ふくしまの里山を次世代に

鮫川村に秘密裏に建設された放射性廃棄物焼却処分場に反対する住民組織『鮫川村焼却炉問題連絡会』のメンバーによるブログです。

北茨城市で説明会と言う名の大反対集会

2013-02-11 18:06:42 | 活動記録
2月9日(土)晴れ

北茨城市関本町小川地区で説明会が開かれました。
小川地区は焼却炉から1キロに接しており、建設地の水源から流れる沢が随所に見られます。
30世帯ほどの小さな集落で、多くの家は和牛で生計を立てています。
今回の説明会は北茨城市民ではなく、この小川地区住民が対象とされました。
事前に、何故市民対象ではないのかと市に問い合わせたところ、担当課の課長は

「小川地区住民から要請があったためこの地区で開催することにした」

とのこと。

焼却が始まったら真っ先に被害を受けるのは北茨城市なのだから(塙町も同様)、市民に広く周知すべきではないかと問うと、担当課長は

「それは認めるが、今回は小川での説明会だからまずこれの様子を見てから」

などと悠長な返答でした。ならば、その他地区でも順次開催するのかと尋ねると、それは考えていないようでした。



会場にのぼりを設置しようと考えていましたが却下され、仕方なく入口外側に設置しました。


「鮫川村焼却炉建設白紙撤回/核のゴミは排出元へ!/鮫川村焼却炉問題連絡会」


その時、北茨城市長が到着。
のぼりを一瞥し、いきなり

「何だこれは。」
「ちょっとでも騒いだらすぐ(説明会を)止めるからな!」


と恫喝したのです。これは環境省寄りの姿勢に違いないと確信しました。
用意していたパネル8枚も会場内に入れてもらえませんでした。

会場は約100名の市内外参加者、7社もの報道陣が詰めかけ、狭い会場は超満員で大勢の立ち見が出ました。


環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長山本昌宏氏



山本氏は従来通り配布資料に沿って「安全性」を羅列。
いい加減ウンザリする。

そもそも秘密裏に建設して発覚し、批判を受けて「説明会」を実施、っておかしくないでしょうか?説明ではなく「お詫び」と「釈明」が先でしょう。
住民が建設を容認していないのに何故「安全性」を一方的に聞かされなきゃならないのでしょうか。「説明会」などと名乗ること自体おかしい。


にも関わらず、「事前のルールとして、小川町民以外の発言は認めない」などと勝手なことを並べ立てた環境省。筋違いも甚だしいと思いませんか。

一通り「説明」が終わったところで、北茨城市長が予想外にも建設に疑問を呈し、住民不在の不届きなやり方に異を唱えたのです。
これに続けとばかりに会場から怒声(もちろん私も)が飛び、非難轟々、実質「大反対集会」の様相となりました。



市長は市民の声には寛容でしたが、市民以外の住民には冷たく、「反対のための反対はダメだ」などと不可解な言葉を投げかけてきましたが、一応環境省には正面から

これだけ近隣住民が反対してもやるのか

と迫り、苦し紛れの環境省は

持ち帰って上司と相談し、来週明けに回答したい」などと返答。

いつもの逃げの手を許すまいと「この場で答えて下さい!」と叫びましたが、市長が容認してしまいました。

最後に、建設地青生野地区住民が代表し、建設地の地権者の半数9世帯と、例の「同意書」に判を押した12世帯から同意の取り消しを求める署名と、地元青生野地区の2/3に当たる48世帯からの白紙撤回を求める署名を環境省へ、拍手喝采の中手渡しました。
地権者が白紙撤回を求めているのです。これは市長も言う通り何より優先される権利でしょう。
環境省は誠意をもって対応すべきです。


新聞記事(茨城、朝日、読売)はこちら

動画はこちら⇒2013/02/09 【茨城】鮫川村放射性廃棄物焼却実証実験施設 北茨城市住民説明会

togetterはこちら




いわき市議・佐藤和良さんの視察報告

2012-12-01 17:22:47 | 活動記録
いわき市議 佐藤和良さんのブログに掲載されました!

