limited express NANKI-1号の独り言

折々の話題や国内外の出来事・自身の過去について、語り綴ります。
たまに、写真も掲載中。本日、天気晴朗ナレドモ波高シ

ミスター DB 53

2018年10月09日 16時04分48秒 | 日記
午前8時30分。機動部隊の“輸送車”と隊員3名が到着。荷物の引き取りを開始した。各部屋の“撤収作業”も佳境を迎えつつあった。ミセスAの持ち込んだボストンバックを移動させる際、機動部隊員にちょっとした混乱があった。“取扱い要注意”と書かれたバックに手をかけた隊員達は、異様過ぎる重さと張り裂けんばかりのバックの膨れ上がり方に、一瞬怯んだ。「何じゃこりゃ?!」「おい!ミセスAのバックらしいぞ!」「ひぇー!!俺は持てん。責任も持てん。誰が責任を持つ?!」3人は尻込みをして、責任の押し付け合いを始めてしまった。その時、自室と“スナイパー”の部屋の“撤収作業”を終えたN坊とF坊が顔を出した。「3人揃って何やってんの?」「ああ、“ニトロ”より険悪なこのバックか!」2人は瞬時に理解すると、機動部隊員が使っていた台車2台に、バックを平然と積み込むと「トラックまでは責任を持ってやるよ」「後は、悪いけど頼むね」と言い作業を手伝った。こうして、どうにか荷物の引き取りは終了し“輸送車”は走り去っていった。司令部には“耳”とその周辺機器と各自の手荷物だけが残され、雑然としていた部屋はスッキリと片付いた。「やれやれ」「“ニトロ”より険悪なバックで揉めるとはな」N坊とF坊が司令部へ戻ると「誰だって“ニトロ”紛いのバックには手を出さんだろう」「お前さん達“撤収作業”は済んだのか?」リーダーとミスターJが、揃って浴室から出て来た。「黙って見てたんですか?」N坊とF坊が合唱すると「触らぬ神に祟りなしと言うではないか」ミスターJがニヤケた顔で言う。「こっちも“撤収作業”で手一杯なのでな。N、F、作業が完了したならば、お前さん達はαポイントへ向かってくれ!」「了解しました」「こっちはもういいんですか?」N坊とF坊が口々に聞く。「もう8割方は終了した。後は、リーダーが残ってくれれば大丈夫だ。連絡は携帯に入れてくれ。こちらからも携帯で指示を送る。KとDBの動きは逃さずに目を凝らせ!」「はい!」「Z病院で逢いましょう」「2人共、任せたぞ!」ミスターJは笑顔で2人を送り出した。「さて、リーダー、一休みしよう。ベッド周辺までは済んだ。コーヒーを淹れてくれ」「はい、もう直ぐこの部屋ともお別れですね。“耳”の撤収は、客室係の彼女に依頼済ですので、問題はありません」リーダーはコーヒーを淹れてミスターJへ差し出すと、自らもカップを持ってソファーへ差し向いに座る。時計の針は、午前9時を指そうとしていた。2人が暫く無言で居ると、不意にドアをノックする音が聞こえた。「誰だ?こんな時刻に?!」ミスターJは不審そうな顔をする。リーダーは慎重にドアの外を伺い、ドアを開けた。「秘書課長さん。どうされました?」やって来たのは、Y副社長の秘書課長だった。「ミスターJ、お忙しい所を済みませんが、少し私の話を聞いて頂けませんか?」彼の顔は必死だった。「どうぞお座りください。私に火急の御用とは何です?」ミスターJは静かに切り出した。

