若生のり子=誰でもポエットでアーティスト

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スターリング・シルバー(薔薇)&青バラについて

2008-10-15 | Plants
「奇跡」の代名詞といわれるブルー・ローズへの飽くなき追求
従来、青い色素をもつ原種バラは発見されていない為、それらの原種を元にした交配育種法では青バラ作出は不可能とされてきましたので、「奇跡」という意味にてんかしたそうです。
「青いバラ」としてはオールド・ローズの「カーディナル・ド・リシュリュー」などが知られていましたが。
Aさんとのコメントに書きましたように1957年アメリカのフィッシャーが「青バラ」第一号の「スターリング・シルバー」を作出しました。
その後、同じ年にタンタウが一層青い「ブルームーン」、コルデスが「ケルナーカーニバル」、フランスのメイアンは「シャルル・ドゴール」を発表しました。
しかし、まだまだ本来の青とはほど遠く、どちらかといえば紫の薄い色です。
日本でも、青いバラに対する挑戦は盛んで、
栃木県の小林森治氏(2006/5/11心筋梗塞で急逝享年74歳)は青薔薇作出にかけること半世紀と言う執念の育種家で、氏の1992年に作出された“青龍”、2006年“ターンブルー”はつとに有名です。
現在、一般的な交配による品種改良で最も青に近いとされる品種は、岐阜県の河本バラ園が2002年に発表した、「ブルーヘヴン」で、色は銀色に近い薄い水色をしています。
従来の薄い紫色とは異にして、正にブルーと呼べる品種です。

しかし、最近の研究で青い色素を持たないとされてきたバラから、バラ独自の青い色素が発見されたはじめた(青龍、ブルーバユー(Blue Bajou)、ブルーヘブンなどの青バラ)。
これはバラ独自のもののため、「ロザシアニン」と命名されたそうです。
そして2万品種と言われる薔薇の中で青バラは極少なく、これからもどんどん開発されていく品種で楽しみなことです。

次は今日的なことで、ワコウなんかはどうも感心しないと思うことですが。
 ご記憶に新しいことでしょうが、日本のサントリーフラワーズと、オーストラリアの植物工学企業であるカルジーンパシフィック社(現:フロリジン社)との共同研究開発により、世界で始めての青色色素を持ったバラを作りました。
遺伝子組換え技術により誕生、2004年6月30日に発表され、2008年1月31日にカルタヘナ法に基づく一種使用規定承認(流通など「環境中の飛散を防止しないで行う使用」の承認)を得ましたので、市場に出回るのもそれほど遠くないでしょう。
ちなみに、開発費用が30億円も掛かったそうです。(そんなに金をかける意味あるなかなーとちょっぴり思います)
ですが経済的には、かなり美味しいのです。
その何倍もの収益が見込めるそうです。

「ロマン」も「夢」も、届かぬ永遠のモノゆえ、果てしなく想像力が描き立てられ、えもいわれぬ精神世界が現出していく豊かさを醸造していくのです。

アアー、高度消費資本主義はここでもわれわれの感覚を味気ないものに、骨抜きにしていくのだと実感します。ツマンナイデス。