● 一般質問:12月3日(月)午後2時30分より(60分)
 1 平成25年度予算編成と創世会予算要望への対応について
 2 子どもの甲状腺検査の取り組みについて
 3 「原発事故子ども被災者支援法」に関するいわき市の対応について
 4 鮫川水系四時川の源流部における放射性物質焼却実証実験について

★いわきの皆様、ぜひ傍聴下さい!

四時川源流部での放射性廃棄物焼却
http://skazuyoshi.exblog.jp/19292144/
2012年 12月 01日

11月30日、摂氏4度、曇天の肌寒い中、鮫川村青生野地区を訪ねた。
いわき市の水道水源である四時川の源流部を確認するとともに、環境省が進める放射性物質に汚染された稲わらや牧草などの焼却実験施設の建設状況を視察するためだ。

(略)

鮫川村の担当者の方との合流時間前に到着、工事現場のゲートは閉鎖中だ。しばらくして車両が到着し降りてきたのは、環境省廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課指定廃棄物チームの課長補佐さんら環境省の農林業系副産物処理班の方達3人そして鮫川村の担当者の方。聞けばわざわざ霞ヶ関の本庁から来たと事前のアポは鮫川村さんだったが、この放射性廃棄物の焼却実証実験が環境省指定廃棄物チームの事業なので当然といえば当然。


施設は、鮫川水系四時川の源流部の水源涵養地にある。ここは、標高700m以上、真冬は氷点下20度近くになるとされる風化花崗岩地帯だ。放牧地の頂上部分の分水嶺の西側に建設中で、東側は四時川の源流域。11月17日から始まった建設工事、手前の白いシート部分が前処理する建屋の基礎コンクリート。奥のブルーシートの手前に焼却炉の基礎を打つための鉄筋を入れる工事が進む。敷地面積1600㎡程度。1時間199kg/1日1.5tの処理能力という、小型焼却炉ということで環境アセスメント調査もなく、近隣自治体に連絡もなく工事は開始されているが、焼却するのは放射性物質に汚染された稲藁や堆肥、落ち葉。燃やせば排ガスも焼却灰も出る。

環境省の説明では、施設は、責任者1、運転員1、作業員3の5人体制で運用、平成25年1月末に試運転、2月から平成26年9月まで20カ月間で、鮫川村内の廃棄物など約600tを焼却し、120tの焼却灰に減容化する実証実験。汚染濃度は、600tのうち572tが8,000bq/kg以下、28tが8,000bq/kg超のものと見込む。焼却炉の煙突の高さは6m、バグフィルターを設置、ダストモニターで排ガスを監視、施設周辺で空間線量の週1回の測定と村内5カ所のモニタリングポストで監視体制をとる、排水は出さない構造、作業員の被曝対策とる、などと説明。視察団は、バグフィルターの性能問題、敷地内はもとより周辺での常時モニタリング体制、鮫川村村内ばかりでなくいわき市・塙町・北茨城市など隣接地でのモニタリングポスト設置の必要性などを指摘。

焼却炉隣りのこの場所で、セメント固化体にした焼却灰を、フレコンパックに詰め、遮水シートで覆い30センチ覆土をして保管する場所。中間貯蔵施設に搬入するまで5年程度保管するという説明に、決まらぬ中間貯蔵施設の現状を見れば5年の保障はないと問うと、民間の最終処分場への搬入もあると環境省。8,000bq/k超の指定廃棄物は本来国が責任を持って処理することになっており、混焼して廃棄物を民間に持っていくというのは如何か。また、視察団は、セメント固化体の劣化対応、保管場所の地質などの調査の必要性を指摘。 視察団は、環境省に対し口頭で、焼却実験計画及び施設について、丁寧な情報開示、隣接自治体への説明及び周辺住民への説明会の開催などを実施するよう求めました。また、隣接自治体を含む周辺モニタリングポストの配置、施設全体図、焼却灰セメント固化体の保管方法などの情報公開を求めました。

