縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

ええのんか、ほんまにええのんやな、ほんまに痛うな~い・・・痛くないイヤリング

2019年03月30日 19時14分28秒 | ぬなかわヒスイ工房

ええのんか・・・ほんまにええのんか・・・ほんまにええのんやな・・・ほんまに痛とうないのんか・・・ほんまに痛うないやんけ~!

私の世代には懐かしい、オールナイトニッポンの笑福亭鶴光師匠風。

福耳でも耳たぶが痛くないというイヤリングパーツを仕入れたら、長時間付けていても忘れてしまうほど圧迫感が無い。

昔からあるネジ式イヤリングは耳たぶの厚みで微調整ができるメリットがあるが、このタイプは内蔵バネだけなのでシンプルだし、ちょっと見にはピアスのよう。

以前から使っていたイヤリングパーツは、真鍮生地にニッケルフリーメッキをした低金属アレルギー仕様だったが、このパーツはサージカルステンレス製だから、金属アレルギーの人にも安心だし、メッキが経年劣化して剥げるということもない。まっこと、よかもんば見つけたばい。

 

福耳仲間のセゴドンにも勧めっごわんそ。

デタラメな九州弁だが、西郷さんは意外にお洒落な人だったそうで、上野の銅像の前髪が巻き毛なのは天然パーマではなく、自分で青竹を火で炙って髪に巻いたパーマだそうだから、こんなイヤリングがあったら喜ぶかも( ´艸`)

左2個はリング式ピアスとの比較

 

 


キャンディみたいに舐めてみたい?・・・クリスタルボウル破片ピアス

2019年03月26日 17時49分59秒 | ぬなかわヒスイ工房

熱海の「くりすた庵」さんに納品した、クリスタルボウル破片ピアスがあっと言う間に完売したとのことで、後から届いた破片で追加製作。

観る角度で色が変わるピンクや青のパールコートのや、オレンジ、赤茶色などなど、あんまり可愛いから創作意欲に火が付いて、さらに加工手間をかけてフェルトバフ仕上げまでしてしまった。

岩手県在住の女性アイヌシンガーのふっちゃんが「飴みたいでウマそう!」と褒めてくれたが、勾玉でも石笛でも口に入れてみたいと思われるのは私にとって最大の褒め言葉。

汚らしいと感じるものは口に入れてみたいと思わないからね。

自然に舐めたいと思われるアクセサリーは、彼我の関係を越えて同化したいという内なる欲求だから大事なことだと思う。

ピンクのパールコートタイプは、キラキラ光って桜貝のよう。

 

研磨するモノによって使用するフェルトバフの硬さや、研磨剤のダイアモンドペーストの相性があるので、最適な組合せを見つけるのも研磨の醍醐味。

3日もかけて完成したので利益は望むべくは無いのだけど、モノ作りを始めてしまうと「よりよいモノ」を無限に目指してしまう性分だから、勾玉や石笛と同様に完成は無いのだ。

紺色の破片は色合いと厚みがありすぎることもあり、ピアスに向かないという問題・・・ペンダントにして線刻してみた。

 

残念ながら破片の在庫が尽きかけているので、あと1~2回分の追加注文でオシマイ。

好評だから沢山作って多くの人に喜んでもらいたいのだけど、誰かがクリスタルボウルを割ってくれないと無理・・・( ´艸`)

 


楽しい器だから楽器・・・クリスタルボウル破片風鈴

2019年03月23日 19時26分48秒 | ぬなかわヒスイ工房

試作を繰り返していたクリスタルボウルの破片で作った風鈴が完成して、ついに熱海の「くりすた庵」さんに納品することになった。

音が響く理屈が解ったので、形状やサイズに迷いがなくなり、風鈴にしなくても単品を棒で叩くだけで予想外に音が響いてくれて歓喜。

破片を成形しただけではいい音は響かない・・・本当に苦労したので詳細は明かせない。石笛の時もプロ演奏家や神道家から注文を受けるまで進化させていったのだが、カタチを真似たり、説明文をそのままコピーして「独自に開発した!」と商売する輩が多いのだ。

いっぱい作った・・・適当に並べて叩いてみたらガムランみたいな音が響いた・・・膨大な労力と時間をかけて辿り着いた長い道のり。


音楽の素養のある人なら、好みで並べて叩けば楽器になり得ると思う。

牧野持侑さんなら、どんな音を作るだろう?

誰でも遊べる楽しい器、これぞ楽器の原点回帰。

作った人も遊びなら、買ってくれる人も遊び。

遊びをせむとや生まれけむ、と無邪気に遊ぶ子供をみて昔の人は首を傾げたそうだが、そりゃ楽しいし面白いから、遊びのない人生は損だと思いますぜ。



あたし・・・緊張している・・・初めてのイヤリング体験

2019年03月17日 15時10分16秒 | ぬなかわヒスイ工房

あたし・・・緊張してる・・・初めてのイヤリング、そして初めての自撮り・・・。

怖いけどやってみた・・・ドキドキしたけどちょっと大人になった気分♡

と、宇野鴻一郎先生の文体風なのは春だから( ´艸`)

小泉今日子さんは自分で安全ピンを刺してピアス穴を開けたそうだが、私にはそんな勇気はなく、腕時計やネクタイでさえ窮屈だし、アウトドア遊びで邪魔になるからアクセサリーを身に付ける習慣はない。

生まれて初めてイヤリングをしてみたが、我が家は福耳の家系で耳たぶが分厚いから、鬱血する感じが嫌ですぐに外した。


そんな訳で、ご婦人方からのご意見は大歓迎!

