今日も雨、日課の妻と散歩もお休みだから、午前中は30日に録画していた北京での 「陸上世界選手権 2015」 での大好きな女子マラソンのテレビ中継を再生して見た
勿論、日本選手の金メダルを願っての女子マラソンだったが、やっぱり力及ばず伊藤舞選手が7位だったのは残念だった
日本人三選手は後半まで先頭集団を引っ張っていたが、終盤になってエチオピア、ケニア勢がスパート、そのスピードに付いて行けなかった
勝負は競技場での競り合いになったが、最後はエチオピアのディババ選手が走り切って金メダルを手にした
このゴール間近かの競り合いは見ていても圧巻だった。長身ではないディババ選手のスパートは凄い迫力とスピードに溢れていて、あたかも短距離競走のような速さだったが、さすが5,000メートルの世界記録保持者である貫禄の走りだった
このゴール直前のスパートを見て、私は日本人選手とアフリカ勢は比較にもならないレベルの差を感じた
エチオピア、ケニア勢の選手と比べて日本人選手は何故このように後れを取ってしまうのであろうか?
日本人選手は実業団の整備された恵まれた環境の中でトレーニングに励んでいたはずなのに、実際には個々の実力すら発揮出来なかった
今回のマラソンを見ても、終盤の外国勢のスパートで残った集団の中に入らないと、もう勝てる望みは無くなる
何故その集団に付いていけないのだろうか? おそらくはそのような事態を想定してトレーニングしているはずなのに、ぐんぐんと引き離されてしまうばかりだった
体力的・精神的なものなのだろうか? それとも民族固有の優れたDNAの差なのだろうか?
だが過去に、高橋尚子選手や野口みずき選手がオリンピックで金メダルを取ったことを想い出すと、なおさら現状の日本女子マラソン界の低迷を嘆かずにはいられない
その低迷打破の一考なのか今年3月 「日本実業団陸上連合」 は、マラソンで日本新記録を樹立した選手に1億円を支給する案を承認した
日本新記録の公認がされた日本人選手に、褒賞金として1億円、監督・チーム (実業団登録選手のみ) にも 5,000万円が授与される報奨金の設定だった
日本新記録が何故一億円に相当するのかどうかを私は判らないが、そんなお金があったら、もっとこれから先将来性のある若者のためにそのお金を使ったほうが効果的であると思うのは私だけであろうか?
だがいくら頑張っても、平和な世の中で満ち足りた食生活と安定した環境の中で生活している日本人には、あの43.195キロ後半30キロ過ぎの猛スパートした集団に入れる選手は出てこないのではないだろうか
日本人選手の ”頑張り” とアフリカ勢選手の ”頑張り” とは根本的に何か違っているようだ。日本人選手は負けてもあまり失うものはないだろうが、アフリカ勢選手は勝たなければ生活環境が良くならないと言う大事な目的を持って走っているのだろう
それにしてもディババ選手のあのスパートとは素晴らしかった。日本人と同じような小ぶりなディババ選手のゴール前のスピード、一瞬日本人の姿と置き変えて ”頑張れ~” と、応援してしまった
日本人の男子マラソンは? と、聞かれてもあまり興味がない。今大会でも惨敗の結果は今の実力だろう
女子も男子も前評判はいつもいい話ばかり。第二、第三の高橋尚子選手や野口みずき選手がいつか現れてくるのを期待することにしよう |