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縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

ラベンダーヒスイが青ヒスイになってしまう件💦・・・ヒスイ職人の物撮り

2025年08月18日 06時13分48秒 | ぬなかわヒスイ工房
白地にスミレ色が発色したラベンダーヒスイ製の勾玉の撮影がむつかしすぎる💦
使用カメラが青味が強調されるオリンパスであることと、照明機器がホームセンター品のDYIであるためか、濃淡のあるスミレ色が青に写ってしまうのだ。知らない人のために説明すると商品などの撮影を物撮り(ぶつどり)といい、専門にするプロカメラマンもいらっしゃいます。
 
YouTubeでプロの物撮り動画を見まくり、あの手この手を試して1週間かけてもダメで、ついに色温度がかえられる4万円もする撮影用ライトを購入。
購入したライトはアプチャー社のアマン100。側面の黒っぽい塩ビパイプは逆向きにして光を反射させるアンブレラの自作ホルダー
 
曲面だけで構成された鏡面仕上げの勾玉は、照明の反射光が写り込みやすいのだが、反射光をすべて無くすと奥行き感のない写真になってしまう問題もあるから難問だ。
せめて反射光をやわらかくするために、表が黒で裏が銀色の日傘に反射させようと目論んだが、1万円以上もする撮影用アンブレラのようにライトのホルダーに柄がはいらず、ライト側面にとりつけた塩ビパイプに差し込んでなんとか撮影・・・まだ50点ですねぇ・・・情けないねぇ。
お客様からは、ぬなかわヒスイ工房の商品写真から愛情が伝わってくると褒められるし、プロカメラマンから褒められることもあるのだけど、おそらくは同業者の何倍も時間をかけているのです
 
手間暇をかけたぬなかわヒスイ工房の商品写真をSNSのイメージ写真として勝手につかう人がいたり、中国の通販サイトが5倍の値段の商品で売っていたりもするw
 
プロの物撮りカメラマンは工業製品が対象なので1点に何時間、何日も時間をかけられるのだが、1点物ばかりつくっているヒスイ職人の撮影は1点あたり30分以内で済ませないと商売にならんのだが、ゲージツ家気質の凝り性だから仕方ないw
 
 
 

縄文人は蛇紋岩からマムシを連想した?!・・・北塚遺跡の折れた石斧から再加工された大珠の謎

2025年07月11日 06時37分48秒 | ぬなかわヒスイ工房
長者ヶ原遺跡の他に、指輪型石製品が金沢市の北塚遺跡からも出土していると研究者から教えられた。
糸魚川市の長者ヶ原遺跡出土の指輪型石製品
金沢市ホームページより
 
出土状況を調べたら、土壙墓ではなく土壙からの出土とのことで、長者ヶ原遺跡と同じく祭祀につかって埋納された可能性がたかそうだ。
土偶とちがって壊されてないことも共通点。
 
指輪型石製品以上に興味をひいたのが、右端の折れた蛇紋岩製の石斧を大珠につくりかえた遺物で、折れた石斧を大珠に再加工した理由に興味津々。
蛇紋岩の磨製石器が副葬されることもあるのだが、この場合は亡くなった使用者への敬慕もあるのだろうか?
 
研究者とメールでやりとりして閃いた!
蛇紋岩は名前の通りにヘビのような模様がある。
もしや中期の中部高原地帯でマムシを思わせる文様を土器に施文したように、縄文人は蛇紋岩のヘビ模様にこそ神秘をかんじていたのでは???
 
