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拙著で日本のLDS教会の特徴にふれたが、最近気づいた点をニ三記してみたい。それは次の三点である。

クリスマスの時期など時々近隣のキリスト教会の催しや集会に出ることがあるが、一般的に言って末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教会)の礼拝堂は、出席人数の割に敷地面積を広く取っていて、延べ床面積も広い。それは、年齢別・男女別に学ぶ小教室を複数設けていること、それに大きな礼拝堂では文化ホールと称する多目的の比較的大きな体育館のような部屋があるためであり、駐車場のスペースもしっかり取っているからであろう。アメリカにおけるLDS教会の規格をモデルにしているからである。

私は常日頃、LDS教会の会員活発度の趨勢(礼拝の出席人数)に注目しているが、最近感じたことはヨーロッパに見られるような縮小傾向とアメリカのLDSに似て宗教熱心な層の存在、あるいは堅実な伸びの両方が見られるのではないか、という観察である。なぜそういうかと言えば、片方では都市部でも地方でも出席人数が著しく減少傾向にあり、それは日本のように現代化、世俗化が進んだ社会で宗教が後退していることの現れで、ヨ―ロパに共通していると見ている。もうひとつの面は、会員家族の親戚一同が集まった時の写真やワードの記念写真で割合い大勢の会員が写っているのを見ると、教勢が伸びているアメリカの教会を思い浮かべるからである。

左は三代にわたるldsの親族 右はあるワードの大会記念撮影 共に2012年 

もうひとつ感じていることは、日本のlds教会に、教会の教えや聖典に関連して批判的発言を含めて研究熱心な女性の声がほとんど聞こえてこないことである。フェースブック上を始めネットでもあまり見かけない。それに対しアメリカでは女性で論陣を張る人物や一目置かれるオピニオンリーダーが少なくない。日本のLDS「やまとなでしこ」は大人しい。

註 日本のLDS教会の会員数について、木戸大阪北ステーク会長は2012/12/01、日本の教会員数は13万人でそのうち3万人(あるいは3-4万人)が行方不明で東京の本部に会員カードが保管されている、と述べた。米国でも調査会社に依頼し、復帰した人があるという。(北大阪ステーク大祭司年次大会の席で、於茨木ステークセンター)。

註 2 上の割合充実して見える側面に関連して。2/17日埼玉県の浦和ワードに出席したところ、毎週聖餐会の出席が170-200名に達するということを知った。礼拝堂が一杯になると言う。確かに層が厚くしっかりしていることが感じられた。話(説教)の間に演奏された音楽の発表(バイオリン2人にピアノ伴奏)も素晴らしかった。(技量が専門的)。

追記 2014/04/06 わが所属する高槻ワードに出席して詠える歌

 教会で前の席まで余裕増し 時代の流れ感じる昨今 

出席の漸減をとどめられず、礼拝堂から木製の長椅子を6脚ばかり隣の体育館の部屋に移したため、座席と前の座席の間が広くなったことを詠ったもの。これは、2013年の前半に取られた措置である。(空席が目立たなくなったという見方もある。)

 [別歌] 礼拝堂前の席との間隔増し 複雑な思い心を巡る

追記2 2014/04/12 最近、教会で見かける親しい高齢者仲間を見て詠める歌(川柳)

 年寄が仙人に見ゆこの不思議



 眉が白く長い。容姿、ヘヤスタイル、雰囲気が仙人に見える。世故と知恵に長けた尊敬すべき長老(古老)たちである。
 

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
なでしこジャパン? (オムナイ)
2013-01-22 10:00:21
神権者を支持しなさいがマイナスに働いてるのでしょうか?

そう言えば、結婚してゆく男性はモルモンの鏡タイプが多いかな。
 
 
 
それに (NJ)
2013-01-22 11:19:47
大学院に進む女性が少ない、研究職(大学教員)に就く女性がいない、なども理由かもしれません。

英語という言語面の障壁も考えられます。

(コメントありがとうございます。)
 
 
 
付け加え (地方の教会員)
2013-01-22 23:00:28
NJさんが著書で指摘するように、神権会より扶助教会のほうが、活発な討論がなされている。と言うよりか、本音の意見が、だされる。そうです。また扶助教会のレッスンは脱線が常で教師もテキストの意見に納得できていないので、「そうよねー」とか言いながら全くテキストと違う方向にすすむこともあるそうです。

私のつれあいが申していました。「たまに神権会と合同でレッスンがあると兄弟達は本音を言わないから楽しくないのよね」

つまり現在与えられている教えに満足していることと、自由な発言ができる環境が与えられていること

などが、あえて研究しようという気持ちを起こさせないのではないでしょうか
 
 
 
姉妹たちは本音で語る! (沼野)
2013-01-23 00:00:57
私の本ではp.125, 5,6 行目のあたりですね。私は全般的に男性側より活発である、と書きました。レッスンでも活発な討論がなされる、というのは喜ばしいことで、コメントをありがとうございました。

本音で語り合って、満足できている心境だからではないか、との補足、そのような側面に気付きませんでした。
 
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