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韓国のlds教会の名前が2005年に次のように変更されていた。

   말일성도 예수 그리스도 교회
(末日聖徒 イエス キリスト 教会)   
      ↓
   예수 그리스도 후기 성도 교회
(イエス キリスト 後期 聖徒 教会)

これは中国語の名前が2000年代に入って間もなく次のように変更に
なっているのに平行しているように見える。

   耶蘇基督末世聖徒會 (正しくは蘇の草冠は不要)
       ↓
   耶蘇基督後期聖徒會 (正しくは蘇の草冠は不要)

この変更について韓国では強い批判と不満が出て、十二使徒が出向
いて説得に当たったがまだ十分落ち着いたとはいえない状態である
という。「末日」を「後期」という広めの言葉に変えただけでなく、
lds(latter-day saints) と イエス・キリストの部分が入れ替わっ
ているため従来使い慣れた名前と比べて違和感を与えたためと思わ
れる。また、韓国語の性格からいって最後の名詞にかかる修飾語二
つの順番が不自然に感じられるためかもしれない。(日本語と韓国
語の語順は類似している。)

なお、英語では周知のように

 The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints

で、イエス・キリストの方が先に教会にかかり、それをlds が修飾
する形になっている。中国語では初めから上記の語順であって、地
元の会員に抵抗がなかったのであれば、問題がないが、語族の異な
る言語に適用して不自然であれば、問題は大きい。例えば日本語で
「イエス・キリスト後期聖徒教会」と変更されればどう感じるであ
ろうか。また、英語の訳としてより正しいのはどちらであろうか。
教会の名前や制度、役職名を変更するに当たっては、慣用、言語の
性格、民意などを十分吟味して慎重に当たる必要があると思う。

情報源 http://www.cumorah.com/china.html 韓国の教会関連サイト
モルモン書韓国語版 (1978年発行)、中国語版 (1984年発行)
    日本在住中央幹部の談話 (2008/2月)


コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
一体誰が? (トゥゲザー)
2008-02-26 13:17:55
興味深く読ませていただきました。

日本でも最近、LDS教会における役職名の変更があったりしました。
それとこれとは同じ動きなのでしょうか。

ふと感じた疑問なのですが、韓国の末日聖徒はこれまでの教会名で
特に不自由はしていなかったはずです。日本における役職名もそうでした。
なのに一体誰が役職名や教会名の変更を言い出したのでしょう?
 
 
 
わかりません (NJ(一体誰が))
2008-02-26 23:49:58
> それとこれとは同じ動きなのでしょうか

よくわかりません。(教会名については日本では何ら変更の兆しもないようです。)

> 一体誰が役職名や・・の変更を言い出したのでしょう

平成訳のとき、ST氏が「部長」は低い役職のイメージを与えるので「会長」のほうがふさわしい、と提言してそのようになったのを記憶しています。(ステーク会長の場合)。

今進行中の、第一副・・、第二副・・を廃して、皆「・・会長」と呼ぶようになった変更や「・・顧問」と呼ぶようになったのは、地域会長会などアメリカからの指導者によるものと思われます。日本の副会長が十分意見を具申しない様子を見て、英語はこうなっている、counselor はもっと意見をいわなければ、役職名を変えて状況が変わるようにしよう、となったようです。

韓国の場合はよくわかりません。wasatchさんのコメントに少し言及がありますが、それによると韓国人会員のことを指しているように見えます。(1/29「末日聖典の翻訳再改定について」へのコメント)。
 
 
 
韓国は元気が良い! (中豚)
2008-02-27 18:05:13
>この変更について韓国では強い批判と不満が出て、十二使徒が出向いて説得に当たったがまだ十分落ち着いたとはいえない状態である
という。

韓国の会員は元気が良いですね。
日本だったら、教会の名前が「後期カソリック教会」に変更されても、素直に受け入れるんでしょうけど(笑)

冗談はともかく、「後期」と言うのは「末日」と言う意味を無くして行く意図が有るのでしょうか?