糸魚川産の蛇紋岩の磨製石器が各地に運ばれたブランド品であったことは知られているが、石材の性能面だけで説明するのは近代合理主義というもので、その模様こそが価値だったと考えるのも一興だ。
 
蛇紋岩帯ではない地域の縄文人が「オラ、ヌナカワのクチハミ石の石斧をゲットしたぁ!みんな見てけろ!」と、自慢する姿を想像すると楽しいではないか。
注)ヌナカワは糸魚川の古語・クチハミはマムシの古語
 
もちろん想像の域を出ないから断定はしないヨw
 
金沢市付近の蛇紋岩帯の有無や、出土した磨製石器の石材も調べてみたいもんですな。
わたしは蛇紋岩の推し活をしているので、周囲にファンが増えているが、温石にもつかわれた蛇紋岩の魅力を復活させたいネ。
ヒスイばかりが糸魚川の石ぢゃないぜ。
 
 

観る考古学から、ためして考える考古学へ・・・長者ヶ原遺跡出土「指輪形石製品」を複製してみた

2025年06月29日 06時40分34秒 | ぬなかわヒスイ工房
長者ヶ原遺跡出土の「指輪形石製品」を複製してみた。
こちらが実物で中期の「土器捨て場」から出土したそうだ。
素材は実物と同じ蛇紋岩。蛇紋岩といっても色々あるのだけど俗に黒蛇紋と呼ばれるタイプで試作。
実測図で計測するとリング内径は12㎜しかなく、遊びにきた女友達で試したら、小指の第二間接までしかはいらなかった。
 
指輪だとすると子供しか無理のようだが、小穴があるのでペンダントかも。ちなみに似たような遺物は金沢市の北塚遺跡など北陸地方にいくつかあるようだ。
 
重要な情報なのだが、土壙墓や住居址ではなく「土器捨て場」からの出土なので、モノ送り儀式の祭器の可能性もあるネ。
じゃなんで指輪みたいなリングなの?
 
正解は誰も知らないのだから、ガイドの時は提示した情報をパズルのピースをはめるように自分で考えてもらえば、ガラスの向こうの遺物も身近に感じてもらえるんじゃないかネ。
「観る考古学から、やってみて考える考古学へ」
 
考古学は面白いけど、実験したらもっと面白いヨ。
 
 

勾玉探偵 八尺瓊勾玉の謎に挑む・・・ぬなかわヒスイ工房の日常

2025年06月18日 06時03分29秒 | ぬなかわヒスイ工房
三種の神器のうち、八尺瓊勾玉だけが日本古来の宝物であり非金属。また勾玉の発生時期は縄文早期までさかのぼるから、もっとも古い。
考古学や歴代学では単独の勾玉ではなく連珠、すなわち古語で御統(ミスマル)と呼ばれた首飾りであったと推定されてはいる。
しかしつくる側のヒスイ職人は具体的な疑問をもつから、どんな素材でつなげたか気になるのだ。
 
もし依頼されたらどんな素材でつなげるか?経年劣化する植物繊維や絹は不可だ。
数千年間の維持に耐える素材で古墳時代の舶載品という条件で推定すると、金の針金や金鎖でつなげるしかないのではなかろうか?
そこで重要文化財の「硬玉翡翠金鎖付首飾」を参考にして、来客に勾玉の解説と記念撮影用につくった首飾りがいくつかあるので、緑色岩の連珠に試みた。
といっても金ではなく在庫している金色の真鍮線をつかったが、熱加工して柔らかくすると色がかわるので、そのままつかったら固てぇ💦
しかし金色が見栄えしていかもゴージャス。
 
金にならない「遊び仕事」だけど、思いついたら実行しないと仕事が手につかないタチ。しょんなかろうもん。
記念撮影用の連珠は3点で、この状態でお客様をお迎えいたしておりマス。
 
 
 

原石そのものの価値から「ヒスイでつくった勾玉」の評価へ・・・コバルトヒスイ勾玉

2025年06月16日 06時30分07秒 | ぬなかわヒスイ工房
勾玉コレクターらしき方からの依頼で、コバルトヒスイの勾玉の支給をうけて古墳時代前期風にリメイク。
青ヒスイの代表がコバルトヒスイだが、これほどほど透明感と発色がいい原石は、わたしには手がでないほど高価だから、儲けがすくない手間仕事でもありがたい。ヒスイ職人の修行のようなもの。
コレクターさんは原石の価値や種類で集める傾向がつよいので、沢山あつめると勾玉のカタチや仕上げに満足できなくなってくる人もいる。
 
