イスラエルのガザ攻撃を駁す 嘆歌

短歌風 嘆歌

 

〇 73年来の ナクバなければ（なくば）
　　　かくも酷な 一方的破壊 なかりしものを

[1日前、イスラエルがガザ地区を空爆. Independent 紙]

　現在、イスラエルとパレスチナ自治区（ガザ地区）の間に激しい戦闘が交わされている。5月10日以来のことである。双方のロケット弾応酬に始まり、今日14日の報道ではイスラエルが地上軍の導入に踏み切るということである。死者はガザ地区119人、イスラエル側8人と報じられている（BBC, 14日）。

　ナクバとは、 1948年5月、イスラエルが国際連合のパレスチナ分割決議に従って建国できた時、逆にそれまでそこに住んでいたパレスチナ住民が郷土を追われ、近隣他国に移住を余儀なくされた時の、離散の苦難を指す象徴的な言葉で、その意味は「大惨事」である。アラビア語　النكبة で　نكب (ナカバ、不幸にする)からきている。故国を追われた住民は70万人を超えると伝えられる。　

　今回の抗争はエルサレムにおける宗教上の問題から始まっているが、双方の砲弾攻撃や被害状況をよく見ると、力の歴然たる差が見受けられる。イスラエルの迎撃力もあって死者数はガザ地区は百名を越え、イスラエル側は十人以下という相違である。圧倒的な力の差をいいことにガンガン攻める理不尽さは中国に並ぶと言っても過言ではない。

 

〇 アメリカは かつての中露、決議拒否 　

　　（米は、国連で今回の交戦について非難し停戦を提案する安保理決議が提出された時、拒否しています。この２行、5/19日記入。）

 

　私は米南部福音派のキリスト教にも、末日聖徒のイスラエル贔屓（びいき）- - あるとすれば- - にも組みしない。今ではパレスチナ自治組織の立場を理解し、イスラエルの政策に批判的で異を唱え、現状を憂う日本人である。