施設近くの鮫川水系四時川の源流部のひとつ。水田の水路は水が豊富。水田の持ち主の農家は、施設が裏山にできることになって、不安を漏らす。この辺りの空間線量は、0.2〜0.3μSvだと話していた。

施設建設中の放牧地の分水嶺の東側の沢から勢いよく流れる四時川の源流。いわき市の水道水源である四時川の源流のひとつだ。これを汚染させるわけにはいかない
(佐藤議員のブログにきれいな写真が載っています。ぜひご覧下さい。)

佐藤議員、大変ありがとうございました。
今後も期待しています。

いわき市議が現場視察

2012-11-30 12:14:57 | 活動記録
本日、いわき市議の佐藤和良さんと2名の議員さんが現場を視察されました。いわき市の水道水源は、取水量の約85%を夏井川・鮫川などの中小河川の表流水に依存しており、水道水源保護地域の上流域、鮫川水系四時川の源流部のひとつが焼却炉設置現場に位置していることを確認するためです。
工事はすでに基礎に着手されたようで、環境省の思惑通り、全て秘密裏に進めて基礎、本体着工まで持ち込めばこちらのもの、と安堵していることでしょう。あまりにも卑劣で、汚いやり方と言わざるを得ません。

 (線量計=0.15マイクロシーベルト)

驚いたことに今日環境省の担当部署である廃棄物・リサイクル対策課課長補佐以下3名(うち福島環境再生事務所1名)が駆け付け、いわき市議に同行したというのです。
市議さん方も予想外のことだったようです。

数週間前に開かれた鮫川村職員・議員・区長向けの環境省の説明会の際、私の居住区区長も参加させてもらえるよう重ねて要望しましたが、認められませんでした。
それなのに、いわき市議が視察に来るとなれば血相を変えて駆け付け説明するのです。
環境省の狼狽ぶりが伺えると同時に、地域住民を徹底的に無視する態度に怒りがこみ上げます。公僕としてのプライドのかけらも見られません。

市議さん方は現場周辺を周り、あちらこちらから湧き出ている湧水と沢をつぶさに見学し写真に収めました。そして、これらのいくつかが四時川源流となっていることを確認されました。

いわき市水道局課長も視察された結果、なぜかこれらは四時川ではなく塙町中心を流れる久慈川に流れていると報告されたそうですが、それだけではありません。四時川の源流もまた焼却炉のある山から直接放出されているのです。

山は標高700m以上あり、真冬は氷点下20度近くになる場所です。風化花崗岩地帯で地盤が緩い上、凍結・溶解を繰り返すことによりコンクリート破損率が高まります。
大雨が降ればすぐ冠水するので、セメント固化した何百万ベクレルもの高濃度の焼却灰は容易に崩壊します。
遮水工の破断事故事例も枚挙に暇がないそうです。

このままでは取り返しのつかない被害をもたらすことは疑いの余地がありません。










環境省とのやりとり

2012-11-16 19:50:21 | 活動記録
それにしても地元への説明会もなく、情報公開請求から一切の情報も出てこないとは一体どういうことだろう。
ここで、環境省とのやりとりを振り返ってみたい。(長文ですが御容赦下さい)


<環境省廃棄物・リサイクル対策室とのやりとり 11/8>

―福島県鮫川村の仮設焼却炉実証実験について伺いたいんですが。情報公開請求を鮫川村に対して行ったんですが、事業者の情報が全く出てこないので、そちらから直接頂きたいんですが。

鮫川村さんの方からなるべく出さないようにと言われていますので。

―えっ?何故ですか?

できるだけですね、風評被害等を心配されていますので、その、できるだけ静かにしたいと。

―ああ、風評を理由に?

