ムンバイ発によればフランスの自動車大手グループPSA(旧プジョーシトロエングループ)は、1月に提携したインド財閥CKビルラ・グループの自動車メーカーからインドで有名な国民車「アンバサダー」の商標権などブランドを買い取った。
CKビルラ・グループ傘下のヒンドゥスタン・モーターズがアンバサダーの商標権などをPSAに譲渡したと明らかにした。譲渡額は8億ルピー(約13億6千万円)。アンバサダーは1950年代に登場し、長くインドの国民車として知られてきた。
インドの旧宗主国だった英国譲りの古典的な外観が特徴だが、最近は生産が落ち込み、2014年に生産を停止していた。PSAはCKビルラ・グループと提携し、90年代に撤退したインドに再参入すると発表した。
南部タミルナド州に1億ユーロ(約120億円)を投じて、車両工場などを設ける計画。販売車種は明らかにしていないが、インドで知名度があるアンバサダーのブランド力を利用する可能性がある。商標権売買の一例である。