W警部は鑑識課の部屋の片隅で、パソコンに見入っていた。“証拠品”から出て来る検証結果とY副社長から託された書類を首っ引きで突き合わせ、間違いが無いかを確かめていた。「どう言う組織が、どうやってここまでたどり着いたんだ?鑑識顔負けの分析力だ」彼はあまりの正確さにあきれ果てていた。「W警部殿、科捜研の分析結果が出ました」鑑識課長が書類の束を持って足早にやって来る。「結果は?」「まったく同じです。ZZZと断定されました!」“ドクター”の検証結果と科捜研の検証結果はまったく同じだった。「タダ者の分析じゃありませんね。再検証の結果は、寸分違わず一致してます」鑑識課長もあきれ果てていた。「だが、これで時間は大幅に短縮出来た。何処の誰かはどうでもいい。要は青竜会への強制捜査へ、一気呵成に突き進めると言う事だよ。私は捜査本部に報告に行ってくる」W警部は鑑識課の部屋を飛び出すと、捜査本部へ駆け込んだ。丁度、捜査一課長とマル暴課長、G刑事達が地図を見ながら話し合っていた。「科捜研の分析結果と“証拠”の分析結果が一致した。青竜会がZZZの密売に手を染めている事は明らかだ」W警部は2つの分析結果を改めて示して言った。「そうか、やはり同じか。これで心置きなく踏み込める。一課長、相模原の施設にガサ入れをかけましょう!」G刑事は舌なめずりをしつつ進言した。「うむ、処方箋薬の密売の証拠も挙がっている。ガサ入れの理由も充分に成り立つな。私が本部長命令で密かに進めていた、Z病院の件が発端だ。今回はこれら2か所へ捜査員を出そう!相模原の方は、マル暴課長とG刑事で進めてくれ。Z病院の方は私とW警部で対処する!容疑者を確実に確保しなけりゃならない。全ての始まりは、Z病院の件だ。これを足掛かりにして、青竜会を一気に追い込んでくれよう!」捜査一課長の鼻息は荒かった。「それにしても、一体誰なんだ?これ程の“証拠”をよこしたのは?」マル暴課長が思案を巡らせる。「課長、誰でもいいんですよ。それは問題じゃない。我々は長年、青竜会の跋扈に頭を痛めて来た。それを漸く切り崩せるんだ。有効に使わせてもらえるだけでも、感謝せねゃならんでしょう。Gさん、そうですよね?」W警部が言う。「漸く時が来た。俺の悲願は皆の悲願でもある。やるなら、徹底的に叩き潰して終わりてぇ。一課長、ゼロアワーは?」G刑事が聞く。「Z病院が午後3時だから、同時刻に踏み込もう!やるなら、一気呵成に片づけたい。根こそぎ押収をかけるんだ!」「では、人員配置は?」W警部が聞く。「主力は相模原、鑑識も含めてな。Z病院は、あまり目立たない方がいい。30名と鑑識数名で行こう。ともかく、午後3時を期して万全の体制を取る!直ぐに捜査会議を始めよう。おい、至急全捜査員を招集しろ!」捜査一課長が大声で叫ぶ。「青竜会め!首を洗って待ってろよ!」G刑事が燃えている。県警は火の玉と化した。全てを焼き尽くす巨大な火の玉に。

突然現れた秘書課長は、水を一杯所望すると「お忙しい所を大変恐縮ですが、実はDBの処遇について相談に乗っていただきたいのです」と言って、鞄から図面と写真を引きずり出した。「これは弊社のベトナム工場の地下に設えた“DBの抑留場”です」と言って、説明を続けた。今回のZ病院事件では、DBが不起訴処分になり、検察から帰って来る可能性が高い。だが、会社として何も処分をしない訳には行かない。Y副社長もこの点については、兼ねてから頭を悩ませていたが、結論として“海外抑留”にする事が最善の策だと英断し、急いで“DBの抑留場”を建設した。しかし、どうやってベトナムへ送り込むかが問題として残ってしまった。海路と空路の双方から検討した結果、空路を選ぶことにしたが、DBに悟られるのはマズイ。「と言う事でありまして、DBを眠らせて輸送する所までは算段がついたのですが、肝心要の睡眠薬の入手方法で躓いてしまいまして。ミスターJ、貴方のお知り合いの医師、若しくは薬剤師の方をご紹介して頂きたいのです」秘書課長は一気に説明をすると、水を飲んだ。