扉がない竪穴住居は雨や風の吹き込む心配と、夜間にイノシシが入ってくる恐れがあると宮崎学さんから指摘されたので、ブルーシートでふさいでみた。
念のために書いておくが、長者ヶ原遺跡で縄文キャンプをはじめて14年ほどになるが、感じる不安も縄文体験として玄関をシートで覆うことはなかった。緊張して眠れなかったという人には「いい経験をしましたね」で済ましていたのだw
ブルーシートといっても青色ばかりでないし、厚さの番手や用途にも種類がある。
防災用に買っておくならシルバー色は遮熱性が高く、耐水性・耐久性が高い#3000の厚手がオススメ。
わたしは縄文キャンプの時は2・7×1・8mサイズのシルバー色の#3000番手のシートを土間に敷いた上にマット・寝袋で寝ているが、寝袋の撤収や着替えの時に便利だ。
薄手の#2000はじんわりと水が浸みてくるから要注意。
厳重にふさぐと夜中にトイレにいく時が開閉が面倒だし、簡易すぎると役にたたないから、試行錯誤の結果、とりあえずの及第点。
竪穴住居はぜんぶ形も寸法もちがうから現場あわせするしかなく、人には頼めない作業だが、キャンプ初心者も少しは安心して眠れるだろう。
アイヌチセ(アイヌの民家)にも扉はなく、厳冬期でもムシロを垂らすだけだそうだが、寒いなりに暮していたと聞く。
快適さの追求も過ぎればイキモノとしての生存能力が落ちるので、縄文キャンプで不便さを体験してもらうのも大事だし、そういった不便な経験は災害時の対応に度胸もつくと思う。