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高橋ヨシノブ、ようやく復活への自信。

2010-06-06 17:58:19 | 2010年シーズン
6月4日、ファイターズとの交流戦は、前夜の坂本サヨナラアーチの勢いそのままに、ヨシノブが2本のアーチを放ち逆転勝利を収めた。

この試合、特に印象に残ったシーンがあった。
2本のホームランのあとのヨシノブ5打席目、ツーアウト満塁での三振の場面である。

開幕からなかなか調子の上がらなかったヨシノブだったが、ここにきて打率も徐々に上がり3割も目前、打球も上がるようになってきてホームランもここ数試合で量産、7本まで増やしてきた。

オープン戦では打率、ホームラン共に上々の成績を残し、誰の目にもヨシノブ復活を印象付けたが、いざ公式戦がスタートすると、やはり試合から遠ざかっていたブランクがバッターボックスの中で目立ち、ストレート、変化球ともにまったくタイミングが合わない打席が続いた。
思い起こせば、オープン戦の最終戦だったか、ドームで2本のホームランを放った際、ダイヤモンドを回っていたときも、ベンチ前で出迎える選手たちとハイタッチをしているときも、最後まで首をかしげる仕草を繰り返していた。
ペナントが始まってからのヨシノブの成績を暗示するような、そんな顔つきだったのでとても印象に残っている。

試合後のコメントでは「驚いている」「たまたま」などの言葉で応えていたヨシノブだったが、その表情や仕草などから、復帰は果たしたものの、まだまだ復活までには至っていないという、そんな確信の持てない現状と、実際のオープン戦での好成績とのギャップに戸惑っていたに違いない。

案の定、開幕してからは活きた球にまったく歯が立たない。イ・スンヨプや亀井らとの併用が続き、打席数も限られてくる。途中交代、途中からの出場、代打、ヨシノブの起用法はまるで彼のこの後の野球人生を指し示しているようで、見ていてあまり気分のいいものではなかった。

しかし交流戦が始まった頃から徐々に率が上がりだす。
体調的なことか、精神面か、あるいはボールの見極めが出来てきたのか、フォアボールも増えだして、開幕当初まったく上がらなかった打球もかなりいい角度で飛ぶようになった。
打率は毎試合ごとに目に見えて上昇した。

そして昨日の試合。
2本のアーチはヨシノブらしい美しいフォームから放たれた見事な当たりだった。
打ったあとの表情も自信に満ちているように見えた。
今季1号を放ったあとに見せたあの実感のない、納得のいかない表情とは明らかに違うものだった。

しかし執筆人がもっとも印象に残ったのはヨシノブの5打席目の三振のシーンだった。
ツーアウト満塁、ゲーム終盤の追加点のチャンス、タイムリーが出ればほぼゲームが決まるであろう大事な場面。最後のボール球の変化球にバットが止まらず三振を喫した。
そのあとだ。
バッターボックスでヨシノブは珍しくバットをホームベースに叩きつけて悔しがった。
普段、悔しさや怒りを顔に出すことは多々あっても、態度に示すことはそうはない。
不満そうな、納得のいかない、そんな表情を見せる事は珍しくない。
しかし、怒りをあそこまであらわにするヨシノブはあまり見た事がない。

あの場面、一本出ていれば試合が決まるシーンである。それまでの2本のホームランもさることながら、ここ数試合で掴み戻したバッティングの感覚、あるいは感触というものが、ヨシノブに確かな自信を与え始めていたのだろう。だからこそあのボール球に手を出してしまったことへの怒りと悔しさが、バットを叩きつけるという行為に表れたのではないだろうか。
それはまさにヨシノブの取り戻した自信に他ならない、執筆人はそう感じた。

昨年、ヨシノブについて二回ほど記事を書いた。※1 ※2
やはり彼の存在はジャイアンツにとっては特別である。
原監督をして「チームの宝」と言わしめる、ジャイアンツにとって大事な選手である事に間違いはない。そんな実力と立場を併せ持った、数少ない選手である。
どの選手よりも出続けていて欲しい、そんな存在だ。
そして彼には、やはりクリーンナップが似合う。

なにげにブログ復活する執筆人。


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