「ふむ、確かにDBが大人しく着いていく筈が無い。眠らせて運ぶのは、当然の選択だ。秘書課長さん、睡眠薬の持続時間はどの程度必要ですかな?」ミスターJは写真を繰りながら聞く。「余裕を持って考えますと、48時間程度は必要かと」秘書課長は時間を追って答える。「なるほど、副作用が伴っても問題はありませんか?例えば、頭痛や吐き気、目眩などですが?」「それは、問題ありません。どの道、DBはここへ送り込まれたら、定年まで出られないのですから」秘書課長は即答した。ミスターJは立ち上がり、窓辺に移動した。一心に何かを考えている様だ。暫くの沈黙の後「秘書課長さん、睡眠薬が必要になるまで、まだ時間がありますよね?DBを法が裁けないなら、我々の手で裁くのはどうです?」ミスターJは静かに言った。「どう言う意味です?我々の手で裁くとは?」秘書課長は怪訝そうに聞き返した。「ご所望の睡眠薬なら、いつでもご用意しますよ。ただ、それだけでは意味は半減する。“彼”の未来に禍根を残さぬ様にするには、“時限装置”をDBに仕掛ける必要がある。DBの定年は、確か3年後でしたな?」「ええ、そうですが、3年後に作動する“時限装置”とは何です?」秘書課長は益々怪訝そうに聞いた。「それは、貴方も知らない方がいいでしょう。ともかく、必要な薬剤は私が手配しましょう。時期が来たら、Y副社長に“暗号通信を打電して欲しい”と言っておいて下さい。そう言って頂ければ話は通じます。打電を受けたら、秘書課長さん宛てに2種類の薬剤をお送りしますよ。それをDBに飲ませてやりなさい。後は、この計画を実行なさればいい。勿論、薬剤は透明、無味無臭、何に混ぜても変質しません」ミスターJは遠くを見ながら言った。「分かりました。それではご協力して頂けるのですね?」「異議はありません。むしろ、賛成です。DBを日本に留まらせる理由は無い。出来るだけ隔離した方が後々に問題が小さくて済む。私がそう言っていたと、Y副社長にお伝えください」ミスターJは振り返り、秘書課長の目を見て言った。「ありがとうございます。これで、DBをベトナムへ隔離する手筈も整いました。では、しかるべき時が来ましたら、“暗号通信を打電”しますので、宜しくお願い致します」秘書課長は急いで図面と写真を鞄へ押し込むと、立ち上がった。「DBをベトナムへ隔離するための指揮は、私が執ります。必ずヤツを封じ込めて来ますよ」「頼みましたよ。“彼”の未来に禍根を残さぬ様にする為にも」ミスターJと秘書課長は固く握手を交わすと「私は、直ぐに横浜本社へ出社して、Y副社長に報告します。午後、Z病院でまたお会いしましょう。一先ず、失礼しました」と言って足早に部屋を辞して行った。「リーダー、“ドクター”へ電話を!」ミスターJは直ぐに動いた。リーダーは素早くキーを叩いた。「おはよう“ドクター”。今、大丈夫かい?ミスターJに換わる」リーダーは携帯を差し出した。「済まんな“ドクター”。至急取り掛かって欲しい案件がある。例の“時限装置”の3年版だ。“加工”には時間が必要だろう?ああ、納期は1ヶ月以上先だ。睡眠薬の48時間版とセットで発送したい。うむ、マラリア当りが妥当だろう。そうだな、そっちに任せる。悪いが頼む。では」ミスターJは電話を切った。「マラリアで大丈夫ですか?」リーダーが問う。「多分、大丈夫だ。正しい診断に辿り着ける病院が幾つあると思う?ハナからマラリアだと疑ってかからなければ、それまでの事だ」ミスターJは事も無げに言う。「さて、急いで最後の作業にかかるか。リーダー、何も残すなよ」「はい、丹念に拭き取りますよ」2人はそそくさと“撤収作業”を再開した。

