11月26日(火)歴史を変える転換点となりうる日。本会議を傍聴した方からの報告です。拡散して下さい。
【以下転載】本会議傍聴報告
とんでもない法律が衆議院を通過してしまいました。
私の父親は特攻隊の生き残りですが、子どもの頃「何故、戦争に反対できなかったのか?」と何度も問いただしたことがあります。「反対できるような時代ではなかった」と。そんな時代が生きている間にくることになろうとは。国民が知らないうちに成立させようという意図がミエミエ。マスコミも含めて市民もゼネストを打つ覚悟が必要だと思います。
先週から秘密保護法特別委の傍聴を続け、昨日は午前中の委員会、夕方の本会議も傍聴しました。
テレビ局や新聞では報道されなかったことをお知らせします。
9時から始まった特別委(定員40名、定足数20人という仕事をしなくてもイイ運営規則に守られて)はいつも20名ギリギリ状態ですが、この日はほぼ埋まって、議員の傍聴席もいっぱい。姿を見た覚えのない小池百合子までが目立たぬようグレーのスーツで静かに座っているのを確認。今日法案を通す気であるの感じました。
民主党の近藤昭一議員が福島公聴会のことに触れるとすかさず、自民党議員からは「福島を利用するな!」とヤジが。傍聴席は失笑の渦。
維新の山田議員は河野談話を持ち出し、「16名の従軍慰安婦の証言は特別管理秘密ではないと言いながら、個人情報保護を理由に公開しない。韓国では皆、実名で証言しているのに、国家の名誉に関わることを闇から闇に葬るのは如何なものか?」と。(ニュアンスを伝えられないのが残念ですが、橋下がこだわる慰安婦問題を皮肉って、特定秘密保護法に異を唱えたと聞こえました)
安倍の都合とかでたった2時間の開催。共産党、生活の党の持ち時間は夫々8分。タラタラと原稿を読む官僚に「持ち時間が少ないんだから早くしろ」と議員が苛立つ場面も。議長が委員会終了を言い、「首相ご退席ください」と。安倍が部屋を出た瞬間、自民の議員が議長!と立ち上がり動議を提出。傍聴席からは大勢が反対を叫びました。
NHKは委員会を中継していましたが、安倍退席時に放送終了し、強行採決を隠しました。(この法律が成立したら国会中継もなくなりますね)
更に5時前後の各社のニュースを見比べましたが、NHKは安倍音声を消し、「第三者機関の設置を検討する」とテロップを流し、「機関設置に前向き」とアナウンサーが話しました。が、実際は、何度も同じ質問をされ、「私は第三者機関が必要だと思っています」と発言。有識者による諮問会議を設置し、その意見を聞くと言っただけです。日テレ、TBS、TV朝日は話したままを流していましたので、如何にNHKが恣意的にニュースを流しているかが明確になりました。普段は5時のテレビなど見られませんが、本会議が始まるのを議員面会所で大勢で待っていて、ワンセグで見ることができました。
ようやく6時に45分後に本会議開催の知らせが入り、筆記用具だけが許される議事場へ。
まず、国土強靭化計画法案の審議ですが、民主党、生活の党、維新の会、共産党は秘密保護法特別委での強行採決に抗議することからスタート。その度に自民党から「関係ないだろー」とヤジ怒号。本会議中ずっと不規則発言は続きました。
国土強靭化計画法案の審議が終わると、維新の会の議員は退席。委員会同様、修正合意した法案の採決に当該政党が欠席するという前代未聞の採決でした。
民主党が提出した5本の法案はツワネ原則をベースに作られたものであることも語られましたが、提出が遅かったこと、他の野党の協力が得られず、審議時間を割けなかったこと。早々と自民に屈した公明党、修正案でお茶を濁したみんなの党、参院では賛成すると早々に決めている維新など、野党の腰砕け状態も浮き彫りになりました。
審議終了後、私も傍聴席から、今日のことは忘れないぞ!許さないぞ!など抗議の声をあげましたが、衛視の制止に従わなかった知人が口にハンカチを詰め込まれ、衛視5人に手足を羽交い締めにされ運ばれて行きました。他にも2名排除された方が。審議終了後であることや、やり方が人権侵害に当たると数人で残って抗議しましたが、10分ほどで釈放されましたが、過剰警備を抗議しました。
280人収容の傍聴席ですが、一般に解放されたのはたった30枚。議員に申請しなければ傍聴席を確保できないようにしていましたが、蓋を開けたらガラガラ。100人はいなかったと思います。更に、議事場の隣の控え室には椅子に座って待機していた衛視の姿がありました。明らかに市民を封じ込めるための準備が着々と進んでいるのです。
弱小野党に期待はできません。これからは市民がもっと前面に出て反対運動を巻き起こしていかなければなりません。
シール投票、ちらしまき、FAXでの抗議はすべての議員だけでなく、マスコミにも有効です。
ひとりでもできることはたくさんあります。
こどもたちや自分自身の未来を守るためにも諦めずに闘いましょう。
(東京新聞2013年11月27日)東京新聞に感謝。