思考の踏み込み

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ブッダ6

2014-05-15 01:21:44 | 
しかし実際はもっとドロドロとしているものである。

ヒンドゥー教とイスラム教による弾圧の歴史によって仏教はインド世界から追い出されたというのが歴史的な実態であろう。



そこからはカーストの持つ負の要素が浮き彫りにされてくるし、王朝の度重なる交代劇などにも翻弄されて早々と仏教はインド世界でほぼ壊滅している。



ー しかしそんなことは些事である。

"些事" とはささいなこと、取るに足らないこと。

なぜなら人類全体の経た経験という意味において ー ブッダの到達した境地は極めて偉大な功績であって、その光彩はささいな俗事など消し去って余りあるものだからである。


そしてそのブッダが現れる背景にはやはり特殊なインド的世界が必要であったのである。
その功を考えれば仏教を弾圧したり、醜い宗教戦争の様な歴史がインド世界にあったとしても、それは些事だというのである。


(インド洋を観ていると、訳もなく飛び込んで自殺してしまうものがいるという。インド世界の特殊性は風土的な何らかの理由もあるとみなければならない。いずれにせよ人を精神性に向かわせる何かがあるようだ。そこから修行者たちを容認し、ブッダを生むに至る特殊な世界が出来上がってきたのではないかと思う。)

では、ブッダの偉大な到達によって我々が受けた恩恵とは具体的になんなのか?

ここからようやく今回の本題に入ることとなる。