旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

ORAHO

2015-05-02 | 日記・エッセイ・コラム

 故郷に急な所用があって1年半ぶりに帰省した。今更ながら初めてのE7系。
1本目の “はくたか号” に乗車したけど、大型連休を前に指定席はガラガラ、自由席はというと80%位の乗車率。
ビジネス客が高崎で入れ替わり、佐久平と上田で席を埋めた通勤通学客は長野で殆ど下車しまう。
東京⇔北陸のビジネス客は先を走る “かがやき号” を利用するのだろうけど、まだまだ余裕がありそうだ。

 所用を済ませて飯綱町の「そば処よこ亭」を訪ねる。飯綱山の裾野で景色が良い。大きな水車が目印だ。
“堅物おやじそば” は、固ゆでのそばを辛いそばつゆで食べる。お好みでもみじおろしを入れていただく。

 「おらほ」とは、俺たち、俺の方、の意味で使われる信州の方言だ。
少なくとも我々世代が使うことはなかったけれど、確かに小学生の頃「おらほ」と発する年配の先生がいた。

新しくなった駅ビルの2階フロアが「信州おみやげ参道ORAHO」と名付けられている。
なるほど信州一円の美味いものが揃って、見て買って味わって楽しい、信州のゲートウェイにふさわしい空間だ。
南北に長くて盆地毎に文化の違う信州にあって「信州一円」なんて少し前までは考えられなかったこと。

 ゆっくりしたいところだが仕事の都合もあって滞在5時間の今回、
善光寺御開帳を訪ねることなく新幹線車中の人となる。それにしても買い忘れてはならない八幡屋礒五郎だ。

千曲川 / 五木ひろし 1975年