主軸の故障者が相次いだおかげで、思いのほか昇格が早まったろうか。
4/25のヤクルト戦で今季一軍初登板を果たした宮國椋丞。
後輩・田口の後を引き継ぎ、5回からマウンドに上がって2イニングを1安打無失点に抑えた。
公式戦で途中のイニングからマウンドに上がる宮國はいつ以来だろうか。
ちょっと記憶にないが、テンポのいい投球で好発進をきった。
春季キャンプからオープン戦にかけて、あまりいい結果が伴わなかった宮國。
今季ファームでは教育リーグで1試合、その後、イースタンで2試合、
計3試合先発で投げてからは、3戦続けてリリーフで登板していた。
先発での登板は、特に良くもなく悪くもなくといった内容だったが、
突然、オープン戦3戦目の登板からリリーフに回っていたので、
何の意図があるのだろうと訝っていた。
3/11の教育リーグで先発、4回無安打無失点。
3/19のイースタン初登板は先発で8回を投げ7安打3失点。
4/1に先発登板したヤクルト戦は4回2/3を投げ7安打無失点。
そしてこの登板の5日後、4/6の楽天戦で1イニングを無安打リリーフ。
ここから2試合、リリーフとしてマウンドに上がる。
4/10の西武戦では1イニングを無失点。
4/12も同じく西武戦で、1回1/3を投げ、4安打2失点という結果。
この5日後、4/17に一軍登録される。
亀井の故障に伴う入れ替えだった。
一軍での内容は周知のとおり、ここまで5試合、
中継ぎで投げて未だ無失点、防御率0.00の1ホールド。
あまり目立ちはしないが、きっちりと仕事をこなしている。
そう、目立つような快投で打者をバッタ・バッタではないけれど、
ここまで対戦打者25人に対し、ヒット4本無四球だから、
内容的には申し分ないのだろう。
そんな今季の宮國の投球を見ていると、二点ほど目につくことがある。
ひとつは投球テンポ。
こんなに間髪いれずに投げていただろうかというくらい、
投球間隔が短い。
意識してテンポを速めているように見える。
もう一点は球速。
なんだか、ちょっと速くなったように感じる。
実際、球速表示を見ていると、常に145、6キロの数字が出ている。
もともとそれくらいのストレートは投げていたけれど、
ここ数年、先発で投げている宮國のストレートは、
130キロ台後半から140キロ台前半がイメージである。
リリーバーとしての投球だから、多少は飛ばしていけるのだろうが、
それにしても、コンスタントに速い。
今季はG+でのファーム中継が開幕から4月前半までなかったので、
(この件に関しては言いたいことが山ほどある。)
宮國の登板はキャンプ以降、見れていなかったのだけれど、
youtubeに1試合、宮國登板をアップされている方がおられて、
その方の映像のおかげで今季ファームでの宮國登板を見ることが出来た。
遠方で、ジャイアンツのファームの試合がなかなか見に行けない者にとっては、
こういった方々の地道な仕事っぷりが、非常に助かり、ありがたい。
球団や、オーナー会社の関係者の方々も、
少しはこういったきめ細かな作業を見習って欲しい。
G2プロジェクトもいいが、ジャイアンツファンは近郊の方々だけではない。
ジャイアンツファンは日本全国にいるのだ。
その宮國の映像はコンパクトに編集されたダイジェスト映像なので、
投球テンポまでは判断できない。
球速に関しては、映像の球速表示を頼りにすると、
先に述べたイメージどおり、
130キロ台後半から140キロ台前半といったところだ。
ここ数年の、力感のない投球フォームの宮國である。
やはり、一軍マウンドでのストレートの速さは、
リリーフに回ったことによる違いだろうか。
それにしても今の宮國は小気味よいストレートをテンポよく投げていて、
とてもリズミカルだ。
先発だったら、こうはいかないのかもしれない。
こうはいかないのだろうか。
すぐ、この調子で先発に回ればと、欲をかいてしまうのだが、
今は、いい状態をキープできる居場所に収まっていたほうがいいか。
今は、一軍でいい結果を継続していくことのほうが宮國にとってメリットはあるか。
そう言いながら、今は、今はと女々しいか。
やはり宮國は先発投手で…。
いや、今は、結果を残す宮國を見ていたい。
(追記:文章内で紹介した宮國投手の動画は、こちらです。)