私が改宗した頃には、今にも末日が来るように言われてましたので、私も天に取り上げられる心の準備をしていたのですが・・・ちょっと待ちくたびれましてね・・。

もう少し地元の意見を尊重して欲しいですね。
 
 
 
末日から後期になった理由 (wasatch_15)
2008-02-27 19:40:10
 韓国の友人の話では理由が単に「末日」がイメージ悪い言葉だからだそうです。
 彼の話では確かに明るいイメージではないがそれは英語のlatterdayも同じ事。それよりも50年間頑張ってきた看板をまるで不祥事を起こした会社のように変えてしまったことが許せないそうです。
 また地元の指導者がそれ(名前のイメージが悪い)が韓国会員の総意(意見も聞かずに)であるかのようにソルトレークに伝えてしまったことも問題になっているそうです。
 どっちにしろ私たちの教会は管理本部で働く友人が言うように「外資系」の教会なのです。使徒が東南アジア、アフリカから選ばれる時代が来るまで米国の教会なのでしょう。
 
 
 
名前のイメージにこだわる理由 (トゥゲザー)
2008-02-28 10:13:44
結局、韓国でもモルモンの会員数が増えてない、という実情があるんじゃないですか?

キリスト教自体は韓国で信者数が増加しているらしいですが・・・モルモンは今ひとつ、それはなんでだ?ということで、「名前が悪い」せいだ、みたいな話ができちゃったんじゃないのでしょうか?

でも考えてみれば、この教会の名前自体が2回変わっているんですよ。1820年4月に結成されたときは「イエス・キリスト教会」、その後「末日聖徒教会」、その次に現在の「末日聖徒イエス・キリスト教会」になったワケですからね。

重要な事柄は(重要であることほど)エライさん数人だけでコソコソっと決めちゃうのがモルモン教会のいつものやり方ですからね。この出来事は、教会が「信徒によって運営されている民主的な教会」かどうかを判断する事例の一つだと言えます。

 
 
 
すみません。訂正です (トゥゲザー)
2008-02-28 10:15:21
1820年4月 → 1830年4月

 
 
 
外資系、韓国の教会 (NJ(レス))
2008-02-28 22:57:36
> 私たちの教会は管理本部で働く友人が言うように「外資系」の教会なのです。使徒が東南アジア、アフリカから選ばれる時代が来るまで米国の教会なのでしょう。

管理本部で働く方々は、トップが現在アメリカ人で、その上に立つ地域会長もアメリカ人ですから日常的に「外資系」組織であることを痛切に感じているのでしょう。その感覚があればこそ逆説的に外で制約と指示を受けることなく活躍している会員の様子を見ると羨ましく、時に(その自立ぶりを、教会面でも社会的な働きにおいても)誇らしくあるいは頼もしく感じることがあるのではないか、とふと想像したりします。(昔数年間翻訳員として内部にいた者として)。

使徒をアングロサクソンが占める状況は堅固なようですね。カトリックが世界各地から枢機卿を召しているのに比べると遅れていると言わざるを得ません。まだまだ国際的な教会とは言えない状況です。

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韓国のキリスト教会との比較もマリンズの著に詳しく取り上げられています。日本のように知識階級に留まるのではなく、庶民の間に根をはり、悪霊払い、癒しなどシャーマン的である、と報じられています。日本の植民地であったことに対する怨念を晴らす意味で相当部分キリスト教の発展に関係していた、と別の本で読んだことがあります。

韓国のldsも停滞しているかどうか、わかりません。(そのような話は今のところ耳にしていません。現代化、世俗化の影響が韓国、台湾、香港などのlds教会でどのように現れているか関心があります。)
 
 
 
名前のもつ意味 (トマ2)
2008-02-29 11:37:38
名前の変更は慎重に...
名前をころころ変えるのは、聖書的に考えてマイナスポイントになると常々思っています。
また、「末日」の意味は「後期」にはなりませんが...

参考資料
【終末の時/末日(しゅうまつのとき/まつじつ)】
 この世に於いて、福音を聞く機会を逃すと、キリストの贖いの業にあずかれるないことになる。その於かれている状況を表す言葉である。
 
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