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いいスタンスでプレイする脇谷。

2010-07-19 18:59:49 | 2010年シーズン
下位打線の働きが、今、まったく機能していない投手陣、あるいは不調の1番バッターのアナをどうにか埋めてくれている。
長野、ヨシノブは言うまでもないが、今季の脇谷は、あきらかに昨年までとは違って、すごくいい。

今まで、脇谷のことを書くとき、代名詞のように「淡白な」という枕詞をつけていた。
打撃だけに留まらず、走塁も、彼のプレイスタイルそのものが、なんとなく淡白に見えて仕方がなかった。
しかし、今季の脇谷は、やはり昨年までとは違って見える。
隙がなくなったというか、集中力が増したというか、的確な言葉で表現できないが、昨年までとは何か違ったスタンスで野球をやっているような、あるいはやれているような、昨年よりも一段高いレベルでプレイをしているように感じる。

何が脇谷をひとランク上まで引き上げたのか。
昨年のクライマックスシリーズでMVPに輝いた実績が自信になったのかもしれない。
与えられたポジションでしっかりと仕事をこなす姿は、昨年まで攻守にわたりジャイアンツを支え続けた陰のヒーロー・故木村拓也を思い起こさせる。守るポジションやプレイスタイルなどを考えると亡くなったキムタクの存在も大きいかもしれない。
そしてここ2、3年の若手の台頭もあるだろう。
脇谷も中堅選手とはいえまだチーム内で確固たるポジションを獲得したとは言い難い。

今シーズンの脇谷のバッティングで目に付く点がある。
それは外の変化球や、泳がされそうになった変化球に対して、我慢しながらボールを呼び込み、ボールをバットに乗せるようなスイングでショートの頭の上を越してレフト前に打球を落とす、そんなバッティングを何度も目にしている。
昨年まではあまり見られなかった打ち方だ。
これは昨年から松本がよく見せるバッティングに似ている。

もともと振り切るタイプのバッターだから、ボールを強く叩いたときは打球も早く外野の間やアタマを越す打力もある。
その場面場面に見合ったバッティングを今シーズンの脇谷はこなしているように見える。
いいスタンスで野球ができているように見ていて感じる。

セカンドのポジションは未だ流動的なジャイアンツ。
今の様なプレイスタイルが貫き通せれば、脇谷はジャイアンツにとってより大きな存在になりうるだろう。
原監督がよく言う「階段」を脇谷は確実に一段上がった気がする。




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