そんな人の中から、細々と遺物をモデルにした勾玉を一点物でつくっている、ぬなかわヒスイ工房にリメイク依頼する人がいるのだが、各地で作品展をやらせてもらうと、胸に飾った自慢の勾玉と見比べてリメイクを依頼されることも多い。
 
現代と往古では勾玉のもつ意味や目的はちがうから、往古のヒスイ文化の復興を指向しているわたしは文化的な背景に学ぶことに必死で、職人としては不器用だ。
不器用だから複数の勾玉を同時生産することができず一点物になる訳で儲からないw
 
納品したら「勾玉の立体感、躍動感が半端なく、まさに息吹が吹き込まれ、魂が宿った感がいたします」と喜ばれた。
 
原石そのものの価値ではなく、「ヒスイでつくった勾玉」として評価してくれる人が、もっと増えてほしいネ。
 
 
 
 
 

縄文レジェンドからのご注文・・・遺物風のヒスイ装身具

2025年06月12日 07時03分16秒 | ぬなかわヒスイ工房
考古学者から縄文時代の遺物風の装身具のご注文。考古学をわかりやすく解説して広報活動にも力をいれておられるので、縄文好きならレジェンド的なお方だ。
ヒスイ職人からすると縄文時代の装身具は、中期の大珠や晩期の勾玉を除けば、最初からつくるべき形があるようには思えず、原石の姿なりに加工しやすい形状をしているものが多い、と感じている。
 
わたしも初心者のころから勾玉以外の装身具はそんなつくり方をしているが、不定形をした原石からイメージできる姿に整えていく即興性が愉しく、「neo縄文シリーズ」と呼び好んでつくっていた。
線刻してある三角のヒスイは、遺物にはない形状と地味なモスグリーンなので、中期の八ヶ岳周辺から出土する土器に施文された「みずち文」をアレンジして線刻した、遺物に類例のない「遊び仕事」。
黄緑色のドーナツっぽいのは、三内丸山遺跡の大珠に似ているが、狙ったのではなく、原石の凸凹を整えたらこうなったという典型。
三角おにぎりっぽいのは、中期以降の垂飾(すいしょく・たれかざり;小型の装身具)にありそうな色合いで、多結晶鉱物「THEヒスイ輝石岩」という顔をしている。
 
いずれも研磨はしっとりとした半艶仕上げで、これができるようになるまでは、ずいぶんと試行錯誤した遺物風で、現代のぎらついた光沢になるバレル研磨仕上げとは対極的な研磨技法。
 
紐孔は竹管を回転穿孔させた時にできる円錐台状を模した片側穿孔。これも簡単ではなく試行錯誤を重ねて獲得した技術。
 
気に入ったのを選んでもらうつもりだったし、「みずち文」線刻ペンダントは「ご冗談を」と買ってもらえるとは思わなかったが、ヒスイに「みずち文」を線刻したとは世界初!田中基さん(「縄文のメドゥーサ」の著者で、縄文文化を図像学で読み解く諏訪の郷土史家)が生きていたらヨダレを垂らしますよ!」と気に入って、全部買ってもらえた。
ムハッ~!と熱い鼻息が出たなw
 
 
 

「出した光沢」はヒスイがニコニコしているのデス・・・情けないヒスイ製品のリメイク

2025年06月11日 06時41分46秒 | ぬなかわヒスイ工房
人からもらった円筒形のヒスイペンダントトップが酷すぎるから、なんとかしてちょうだいと友達から依頼。
ちょっと見には綺麗な仕上げでも、斜光を当てると表面が凸凹の梨地になったヒスイ製品は、ろくな研磨をせずにバレル研磨機に放り込んでつけた艶だ。きちんと研磨した上でダメ押しでバレル研磨している人もいるので使い様なのだけどネ。
 