同じ頃、KとDBも最後の打ち合わせに入っていた。「DB、ここからZ病院まで車でどの位かかる?」Kは地図を見ながら聞く。「そうだな、渋滞も考慮すると50分は見て置いた方がいい」DBも地図を辿りながら答えた。「Z病院の駐車場は広い。建物の近くにスペースが空いているのを祈るしか無いな」Kは、Z病院の院内案内図を指しながら言う。「立体もあるが、平面へ止めるのだろう?」DBが指摘する。「ああ、そうしないと逃走に支障が出る」Kは改めて院内案内図に目を通す。「荷物はどうする?」DBが聞くとKは「必要最小限にまとめるんだ。変に未練を残すと足手まといになる。この部屋は1週間借りてある。残して行っても当面は保管してくれるだろう」といい、黒いショルダーバックを2つソファーへ放り出した。「これに入る分だけ持っていけ。どの道、“見舞いの差し入れ”を運ばねばならない。約5kgはある代物だ」「何だ?それは?」「清涼飲料水だ。ただ、少しばかり細工はしてあるがな」Kは意味深に言う。「憎たらしい小僧に飲ませるのか?ヤツはどうなる?」DBが苦虫を噛み潰すように聞く。「1週間以内に、あの世行きだ!最初はショック状態になるだけだろうが、そこから回復する事は2度とない!これでYの失脚は決定的になる」Kは笑みを浮かべ答える。「K、それが切り札か?!」DBが前のめりになる。「そうだ!飲みさえすれば、後は何も分からん!お前さんは“親父”として“お前が欠かさず飲んでいた観音水だ”と言って差し入れればいい。水なら病院とて拒む理由はないだろう!」「うーむ、考えたな?!K!」DBがニヤリと笑う。「重いのが欠点だが、これなら確実に小僧をあの世へ送れる。もし、あの世に行き損ねても、生涯寝たきり生活だろうよ」Kは自信満々だった。「見舞いが終わったら、直ぐに成田へ行くのか?」DBが確認する。「誰も妨害する者はおらん。何なら、ここへ寄って荷物を積み込んでも、今晩便には余裕で間に合う。後は、香港で合流だ!」Kは余裕綽々で返した。「可能性は低いが、Yが出てきたらどうする?」DBは万が一に備えて聞く。「2手に別れよう。俺は車で逃走する。DB、お前さんには土地勘がある。上手く巻いて成田へ来い。Yがどんなに手を尽くしてもバラバラに逃走すれば、兵力の分散から隙が生まれる。そこを突いて突破すれば、逃げ切れる自信はある。半年前は、地方だったが今回は都市が舞台だ。しかも、Yとて海外逃亡するとは考えないだろう。Yが最大の動員をかけても30名が精々だ。東京方面から成田までカバー出来るか?DB?」Kはどや顔で言い返した。「今回は、練りに練った策だ!俺達2人が実行部隊で後腐れは無い。子細を知っているのは、俺の“灰色の脳細胞”だけだ。情報漏れも、追跡もあり得ない。後は、それぞれの役を演じ切ればいい。実にシンプルだ。今度こそ我らの勝ちだ!」Kは酔いしれていた。「では、ミスターK!荷造りから始めよう。身軽に動けるように、最小限の持ち物だけを厳選しよう!」DBは早速荷造りにかかった。「DB!1つだけ注文がある」Kが真顔で言う。「何だ?!」「“石鹸の香”のボトルだけは持って行ってくれ!」「何故だ!」「“異臭の素”は駆逐したが、どうしても心配でな。もし、ガスが噴射されれば、また悲惨な事になりかねない」Kは真面目に言う。「3件目のコンビニ悪臭騒ぎは、起きないよK!だが・・・、かさばるモノでもないから持っていくか?!」「そうしてくれ」「K!俺からも注文だ!炭酸飲料水はNGだぞ!」「分かっている。自らガスを生成するつもりはない」Kはしんみりと言った。2匹は荷物のピックアップにかかった。

