思考の踏み込み

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時空8

2013-12-01 20:53:03 | 
日常の時間軸の崩壊は持続しはしな
いー

人間の感覚は刺激に対して慣れるようにできているからだ。
それは生存のため必要なシステムだが、一方でそれはしかし思い込みと慣れであり、鈍さでもある。




つまり "日常" というものはそういうものである。
"日常" は我々を守ってくれていると同時に我々を縛りつけているものでもあるのだ。


本来の世界は一刻一刻変化し、新鮮で驚きに満ち、あまりに美しいものである。それは思考など追いつかない世界であるはずだろう。芸術の出発点はここにある。

芭蕉はいう ー
"乾坤の変は風雅のたね也…
時として留めざればとどまらず
止むるといふは見とめ聞きとむる也
…物のみへたる光、いまだ心にきへ
ざる中にいひとむべし ー "

"日常の時間軸" ー これを精神の安定と言い換えてもいいかもしれないが、それを崩すことなく、その代償である心の鎖を解きほぐすことができれば、瞬間は永遠となり、世界は楽土に変わることだろう。


これは人間の、というより命の本能なのではないか。
「永遠」とは永久的に長い時間の水平軸のことではない。

心理的空間が満たされきった垂直的な時間軸のことである。



本来、無機質の支配する世界であるはずの宇宙に何故に有機的な生命が存在するのか、その目的はこの垂直的な時間軸にこそ、見出せるのではないだろうか ー 。



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