榊絡みだったのかしらん。
 再読したいけど、長すぎて。。。へへ

 それにしても、ホストがあのコだったのに、なんで皆をあんなに怖い目に合わせたんでしょ。
 心の中では皆の事を、凄く責めてたってこと?
 当時、皆に助けてもらったのに?
 どうしてケイちゃんだけ、あっさり帰れたの?
 ホストだけでなく、本人の意思も強ければ、作用するということ?

 一番解せないのは、ホストのあのコがアノヒトの家で、自殺を図ったことだな。
 なんちゅう迷惑な事をするんだ。
 それって、本当は死にたくなかったんじゃないのかい?
 いくら追い詰められていたとはいえ、それじゃー、依存が強すぎるような。。。

 とまぁ、納得いかないトコも多々あるんですが、全体的には好きです。
 なぜかしらん。
 
 ところで解決編の直前に、読者に自殺したのは誰かを問う頁がありましたな。
 あの時点で、本当に、自殺者の名前は判断できるんでしょうか?
 先が気になって、ガンガン読んでしまったので、私には判断しかねますがね。

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)
辻村 深月
講談社

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