その可能性もありますからということです。風評被害と言いますか、せっかく(用地を)提供された方にご迷惑がかからないようにということで。

―ということで、一切の資料を非開示にすると。

非開示ということではなく、まあ、出さないようにお願いしているということです。

―はあ…そうですか…驚きました。 あの、焼却炉というのはばいじんの飛散とか色々な問題がありますので、地域住民への説明が必要だと思うんですが。

それは当然しています。

―いえ、していないんですよ。私、隣町に住んでいるんですが、予定地から1.5㎞におりまして、説明会を何度も村に求めてもしないということですし、じゃあ、環境省の方から説明会をやるように言って下さいとお願いしても、相談しておきますと言ったきりで。

あのですね、たとえばお住まいの町にお願いして、そちらを通してお願いすればいかがでしょうか。

―いえ、町の方もお願いしたんですが通らないんですね。

あの、その話は伺っていないです。あのですね、鮫川村さんもスケジュールがあると思うんですね。これから住民に説明会を行うと思うんですが、まだ準備できていないということだと思いますが。

―あの、近々環境省の方から村で説明会を村議員向けに行うそうですが、それはいつになりますか。

あのですね、色々あると思います。例えば来週にですね、関係者のみ集めて説明会をするというのは伺っています。

―それはいつになりますか。

来週月曜日です。関係者だけになります。

―月曜日。何時からになりますか。

あ、時間は…な、何でですか?

―いえ、お伺いしているだけです。

あのそれは関係者だけの話ですから。(話を逸らそうとする)

―あのちょっと、何時からですか?

あのそれは特に関係者だけの話ですから。

―関係者というなら、私達の方がよっぽど関係しているんですよ。

あの、町の方にはですね、町の方にはまた別途説明します。

―あの、何で時間を言えないんですか?

特にその必要は‥

―必要ないんですか。

関係ないと思いますけれども。

―関係あるんですよ。何ですかその言い方は。馬鹿にしているんじゃないですか?

いや、そんなことないですが・・・あの時間をお教えしたからと言ってですね、特に参加は…

―何で言えないんですか、時間を。言って下さい。

そういう話でしたら、まず町の方にお伺いするなり…

―何で時間を言えないんですか。安全な施設なんですよね?

村にお聞き下さい。あの、特に公開でやっているものではございませんので。

―今回の焼却炉は安全なものだから村が引き受けたと聞いています。安全なものなんですよね?

そうです。

―そうしたら説明会も公にできるんじゃないですか。

はい、準備が出来次第やると思います。

―準備が出来次第って・・・だってもう来週から着工なんじゃないですか。

いえ、それはあの、関係者に説明をして了解をもらった上で。

―関係者というのは、じゃ、どの辺の住民まで関係者なんですか。

あのちょっと私忙しいんで村の方に聞いて下さい。

―忙しいっていうのは理由にならないでしょう。説明責任果たして下さい。

あの、すいませんが、

―税金で建てられる施設なんでしょう?貴方は税金で働いているんでしょう。

あの、その私も今ですね、仕事が…

―逃げないで下さい。

逃げているわけじゃないんですけど…

―説明責任を果たして下さい。お願いします。

説明というのは必要な順にやっておりますが・・・

―必要なんですよ。私たちの命と健康がかかっているんですよ。生活が。切実なんですよ。

・・・えーと、ま、いずれにしましてもですね、あのー、近郊の方にはですね、理解を深めて頂くためにですね、説明をするということになっております。

―それはいつなんですか?着工前にやるんですか?

あー、安全なものですから別に着工後でもいいと思います。

―じゃ、安全なものと言うんだったら何故資料が一切出てこないんですか?

あの今作っているんじゃないでしょうか。

―作っているんじゃないでしょうかって、何ですかその言い方は。

作っているところだと思います。

―今作っているとはどういうことなんですか。契約書とか図面とか一切出てこないんですよ。

説明会の資料は今作っているということです。

―違います、私が今言ったのは情報開示請求で求めた資料一式のことです。何故一切出てこないんですか。理由を教えて下さい。

も、持っていないからだと思います。

―だと思いますじゃなくて、そちらが出していないんでしょ?鮫川村だって持っているはずですよ。なのに出さないんですよ、正当な理由もなく。

そこは私もよく分かりません。

―よく分からないんじゃないです。分からないわけはないでしょう。環境省が主体の事業なんでしょう?