両端にはめられた安っぽい樹脂製のキャップも捻じれて接着されてもいて、アクセサリーとしては使えない代物だから無理もない。
これを買った人がいるのが不思議だが、仕上げもデザインも酷いから友人にあげたらしいw
キャップをバーナーで炙って接着剤を溶かして外す。
苛性ソーダ溶液に浸して接着剤の残滓を除去。
半分にカットしてナツメ玉にリメイクしたが、バレル研磨機だけで仕上げると模様が不鮮明なヒスイでも、きちんと手研磨してあげると濃淡がくっきりして上品な光沢になる。
 
「光沢を付ける」のと「光沢を出す」はこうも違い、「おぢちゃん、かわいくしてくれてありがとう!」と、ヒスイがニコニコしているのデス。
 
ブレスレットの見本だけつくり、どんなアクセサリーにするかは友人に委ねるが、キャツなら飲み屋や職場の女の子に気前よくプレゼントして、モテようとするに違いない( ´艸`)
 
こんな手間仕事の依頼が増えているが、儲からないけどヒスイがかわいそうだから受けてしまうのデス。
 
 

アイヌの教え「心の正しい人」・・・勾玉リメイクで思うこと(その2)

2025年06月05日 07時34分06秒 | ぬなかわヒスイ工房
傷だらけの勾玉を研磨し直してほしいとの依頼(アフター編)
 
依頼された勾玉は、凸凹な形と深い傷のみならず、頭部と尾部がねじれていたり、紐孔の位置が裏表でずれてもいたので、新作と同じくらいの時間がかかった。
ピカピカに艶がついていても鉛筆でなでると真っ黒になる粗製乱造品の典型。紐孔の内部がザラザラだけでなく、不定形に歪んだ上に斜めに貫通していた
 
一体どういう料簡の人がつくったのか、仕事を舐めているとしか思えないつくりに、呆れを通りこして怒りすら覚え、哀れな「勾玉のカタチをしたヒスイの塊り」から、「ヒスイでつくった勾玉」として再生させる作業だ。
 
旅先で見せられる「霊能者から買った特別なパワーをもつ勾玉」「芸術家と評価される天才職人の勾玉」「霊能力のあるヒスイ工芸家の作品」なるものはこの手が多く、ヒスイでないモドキも多い。
それらが法外な値段で売買されているのが、ヒスイバブル期の今の日本。
 
ろくな研磨もせず、バレル研磨機で艶だけつけた、歪でキズだらけのヒスイ勾玉の製作過程に祈りはあるのか?お守りになるのか?
下手は下手なりに一生懸命にリメイクした勾玉を、弥生時代中期のヒスイ職人は果たして褒めてくれるだろうか?ヒミコやヌナカワ姫が身につけたがるだろうか?「勾玉のカタチをしたヒスイの塊り」から「ヒスイでつくった勾玉」に再生できただろうか?が、わたしの視点。
 
丁寧に研磨するとキャンディのような質感の淡い黄緑の水面から、みな底の藻が透けてみえるような景色になる極上ヒスイでも、活かすのも殺すのも作者の誠実さ。
アイヌ民族の伝統的なモノの評価は、「心の正しい人がつくった」か否かだそうだ。つくりての料簡を見透かされるようで怖いw
 
落語界初の人間国宝になった六代目の柳家小さんは、「こころ邪なるもの落語を演ずべからず」と弟子を戒めたそうだ。これらをわたしなりに解釈すると、ヒスイ加工にも作者の誠実さが問われている、ということになる。
求める側にもスピリチュアルな宣伝文句に惑わされず、モノの良し悪しを見極める教養と審美眼は必要。
 