 

 

クリスタルボウル破片ピアス ぬなかわヒスイ工房 縄文人見習いの糸魚川初


クリスタルボウル破片ピアス納品・・・春ですねぇ。

2019年03月13日 14時32分45秒 | ぬなかわヒスイ工房

クリスタルボウル破片ピアス試作に寄せられた意見を反映して、商品第一弾が完成した。

パーツ売りして欲しいという要望については、原材料の安定供給が難しいことと、本業が疎かになるので、パーツ売りは基本的に無し。

しかしその代替案として採用したのが、アイヌのニンカリ方式のリングタイプのピアスで、欲しいだけパーツを買って貰ってリングに通してもらえばいい。

色が重なると花筏みたいに綺麗だし、触れ合うとチャラチャラと音がする春っぽいアクセサリー。


これだと装いや気分に合わせたチャームの数の変更や、自作チャームの付け足しが簡単にできる。

例えば闇で目が怪しく光るタコの疑似餌チャームなら、海好き男子が釣れる、という具合だ。( ´艸`)

フックピアスの他、研磨もランクアップしてフックピアスの他、樹脂イヤリング、金属イヤリングもバリエーションに加えた。

確定申告も終わって納品も終わった・・・あとは大首飾り関連の宿題を残すだけ。

 

春ですねぇ・・・。

 

 


猪目は目にあらず猪鼻なのでR!・・・わしらは猪目探検隊

2019年03月11日 07時20分15秒 | ぬなかわヒスイ工房

猪目の謎を書いたブログに、出雲の猪目洞窟(いのめどうくつ)と関係があるのではないか?とのコメントを頂いた。

猪目洞窟といえば、沖縄から日本海沿いに北海道まで分布する、縄文から古墳時代までの海民の埋葬に関係した海浸洞遺跡の典型の洞窟だ。

夢に観ただけで死ぬと出雲国風土記に記述があり、古事記の黄泉津平坂(よもつひらさか)に比定される黄泉の国の入口。

黄泉津平坂とは、イザナギが死んだイザナミをお迎えに行って散々な目に合う物語りのあれですな。

出雲といえば産鉄・・・猪目の意匠は金属の透かし彫りが多いので、やはり産鉄民の何がしかに関係しておるのか?

猪の眼のフリー画像を検索してもハート形に見えるものはなく、もしや猪の鼻を猪目と言っているのではないだろうか?

鼻はハート形だし、突き出ているから洞窟に観えないことはないぞ・・・。

黄泉の国の入口を見せることで「こっちに来たら死ぬぞう~!あっちに行け~!」という魔除けの呪術?

猪目は目にあらず、猪鼻なのでR!というのが目下の推測 ( ´艸`)

しかしいるのですね、猪目の謎に興味を持つ同志が。

わしらは猪目探検隊!




魔除け「猪目」の三題噺・・・唐草紋線刻猪目形ヒスイ石笛

2019年03月08日 07時07分15秒 | ぬなかわヒスイ工房

古墳時代から使われ始めるハート形の古典的意匠、猪目(イノメ)を立体的なカタチに作ったのが、「唐草紋線刻猪目形ヒスイ石笛」。

猪目は邪悪を睨み返す魔除けの図像。兜の大鍬形の先端近くに、小さなハート形の孔が透かし彫りにされているのが武具使用例の典型。

ホタルみたいな透過性のヒスイ

古代人は勇猛な猪の眼で邪悪を睨み返す意味を籠めたらしいが、猪の眼を調べてもハート形には見えず、何故ハート形なのだろう?

古代ギリシャのハート形図案が伝来したらしいが、日本では絵画モチーフではなく、刀剣や甲冑の拵え、あるいは寺院や城郭の装飾として彫金細工で透かし彫りで使われることが多いことも気になるし、龍や熊、狼でも良さそうなのに何故、猪の眼?

 ハート形・猪・金属の三題噺の謎、そのオチは如何に?

