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加藤健、16年の信頼と実績。

2014-09-13 22:59:50 | 2014年シーズン

加藤健というキャッチャーは不思議な存在だ。

この日、内海とバッテリーを組んだのは16年目の加藤健。
新潟県の新発田農業高からプロの世界に入った加藤健は1998年のドラフト3位。
ジャイアンツのその年のドラフト1位は上原、2位は二岡というそうそうたる顔ぶれ。
同年のドラフトは松坂大輔に沸いた年である。
高校から入団した選手らは、いわゆる松坂世代と呼ばれる選手たち。
加藤健もそのひとりだ。

プロに入ってからの加藤健といえば、
そのほとんどが3番手以降の控え捕手として、その立場に甘んじている。
加藤健がプロ入りした99年は、まだ村田真一が正捕手として君臨していた時代だ。
そしてその2年後に、阿部慎之助が即戦力ルーキーとして鳴り物で入団してくる。

その後、阿部が球界を代表するキャッチャーに成長し、
オリンピック、WBCと、日本代表に選ばれる機会が増えたことで、
加藤健が一時、2番手の座をつかみかけた時期もあった。
しかしトレードによる鶴岡一成(現・阪神タイガース)の加入や、
その数年前にやはりトレードで移籍していた實松の存在などもあって、
なかなか一軍定着には至らなかった。
(實松も98年のドラフトで高校からドラ1で日ハムに入団した松坂世代のひとり)
そして16年目を迎えた今季も、ジャイアンツには阿部の次と期待される小林誠司が入団、
一軍に定着している。

そんな苦境に身を置きながらも、加藤健の存在感を示すひとつの例がある。
加藤健が入団した99年以降、阿部入団の2001年を経て、2010年に鬼屋敷正人(ドラ2)、
河野元貴(育成2位)が入団するまでの約10年の間で、
ジャイアンツに入団した捕手は延べ7人(加藤、阿部、鬼屋敷、河野を除く)いる。
だが、99年の加藤健以降、鬼屋敷らが入団する前年、2009年までの11年の間に入団した捕手は、
すべて引退か移籍などによる退団を強いられている。
現在までジャイアンツに在籍しているのは、加藤健と阿部慎之助の二人だけである。

そんな多くのライバルたちと競い合い、
一定の立場から弾かれることなく、
16年目を迎えた今シーズンも、
大事な時期にスタメンマスクを任されている。
それは、原監督が表現した 「チームでもっとも献身的な選手」 という言葉が示すとおり、
ここまでの経験と信頼が、チーム内でもしっかり評価されているという証拠だろう。

ファームでは攻守にわたり、ある程度の結果は残している。
だが、一軍での成績については、出場試合数においても、
打撃の面でも、ほとんど目立った数字は残していない。
捕手としての技能も、特にどこかが秀でているというタイプでもない。
それでも16年間、チームに必要とされて、現在もその役割をまっとうしている。
加藤健の実績は、控え捕手として、16年間チームを見守り続けている経験そのものだろう。

チームでは、18年目の鈴木尚広、17年目の高橋由伸に次ぐ在籍年数である。
年齢からしても、まだまだいける。




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