本を読んで教養をつみ、博物館や美術館でホンモノを観て修行するしかないネ。
 
 
 

勾玉は祈りのカタチ、研磨は祈り・・・勾玉リメイクで思うこと

2025年06月03日 07時06分18秒 | ぬなかわヒスイ工房
傷だらけの勾玉を研磨し直してほしいとの依頼(ビフォー編)
今どき滅多にお目にかかれない極上ヒスイ製で、まぶしいほどのピカピカに光沢はついているのだがカタチは歪で凸凹している。
触ると梨地のようなザラツキ感があり、6Bの鉛筆で撫でたら、無傷のところがないほどに深い傷だらけで真っ黒。
おそらく手持ちのハンドグラインダーで整形し、ろくに研磨せずに自動のバレル研磨機に長時間放り込んで艶をつけたのだろう。
ヒスイがかわいそう過ぎて哀しくなったヨ。
 
「沼名河の 底なる玉 求めて 得し玉かも 拾ひて 得し玉かも……」と、万葉集に詠まれたヒスイは、願ってもかなわない不老長寿の願いを託す特別なモノ、畏敬の念をいだく得難いモノだった。
 
現在は「いいヒスイさえつかえばカタチと研磨は適当でも売れる」と量産され、求める方も金さえ出せば買えるお気軽なアクセサリーの扱いの有史以来はじめてのヒスイバブル期だ。
右だけ腹部のエグリ以外を研磨してみた。腹部のラインがカクカクと一定のカーブを描いておりませんですナ
 
時代に抗うように「勾玉は祈りのカタチ、研磨は祈りそのもの」と考えるわたしは、映画「侍タイムスリッパー」の主人公みたいに戸惑うばかりで、時代遅れの男もいいとこ。それにしても哀しい。
 
 
 

八尺瓊勾玉はメノウ説に物申す!・・・赤メノウでつくった「赤まない」

2025年05月11日 06時13分45秒 | ぬなかわヒスイ工房
赤メノウでつくった眞名井遺跡出土のヒスイ勾玉の実物大を「赤まない」と銘打った。
三種の神器の八尺瓊勾玉はメノウ製とする説が一部で流布しているようだが、漢字の瓊(ニ・ヌ)は「美しい玉」の他に「赤い玉」という意味もあることからの説ではなかろうか。
 
脱線するが、わが産土の神の奴奈川姫様は本来なら「瓊奈川姫」という漢字表記がふさわしいのだが、「囚われた女奴隷」を原義とする奴という漢字をあてたのは「出雲國風土記」の記述からだ。
イズモはヌナカワを隷属化においてヌナカワ姫は囚われ、逃亡の末に殺されたと受け取れる伝説を裏付けるような奴奈川姫という表記から、氏子としてはカタカナ表記するか、「瓊奈川姫」と漢字表記しようではないかキャンペーン実施中w
 
「美しい」を「赤い」とする東北方言もあり、かっては赤は美しいの代名詞でもあったようだ。
知ったかぶりしたくない勾玉探偵は、考古学だけではなく語源や方言まで調べているのだぞw
しかし首飾り状で出土した遺物の中央にはヒスイを置き、他の石材は引き立て役になっていることから、ヒスイを最上とする序列があったことが伺え、学術的には八尺瓊勾玉の主役はヒスイと推定されているのですナ。
 
流通している赤メノウ勾玉は染めたブラジル産か、インドあたりで産出する均質な深紅色をしたカーネリアンばかりのようだが、こちらは出土品とおなじ国産の染めていない赤メノウ(アゲート)。
赤メノウは原石の表面から数㎝のみに赤い層があり、内部は白っぽいから、大きな原石であっても使える部分はごく僅かで、均質な赤い部分は希少なのだ。
カーネリアンのように均質な深紅ではなく、天然赤メノウは色ムラがあるところが妙味であり、いかにも奥ゆかしい日本的な美人勾玉と、わたしは思う。