赤メノウでつくった眞名井遺跡出土のヒスイ勾玉の実物大を「赤まない」と銘打った。

三種の神器の八尺瓊勾玉はメノウ製とする説が一部で流布しているようだが、漢字の瓊(ニ・ヌ)は「美しい玉」の他に「赤い玉」という意味もあることからの説ではなかろうか。
脱線するが、わが産土の神の奴奈川姫様は本来なら「瓊奈川姫」という漢字表記がふさわしいのだが、「囚われた女奴隷」を原義とする奴という漢字をあてたのは「出雲國風土記」の記述からだ。
イズモはヌナカワを隷属化においてヌナカワ姫は囚われ、逃亡の末に殺されたと受け取れる伝説を裏付けるような奴奈川姫という表記から、氏子としてはカタカナ表記するか、「瓊奈川姫」と漢字表記しようではないかキャンペーン実施中w
「美しい」を「赤い」とする東北方言もあり、かっては赤は美しいの代名詞でもあったようだ。
知ったかぶりしたくない勾玉探偵は、考古学だけではなく語源や方言まで調べているのだぞw

しかし首飾り状で出土した遺物の中央にはヒスイを置き、他の石材は引き立て役になっていることから、ヒスイを最上とする序列があったことが伺え、学術的には八尺瓊勾玉の主役はヒスイと推定されているのですナ。
流通している赤メノウ勾玉は染めたブラジル産か、インドあたりで産出する均質な深紅色をしたカーネリアンばかりのようだが、こちらは出土品とおなじ国産の染めていない赤メノウ(アゲート)。

赤メノウは原石の表面から数㎝のみに赤い層があり、内部は白っぽいから、大きな原石であっても使える部分はごく僅かで、均質な赤い部分は希少なのだ。

カーネリアンのように均質な深紅ではなく、天然赤メノウは色ムラがあるところが妙味であり、いかにも奥ゆかしい日本的な美人勾玉と、わたしは思う。
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