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西村の投球内容。

2010-06-06 21:39:11 | 2010年シーズン
原監督が嘆くのも頷ける。
先発・西村の投球についてである。

西村入団以来、あるいはこのブログを開設してからというもの、執筆人は西村への期待を何度となく書いてきた。先発への期待。右のエースとしての期待。執筆人イチ押しのピッチャーであることに未だ変わりはない。
そして今シーズン、昨年の手術からリハビリを経てようやく掴んだ先発ローテーションの一角。まだ24歳という若さではあるが、ようやく来たという思いが執筆人にはあった。それだけ大きな期待を西村には寄せているし、またそれだけの可能性を秘めた投手だと踏んでいるのである。

にもかかわらず、今シーズンのここまでの西村の投球内容なのである。

あいかわらず1球1球スゴい球を投げる。ストレートの威力は、中継ぎで短いイニングを全力で投げていた時の球威ほど豪快ではないが、そのキレ、ノビ、ともに申し分ない。シュートのキレもいい。フォークも然りだ。

なのに打たれる。

今日の楽天戦での負けで4勝3敗。
彼のバッターを討ち取る1球1球を見ると、これまでの4勝の倍は勝っていてもおかしくないような、そんな威力をボールに感じる。しかし、その投球内容をトータルして見ると、よく4ツ勝てたなとも言えなくもない。
よくするに要所要所で球がアマいのだ。

ノビのあるストレートで追い込んだ後の変化球が高めに浮いてもって行かれる。
ピンチを切り抜ける投球をした後に、次の打者にフッと投げた何気ない初球のボールをもって行かれる。気を抜いているわけではないのだろうが、どうも投球の良し悪しにムラがありすぎるのだ。
今日、投げ合った相手の田中将と比較すると、まったく対照的だといえる。
もちろん彼にも失投はあるあるだろう。しかし、ここぞと言う時の田中の集中力は今更言うに及ばない。あの若さで、1球の大事さ、怖さを熟知しているかのようにすら見える。
今季、西村の投げた試合の原監督の試合後のコメントは、彼に勝利がつこうがつくまいが、きまって同じ言葉の繰り返しだ。
それは勝敗に関係なく、彼の投球内容に関することだ。
それは執筆人も観戦しながら常に感じていることである。
ここぞというときの失投の多さ。
あれだけいい球を投げておきながら、肝心なところでアマくなる。
詰めが甘い。
毎回、原監督はそこを指摘する。
「信頼して役割を渡しているのだから…」
「同じ失敗を繰り返し、まったく階段を上がっていかない」

本当にいい球を持っているのに、彼のこの詰めの甘さはなにか。
失投の多さはなにか。
コントロールだろうか。
精神的な弱さは以前にも指摘されたことがあったが、そこだろうか。

執筆人は勝手に彼を「江川になりうる存在」と決め付けている。
依然書いたことだが、投球にふてぶてしさが欲しい。
何年か前に書いたことだ。
向かっていく強い気持ちと、集中力の維持。

今日、1回の裏に、阿部に逆転のスリーランを打たれた後、気持ちを切らさず集中して7回まで投げきった田中将の投球を、西村はどう見てどう感じたか。

甲子園を沸かせたという意味では西村も田中に負けていない(西村は広陵で春の選抜を制覇)。西村のほうがいくつか先輩でもある。西村と田中を比較することにあまり意味はないかもしれないが、あまりに対照的な投球内容だったのであえて比較してみた。

試合をつくる投球術。
その術はきっとひとつではないだろう。
早くなにかひとつ掴んで欲しい。
1球1球のボールの威力は、決して田中に劣っていない。


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