“撤収作業”を終えたミスターJとリーダーは、慎重に司令部のドアを閉じた。まだ、手には手術用の手袋をはめたままだ。「いよいよ、ご出陣ですね」2人が振返ると客室係の彼女が立っていた。「“耳”の撤収はお任せください。それと、こちらをお渡しして置きます」と言うと2枚のカードを手渡した。「これは?」リーダーが聞くと「特別ラウンジのご招待券ですわ。限られたお客様用の特別室でございます。KとDBに気付かれずに、フロントやラウンジを見渡せます。彼らが動くまではこちらでお寛ぎください。ご昼食も用意させております」「うむ、お気遣い感謝する」ミスターJは軽く頷くと、彼女からカードを受け取った。「ご武運を!」彼女は廊下の角に消えた。「中々やるな。“浜の電器屋”には特別に手当てを出さねばならん様だ」ミスターJはエレベーターホールに向かう途中で言った。「昼食をどうするか?決めかねていたので助かりました」リーダーも言う。「特別ラウンジか。仮の司令部を置くには絶好の場所じゃ。そこから、点呼を取るとするか」ミスターJはエレベーター内で言った。特別ラウンジに着いて見ると、個室内からフロントとラウンジ全体がよく見渡せた。反対に外からは中を伺う事は出来ない。2人はコーヒーを注文すると、携帯を引っ張り出して手順を確認する。「リーダーは、機動部隊と遊撃隊の点呼を。私は“スナイパー”とY副社長だ」「分かりました」2人は早速、電話連絡にかかった。Y副社長への暗号通信は“Z病院でのランデブー準備完了。DBの移送に関する手配完了。作戦の成功を祈る”と打電した。「ミスターJ、機動部隊並びに遊撃隊の配置、完了しています。後は、KとDBが出て来るのを待つだけです」リーダーが報告する。「よし、後はαポイントの“スナイパー”達だけだ」ミスターJは3人を呼び出した。「“スナイパー”か?準備は出来ているな?ああ、まだKとDBに動きは無い。今の内に食事を調達して置け。次に連絡するのは、本番だ。ああ、宜しく頼む」ミスターJは電話を切った。「全て順調だ。主役のお出ましを待つのみだ」コーヒーカップを手にミスターJは言う。その時、携帯が震えた。「Y副社長からの返信だ」ミスターJは暗号付表が書かれた手帳を出すと、解読に掛かる。“作戦準備完了を心より喜ぶ。Z病院へ派遣される捜査員は30名。KとDBは麻薬取締法違反、殺人未遂の現行犯で逮捕される見込み。私も陰より見守る”と読めた。「Y副社長もお出ましか」ミスターJはカップをソーサーに戻した。だが、出し抜けに危機はやって来た。Pホテルの玄関にパトカー2台が横付けになったのだ。「何事だ?!」ミスターJは立ち上がって警察官達の乱入を見た。「確認して来ます」リーダーは、特別ラウンジを飛び出して行った。フロントに押し掛けた警察官は、似顔絵らしきモノを手にフロント係に何か尋ねている。「大変です!警察はKとDBが宿泊していないかを調べています!」「何!何の容疑だ?!」ミスターJは色を成してリーダーを詰問する。「昨日の“コンビニ悪臭事件”の容疑者として取り調べる模様です!」リーダーも蒼白になっている。「クソ!警察は何を考えているんだ!」ミスターJは悪態をついた。ここでKとDBが足止めされれば、全てのタイムスケジュールが狂ってしまう。警察官達は、エレベーターへ向かった。「この期に及んで、横槍を入れられてたまるか!!」ミスターJはY副社長に緊急打電をした。警察官を止めるなら、県警捜査本部を動かすしかない。そうしないとKとDBを永久に取り逃がす事になるのだ!!