そうです。

―そうですよね?じゃ、資料出して下さい。安全な事業なんですから、何故隠すんですか?

順次お出ししますので。

―順次じゃないです、もう切羽詰まっているんですよ。何故出せないのかという正当な理由も頂いていないんですよ。

そうですか、あのー資料につきましてはですね、たぶんあの、・・・

―住民説明会もない、一切の資料もない、あまりにも無責任じゃないですか。

それはないと思いますが。

―ないと思いますじゃないです、そうなんです、無責任なんですよ。

あの、順次説明して、あの、ご了解いただくと。鮫川村さんの方でもですね、住民全体の方への説明会を準備していると聞いておりますし。

―文書を出さない理由を今ここでお聞かせ下さい。

何をですか?

―文書を出さない理由です。

・・・詳細はあの、村の方に確認下さい。

―村に確認しても埒があかないからそちらに聞いているんです。環境省に聞いて下さいと言っているんですよ村も。

あ、そうですか?

―そうですよ。村がこれしか(環境省から)もらっていないと言って、大熊町と飯舘村の実証実験のデータしか出さないんですよ。

はい、ええ、いずれにしましてもですね、

―あの、何で出さないのか理由を聞かせて下さいと言っているんです。

・・・あの、出さないとかそういう話ではないと思いますが…

―じゃ、出して下さい。

え、何をですか?

―とぼけないで下さい。鮫川村の焼却炉の事業者の全ての文書ですよ。見積書、契約書、図面、どこでどういうものを建ててどういうものをやるのか。

あの、それにつきましてはですね、住民説明会と…

―だから文書を出して下さいと言っているんですよこちらは。出せないんだったらその理由を聞かせて下さい。説明会のことは置いて置いてください。

あのですね、いずれにしましても、村の方からですね、‥

―いや、村はいいんですよ、環境省から直接頂きたいと言っているんです。

・・・あのですね、住民説明会の文書はですね、でき次第お送りすると…

―だから、説明会はちょっと置いておいて下さい。今は情報開示請求の文書のことを聞いているんです。

それは村への情報開示(請求)ですね。

―だから(村は)環境省からもらっているデータがこれしかないと言って大熊町のデータしか出してこないので、環境省から直接頂きたいと言っているんです。

あ、あの、…今そういうものを用意しているところだと思います。

―ところだと思いますなどと無責任なことを言わないでください。その、手元にあるものを今すぐに出して下さい。出せないんだったらちゃんと理由を聞かせて下さい。

いずれにしてもですね、あの…

―はぐらかさないで下さい。

はい?

―はぐらかさないで下さい。

いずれにしましてもですね、あの、まず村にご確認下さい。

―確認しました。

必要なものは村から出すようにお伝えしておりますので。

―逃げないで下さい。村にはさんざん言ったんですよ。そうしたらこれしかもらっていないと。環境省からもらっていないと言っているんです。だから環境省にかけているんです。
安全な実験だったら何故出せないんですか?

いずれにしましてもですね、…

―いずれにしましてもじゃないでしょう。

村の了解を得てお渡ししておりますし。

―村の了解を得るとかの問題ではないでしょう。

いずれにしましてもですね、まずは村とご相談下さい。

―なんでそうやって説明責任果たさないんですか。

と言いますと?

―と言いますとじゃないでしょう。1.5キロに住んでいるんですよ。

鮫川村の方からは必要なものは出すように言っておりますので、鮫川村の方からですね、出ると思います。

―いや、出ないんですよ、出ないから言っているんです。

それは、それぞれ準備をして、それから出すようになっておりますので。まず村の方に御確認下さい。

―確認しました。

住民説明会の方もですね、村の方は考えているようですので、準備が出来次第ということで出てくると思います。

―安全な施設で、安全に運用するものであり、風評被害も出ないということになっていますよね?

