サブカルチャーマシンガン

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「SHISHAMO6」全曲レビューその12「君の隣にいたいから」

2021-10-03 | SHISHAMO6全曲レビュー
                    








君を馬鹿にする奴がもしもいるなら
そんな奴気にすることはない
そんな奴の言葉に
律義に傷ついてあげることはない 
優しい君でも







この曲は今作でも唯一のCDシングル曲です
もうとっくに出てる「7」にはデジタルシングルしか入ってないので、
現時点で最後のSHISHAMOのCDシングル曲・・・っていう形にはなりますね
ちなみに初めて聴いたのはラーメン屋でラーメン食べてる時に有線で流れて来ました。
その時から正直アレンジもメロディもキレイでお気に入りの一曲ではありましたね。

「君の隣にいたいから」は、
まずものっそい美しいアルペジオのイントロからして素晴らしいです
ことアレンジだけで言えばどこを切っても瑞々しいポップで爽快な一曲に仕上がってます
そして、
意外とギターサウンドが耳に残る曲でもあります
間奏では宮崎朝子さんの小気味良いギターソロが聴けますし、
音自体も適度にザラついてて気持ちが良い
おまけに、
アウトロのフレーズまで美しくて、
昔ライブで聴いた時にはあまりの美しさにゾクッと来たほどです(笑
軽やかだけど聴き応えもあるキラッキラのリフを聴いてるだけでも面白い楽曲かな、と。





君のやつほど立派じゃない羽
精一杯広げて
自分の空を探すよ



しかし、
「君の隣にいたいから」って曲はラブソングじゃないんですよね
タイトルを初めて見た時はラブソングなのかな、って思ったけど実際聴いたら違かった
この曲の歌詞がどういうものなのかと言うと・・・
結構難しいですね
まあ端的に書くと、
‟頑張ってる他の誰かに負けないくらい自分も頑張りたい”という曲だと思うんですが、
意外な事にこの曲の歌詞って大体がコンプレックスの事を歌ってるんですね
サビの最後のフレーズからして、
「君のやつほど立派じゃない」と自分が比較対象の誰かより劣ってるのを認めてるんですよ
そういう意味ではちょっと捻くれてる宮崎朝子さんの歌詞っぽいな、とは思う。
そして、
個人的には結構(聴いてて)感情移入もしてしまいますね
あなたほどは素晴らしくないけど、それでも、自分だけにしか見つけられない空を探す・・・
言い回しとしては多少卑屈なんですけど、でも正直気持ちとしては理解出来るんですよ
自分「しか」出来ないやれない‟何か”を示せれば、きっと意味があるんじゃないか
「それ」を追い求めて想像して生きるのも一つの生き方なんじゃないか、と。

もっと言えば、
そういう生き方にシフトすれば、
自ずと他人と自分を比較せずに済むんですよ
だって、
「自分だけの空」を探す訳でしょ?
そこで頑張る事が出来たなら、意味を見い出す事が出来たなら、
それって身近に羨望の目で見ていた「誰か」にはきっと‟出来てないこと”なんですよね
そう、
出来ないんじゃなくて、
出来てないんです。
だって「自分だけの空」を羽ばたいてる訳ですから・・・。
そういう観点からすると視点切り替えの歌でもあり、そして哲学的な一曲なのかもしれません。
カラフルで爽快なアレンジの割にはペーソスが滲んでる歌詞とのアンバランスさが面白い楽曲ですね。
こういう曲をシングルの表題曲として切れる辺りにSHISHAMOのセンスの良さを感じますね。








個人的には、
自分にそこまで自信のある人間では無いので、
この曲に潜んでる反骨精神には聴く度に感情を動かされちゃいますね。
んで、
リアルタイムで買ったしライブでも何度も聴いてたので、
あの流麗な、祈りさえ感じるようなギターリフをいっぱい味わえたのも今となっては良い思い出です(笑
CDシングルの表題曲ですけど定番曲って訳ではないので今秋のライブで演奏するかは未知数ですが、
やっぱり歌詞が抜群に良い曲なんでまた機会があったら生で聴きたい一曲でもあります。




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