昨日のベイスターズ戦でのこと。
ゲームセットを迎え、いつものように原監督らがベンチ前でナインを出迎える。
順番にハイタッチを交わし、そのまま客席の歓声に応えるため、
一塁線の付近に向かって全員が歩き出す。
その後ろ姿を捉えたカメラ映像に中で、ひとり、背中に憔悴感を漂わす選手がいた。
背番号9。
ほんの数秒程度の映像だったけれど、明らかに、亀井は身体全体が重そうだった。
少し身体を斜めに傾かせ、若干だが、足を引きずっているようにも見えた。
やはり、まだ故障した箇所が完治していないのだろうと、そう思いながら見ていたのだが、
それにしても疲れていた。
今日の試合のスターティングオーダーに、亀井の名前はなかった。
体調不良でベンチからはずれ、すでに帰宅の途についたと実況アナウンサーが伝えた。
登録抹消ではなく、帰宅しているということは、先日の足の故障に関係したことではなく、
何か他に突発的なことが起きたのだろうか。
昨日の試合後の亀井のうしろ姿を思い出し、大ごとでなければいいがと案じる。
ここ数試合、バッティングが下降線に入ってきたかと少し心配しながら見ていた。
亀井は調子が落ちてくると、上半身の動きが目立ち出すイメージがある。
重心のしっかりしたフォームが、なんとなくフワフワしてくるような感じだ。
器用な打ち方が目立ってくると、調子が落ちてきたのかと心配になってくる。
ここ数試合、そんな雰囲気があったので気になっていた。
スポーツ選手の体調不良というと、つい骨折や肉離れといった故障をイメージしてしまうのだが、
考えてみればスポーツ選手だって一般の人と同じように、普通に身体に変調をきたしたり、
もともと持っている持病や生活習慣病があったりもするだろうから、
何がその選手に起きているのかなど赤の他人は知るヨシもない。
大ごとにならぬよう、少し欠場してでも体調を整えて欲しいと、ファンは心から願う。
先日のタイガース戦で3回の守備から退いた井端は、翌日もベンチに入っているので、
大事には至らず一安心だが、この時期のケガはシーズンを棒に振る可能性もあるし、
ましてやベテランともなれば大ごとにもなりかねないので、ファンとしても本当に肝を冷やす。
それにしても、まさに今季ジャイアンツの勝ち方だった。
攻撃の糸口もつかめぬまま、8回のワンチャンス、
終わってみればジャイアンツが勝っていた、そう解説の堀内氏が表現したとおり、
どちらかといえば、ベイスターズに流れがあったような、そんなゲームではなかったか。
前回も打ちあぐねたモスコーソだったが、少なくとも、このあともう一回は対戦があるはず。
これからのペナントの成りゆきによっては、なかなかスリリングな対戦になりそうで、
これもまた楽しみだ。
小山はランナーを背負ってもひるまずに要所を締めるピッチング。
フォークボールの多さが相変わらず目立つが、解説の堀内氏もその辺りを指摘していた。
「彼が今後、15勝出来るような投手を目指すのであればフォークの多投は禁物だと言いたい。
7、8勝どまりの投手でいいのなら何も言わないが」。
この日の投球は好投だったと褒めながらもそう注文をつけた堀内氏。
「小山にはすばらしい素質と大きな可能性を感じる。スタミナ面を考慮すると、
この試合も後半にいくにしたがって指の力が落ちてボールに抑えがきかなくなっている。
先発で高みを目指すのであれば、
もう少しストレートや他の変化球の精度を上げるように努力して欲しい。」 と期待を込めた。
先日の甲子園でも、これに似た指摘を桑田真澄氏が澤村にしている。
桑田氏は、以前、澤村が、「打者を力で制圧したい」 と発言していたことを引き合いに出し、
これまで澤村が制球に苦しんできたこと、その試合でも制球があまり良くないことを対比させ、
「スピードとコントロールは両立しない」 という持論をもとに投球術の重要性を説いた。
今投げているストレートでも充分に威力はあると認める桑田氏だが、
「澤村くんにはもっと高いところをめざして欲しい。
それには、カウントや打者によって、ここはコントロール重視でいくか、
あるいは力で押すのか、そういった計算をしながら投げる駆け引きを身に着けていって欲しい」。
それも大事な投球術だと繰り返した。
ジャイアンツのエースナンバー18。
歴代の18番から新たなエース候補ふたりに対する、ならではのメッセージだった。
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