 

 


クリスタルボウル破片ピアス「さくら」誕生・・・フッサマグナ交流

2019年03月06日 07時23分57秒 | ぬなかわヒスイ工房

季節を先取りした訳ではないが、新商品のピアスは花筏のよう。


素材は割れたクリスタルボウルの破片で、淡いピンクが桜の花びらのようだったので、「さくら」と名付けた。

 

クリスタルボウル破片は、熱海の「くりすたり庵」でクリスタルボウルの販売と普及活動をしておられる音楽家の牧野持侑さんから頂いたもので、昨年から破片のリメイクに取り組んでおり、破片をリメイクした風鈴も売り物レベルに改良できている。

SNSで紹介したら、風鈴とピアスは結構な反響があり、欲しいという人からの連絡が絶えない。

人に喜んでもらえるモノを作り上げたというだけでお腹一杯で、お金なんかどうでもよくなってくるのが私の哀しい性。

商品開発だけでは収入にならないのだ。

利益うんぬんではなく、割れてしまいこまれたクリスタルボウルの再生をしたいという想い。

 

昨年は八ヶ岳在住のカリスマブロガーの滝沢さんと知遇を得て、彼も糸魚川に非常な興味を持って頂いたようで交流が始まった。

本州を地質構造的に分断する「糸魚川・静岡構造線」の静岡~山梨~糸魚川が人の交流で繋がっていく。

フォッサマグナ交流プロジェクトのスタート!

 

 


奴奈川姫の奴は「捕えられた女奴隷」を表す象形文字

2019年03月03日 08時02分50秒 | ぬなかわ姫

和銅五年(713年)に発せられた「好字二字令」の勅令により、地名や人名はできるだけ縁起の良い漢字二文字で表記するようになった・・・はず。

奴奈川姫ならびに奴奈川の漢字表記を時系列で並べてみると。

712年・・・沼河比売(古事記)

733年・・・奴奈宜波比売命(出雲国風土記)

759年・・・渟名河(万葉集)

好字二字令の勅命から20年後に編纂された出雲国風土記だけが、なんで奴(やっこ・ど)という卑しい文字を入れた四文字で表記しているのか?

 

以前から奴隷の奴という縁起の悪い漢字を地名や人名にあてていることを不審に思っていたが、この際に奴という漢字の成立ちを調べてみた。

なんと「捕えられた女奴隷を表す象形文字が由来であり、卑しい身分のこと」とあるではないか!

出雲にとって我がご先祖のは蛮族、土人、蝦夷(エミシ)扱いで、奴奈川は女奴隷だったのかぁ?

私は「口碑や遺跡の検証から、古墳時代前期前後に、ヒスイ交易権を狙う出雲の奴奈川郷侵攻があり、奴奈川姫は捕えられ、逃亡の末に自害した」と推測しているが、出雲国風土記の漢字表記はそのことを裏付けているかのようだ。

その後に出雲の支配下に置かれた影響からか、905年(平安時代中期)に編纂された延喜式には奴奈川神社・奴奈川比売命と表記されており、現在は当地でも奴奈川姫と表記されるようになっている。

先日、講演会でその話をしたら、「昨今の大国主命と奴奈川姫のラブロマンス一辺倒の町おこし活動は如何なものか?」と、声を潜めて賛同する声が幾つか寄せられたので、声をあげなくとも憤りを感じる市民は少なくないようだ。

ラブロマンスを元にした町おこし活動をしている方々は地域発展のためにしている訳だから、反対意見の声をあげにくいということと、狭い街なので人間関係に悪影響する恐れもあり、声に出さない人もいるということだ。

出雲国風土記を研究したという郷土史家にそのことを質問してみたら、私と同じ見解だった。

出雲国風土記の編纂者は、好字二字令を知らず、悪意なく単に漢字の意味を考慮せず表音文字として奴をあてたのか?

それとも?・・・・。

いずれにせよ、奴が「捕えられた女奴隷」とあってはヌナカワ姫も浮かばれまい。

今後は奴奈川姫と表記せず、ぬなかわ姫、あるいはヌナカワ姫と表記することにした。



糸魚川のおもてなしはバタバタ茶・・・モノ消費から文化発信へ舵取りを!

2019年03月01日 08時21分27秒 | ぬなかわヒスイ工房

糸魚川とお隣の富山県朝日町の無形文化財と言える「バタバタ茶」は、出雲の「ボテボテ茶」那覇の「ブクブク茶」に並ぶ「振り茶」の生き残り。

松江は庶民のおやつ、那覇は宮廷料理としてだが、当地では町屋の旦那衆のおもてなしという位置づけ。

ペットボトルのバタバタ茶も売っているが、単なる飲み物ではなく「おもてなしの行為」こそがバタバタ茶の価値であり、その本質。

茶碗に注いだ茶(お茶の花を入れた野草茶)に少し塩を加えてバタバタと茶をたてるから、バタバタ茶!ちなみに机は小滝産ヒスイ。

バタバタ茶専用の「夫婦茶筅」は2,000円で売っている

茶人として高名な松江藩の松平不昧公が、松江産の「五郎八茶碗」を北前船の交易品として売るための販促キャンペーンとして振り茶文化を各地に広めたらしい。勾玉茶碗も遊び心があっていい。

バタバタ茶は、谷村美術館に隣接した日本庭園「玉翠園」で飲むことができる。

 

文化としてのバタバタ茶こそが地域の宝だが、ペットボトルのバタバタ茶では文化の発信とは言えないのだ。

ヒスイも含めて、糸魚川の人々はモノ消費の発想から、文化発信へと軸足を移して欲しいと切に思う。