どうして走るの?って
私が一番聞きたいよ
全てが努力だけじゃ
うまくいかないの分かってるのに
「サボテン」は、元々シングルのカップリングだった曲で、
なおかつある意味表題曲(ほら、笑ってる)よりもシングルっぽい曲調の楽曲だと思う
というか、メロディもアレンジも非常にシンプルなギターロックに仕上がってるので、
割と入り口(ご新規さん)向けというか、
正直ベストに入っててもおかしくないぐらいのクオリティの曲だと思ってるんだけど、
ベストにも入らなければライブでもあんまり演奏されないレア曲っていうちょっと埋もれすぎなくらいの名曲だと思う
「笑顔のおまじない」もシングルのカップリングだった上に表題曲以上にシングルっぽかった訳で、
この時期のシシャモは色々な意味合いで挑戦的なスタンスだったんだなあ、ってのが分かります
今年のシングルは逆に凄く分かりやすくシングルっぽい曲が表題曲になってますが。
この「サボテン」、
とにかく歌詞がかなり自分好みで、
一応毎日自分なりに頑張ってはいるんだけど、
不器用なのか、
やり方が下手なのか、
なんとなく冴えない日々を送っていて・・・っていう
前提の時点で既に俺っぽいね。と感じる素晴らしい楽曲なんですけど(笑
ただ、
この曲には「それでも」という明確な意思があって、
冴えないし上手く行かないし思い通りにもならないけど、
それでも何かを信じて走り続ける気持ちだったり、
他人との比較とかではなく、
自分の、
自分「だけ」の幸福を地に足着けて追い求める姿だったり、
なんというか・・・凄く堅実だし真っ当な精神で歌われてるんですよ
そこが好きというか、
近年の自分のモードにハマるような世界観の楽曲に感じられて。
平凡だと誰かに笑われても
昨日より今日の方が良かったり
悪かったり繰り返して
私だけの幸せを探すんだ
本音を言えば、
近年はこういうフラットで足掻くように豊かさを追い求める歌詞によくハマってて、
それは自分の年齢的にもう四の五の言い訳尽くしてるような年じゃない、のもあるかもしれないけど。
けど、それと同時に、
手前にとっての幸福ぐらい手前自身で自覚しようよ。とか、
自分にとっての幸福ぐらい自分で勝手に感じられる人間で居たい。っていう想いがあるんですよね
その形は、その方法は決して他人と同じではないかもしれない
もし比較とかしたら劣っているかもしれない
けど、
自分でしか味わえない幸福さえあれば、もう何も要らない。
「それ」を自分らしくコツコツ集めていく・・・という詞世界が個人的には大好きなんです
すべては捉え方次第、
自分自身の力で、
この世界は廃墟にも楽園にも変わる。
その“事実”をちゃんと認識出来ている人間で居たい。
そして、この曲の主人公のように、自分だけの幸福を愚直に追い駆けていくような人生で在りたい。
そう素直に思えるこれまた聴きまくった大切な曲で、いつかライブで聴けたら幸せな一曲ですね。
そうそう、
この曲ギターリフも独特でちょっとニューウェイヴっぽいんですよね
それと、基本的に疾走感のあるロックチューンなのに、
何故か6分もあるのも正直面白いなあ、と(笑
バラード曲より長いじゃん、っていう。
「持ってない」事は変えられないけど、自分自身をコツコツ幸福にすることは誰にだって出来る。
それに気付くか気付かないか、だけなんですけど、気付かせてくれるような素敵な曲です。