風評被害につきましてはですね、起きないように注意して行うということでみなさんのご理解をいただくようになっております。

―あのですね、風評被害は起きないものと(聞いております)。

起きないものというかですね、そういう風にみなさんのご協力をいただいてきちんとやっていくということです。

―そうであれば、広く地域住民の理解を得るようにしたんですか。していないですよね?
それだけ自信を持った施設であれば、なぜ関係する地域住民に説明責任を果たさないんですか?

順次ですね、準備が出来次第やっていくということです。

―いや、順次というのは…ちょっと、納得できないです。

はい?

―納得できないんですよ。

いや、いずれにしましても、順を追って資料を整え次第お出しするということで。

―順を追ってというなら、私達が一番初めに説明を受けるはずなんですよ。1.5キロなんですから。

はい。

―庭先で燃やされるようなものなんですよ。

それはですね、非常に安全なものですので。

―そうですよね、だったら資料を出して下さい。

・・・・・今ですね、鮫川村さんの方で、用意していると思いますので、出来次第出てくると思います。

―じゃあ、環境省が、「鮫川村の方から出せ」と言っていたと(鮫川村に)言っていいですね?だから、鮫川村さんすぐ出して下さいと。

ああ、はい、「“準備出来次第”出すように言っていた」と、お伝え下さい。

―準備出来次第ということは、まだ準備出来ていないということですが、何故その準備が出来ていないんでしょうか。

説明会の資料等を今作っている最中だと思いますので。まだ準備が出来ていない可能性はあります。

―・・・・・・分かりました。ありがとうございました。

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異 常。あまりに露骨な対応に、ぞっとする。

私達が税金を払って命を預けている機関がどれほどヒドイところなのかと思う。
最後は、これ以上平行線を続けても時間の無駄だと思って切り上げたが、ここまでしてひた隠しにしなければならないのはどう考えてもおかしい。





重機が・・・

2012-11-15 05:12:43 | 活動記録
11月14日 憂慮する多くの声を無視して重機が3台入れられました。
ヤマネやリス、鳥、ヘビ、カエル、昆虫たち、多くの生きものたちの貴重な住処がこれでまた一つ失われます。
昨日降った雨で砂地のような土はぬかるみ、下流へ押し流された跡が見られ、これまで見られなかった沼地ができていました。水源涵養地の特性なのかもしれません。

     

1棟のみだったプレハブが2棟になっていました。24時間体制での警備になるそうです。真冬は零下17度を超える中大変なことでしょう。

作業員には村民3名も雇用されるとのこと。高濃度の灰を処理する際の防護体制は法規に則り「安全」に遂行されるそうですが、作業員の方自身が灰の放射能濃度について、吸引による内部被曝の危険性についてどれほど知らされるのでしょうか。

この地域はケイタイもつながりにくく、光ファイバーが通じたのは昨年夏。インターネットを使っているのは役場以外はごく一握りの人に限られます。
地元紙ですら取っていない人も多く、取っていてもきちんと読んでいる人はそれほど多くありません。

寒冷地の生活は厳しいものです。多くの人は昔から自家消費用の米や野菜を作り、燃料や暖房用の炭を焼き、あるいは小規模畜産を営み、山野草やきのこを採取しながら慎ましく暮らしてきました。今は多くの人が兼業農家で、日中は働きに出てその合間や休日に農業をしています。職場や学校が遠いため、子供の送り迎えだけで1時間以上かかることも珍しくありません。
でもそんな自給自足的な暮らしをしていれば原発など要らないし、多くのエネルギーを使って地球の反対から食べ物を輸入する必要もないのです。
自然の中で四季を感じながら大地の恵みを得ることが何より幸せで、守られなくてはならない当たり前の日常なのだと、東京から移住して実感しました。

そんな穏やかな日常が壊されようとしています。
地域史に汚点を残す愚かな選択です。