■女性津軽三味線『百花繚乱』ポスター
■女性津軽三味線『百花繚乱』プログラム
■会場:イズミティ21交流ホール・チケット
12月17日、日立システムズホール仙台交流ホールで開催された女性津軽三味線奏者だけのコンサート『百花繚乱』へ行ってきました。
~女性だけの津軽三味線コンサート
津軽三味線のコンサートは、何度か行ったことがありましたが、女性だけのコンサートは初めてで興味がありました。
全員が、同じ「じょんがら節」を演奏することからどんなバチさばきを見せてくれるのかも興味がありました。更に、私が、民謡王国秋田県出身で、小さい時から民謡に触れる機会が多く、結構、尺八や三味線の邦楽の音色も大好きなこともありました。
~演奏者は、女性ばかり9名、宮城県出身4名
三味線奏者は、はなわちえさん(茨城日立市)、柴田佑梨さん(宮城県)、武田佳泉さん(愛知県)、藤ひかりさん(兵庫県)、佐藤史織さん(宮城県仙台市)、柴田愛さん(宮城県)、川嶋志乃舞さん(茨城源笠間市)、須貝麻由さん(茨城県水戸市)、髙森彩花さん(宮城県仙台市)の9名でした。
宮城県出身の奏者は4名、地元に帰ってきての凱旋演奏でした。
振袖姿の奏者は、艶やかでとても華やかでした。着物のファッションショーの雰囲気もありました。
司会は、三味線奏者の方が2~3人出て歯切れの良い進行をしていました。
終始、満面の笑顔で紹介していましたが、絶妙なトークもなかなかのもので次の方はどんな演奏を披露してくれるのか楽しみでもありました。
~仙台は、ラストコンサート
今まで東京、名古屋、茨城とコンサートを開催してきていて、仙台は、最後のコンサートで、演奏順は、直前まで分からず、くじ引きで決めるというやり方で進めてきたと言っていました。
~個性溢れる奏者のコメント
一人一人の曲弾きは、同じじょんから節でもそれぞれにカラーがあり、曲そのものもアレンジされ、プログラムの中に自分の演奏の聴きどころの紹介があり、一人一人の個性あふれる演奏がどんなものかと興味あるものでした。
「繊細な細棹風フレーズです。」、「一の糸の力強い音を聴いていもらいたい。男性にも負けないと自負しています。」、「自分の演奏の聴きどころ タタキ!」、「ハジキ!!」、「西洋楽器の経験に基づくフレージングと力押し」、「繊細な音を得意としています。スローリー性があって、緩急のある曲弾きを目指しています!」、「リズムとグルーヴ!ポップミュージック仕込みの撥さばきとメロディを混ぜた津軽三味線が得意です。」、「力強い撥さばきと、民謡酒場で培ったアドリブ力」、「力強さと繊細さんのギャップ」
全て9名の奏者のコメントですが、これを読んだだけでもその人の個性がが分かるような気がしました。
津軽三味線奏者の演奏には、お客様の拍手と演奏者のかけ声がコンサートを盛り上げていました。
~9名全員の演奏によるフィナーレ
フィナーレの9名全員によるじゃんがら節の演奏は圧巻でした。
全員で演奏したり、ソロで演奏したり、アドリブで演奏したり、ソロ演奏する際の次の奏者へバドンタッチする雰囲気は絶妙で、曲を重ね合わて演奏しながら顔で合図をしていつの間にかソロ演奏になるという様子は、見ごたえ、聴き応えのあるものでした。
9名の奏者の笑顔が、三味線を楽しんで演奏している様子がひしひしと伝わり感動ものでした。
同じじょんがら節を演奏することで競技大会のようで弾きにくいのではと思いましたが、流石、プロ奏者の皆さんは、曲自体が個性に合わせてアレンジされ、聴きどころも個性それぞれで、個性豊なバチさばきに圧倒されてきました。
~夜は、冷え込んで
当日は、冷え込んだ仙台の夜でしたが、津軽三味線のじょんがら節が、いつまでも耳に残り、素晴らしいコンサートだったと暖かくなり大満足をしながら帰りました。