サブカルチャーマシンガン

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【アルバムレビュー】ima/眉村ちあき

2022-05-26 | アルバム感想












1.Lovely days
2.KARAAGE WARS
3.Individual
4.悪役
5.モヒート大魔王
6.寝かしつけろ
7.フリースタイルハンドメイド
8.Blaze of Glory
9.おもてなし子
10.愛でほっぺ丼
11.なまらディスコ
12.BEAT UP
13.告白ステップス
14.シュリティカルマジック
15.旧石器PIZZA
16.愛でられほっぺ
17.悪役(Band ver.)
18.この朝を生きている






あいつもラクト
こいつもラクト
シャーベットは僕だけ
ラクトに挟まれろ (Individual)









今年の2月に出たアルバム。
全18曲入り・・・
今時、
全18曲入りのアルバムなんて珍しいっすよ(笑
しかも、同じ曲の別バージョンも含んでるので、
何となく曽我部恵一の「まぶしい」を彷彿とさせますけど・・・これは傑作だと思います。

兎に角、
純粋に良い曲が詰まってる。
眉村ちあきらしい(?)弾けたノリの楽曲も要所要所に入ってますが、
それ以上に名曲然とした楽曲が多くてソングライターとしての進化を感じさせるアルバムですね。
というか、
これ、
眉村さん一人で全曲書いてる~っていうのがスゴすぎるわな(笑
ジャンルとしては王道のポップスからダンスビートの楽曲があったり、
ロックチューンもあるしバラッドもあるしアコースティックな楽曲もありーの・・・と
素晴らし過ぎるソングライティングマシーンとしての才気が光りまくっています
その上、
元々高かった歌唱力が更に磨かれていて、
眉村さんの楽曲に於ける表現力自体もかなり進化している印象でした
 例えば、
最後の「この朝を生きている」みたいな、
めっちゃスケールのデカいバラッドは今だからこそ書けたナンバーなんじゃないですかねえ
そう想うと、
元々素晴らしかった独自の世界観が正当にパワーアップしました、みたいな。
そういう観点でも聴けるし、
加えて結構名刺代わりの一枚にも相応しいアルバムじゃないかな、と。
 
本作には、
眉村ちあきのポップネスも、ロック魂も、ペーソスも、狂気も怒りも愛も何もかも、
割と全部が詰まっている気がして過不足のない見事な傑作に仕上がってると感じますゆえ、
もっと言えばアレンジと言う面を考えてもバラッバラなので純粋に楽しいですし、
もう言っちゃうけど、
音楽に興味を持った人に初めて聴かすのがこれでも良いとすら思うくらい(笑
それくらい完成度は高いと思いますし、
多少何かが歪むかもしれないけど←
でも、ちょっとしたひねくれ感と共に❝美しい普遍性❞も纏っているアルバムだと思うので、
個人的には例え眉村ちあきを知らない人にも「これ!」って推せる堂々の名盤だと信じてますね。

でもやっぱ、
眉村ちあきのソングライティング能力はすげーですよ(2回目)
この人の書くメロディと人懐っこい歌が本当に好きでね、
管理人的には、
正直もっと売れてもいいんじゃないか?と感じてる歌手の一人ではありますね。
ま、立ち位置がどうであろうと、自分は凄い!と思ってるので、音源を聴くしライヴも観ますけどね♬








私の扱いはずっとリッチに
じゃないとだめじゃない
愛したい
この身体 全部 (おもてなし子)




個々の曲に触れると、
軽快なタイトルとは裏腹に壮大なアレンジが聴き応え十分な「Lovely days」からして名曲、
軽快なギターロック「KARAAGE WARS」も得心の行く歌詞含めて素敵な曲、
センチメンタリズムが爆発している「悪役」はライブでもド迫力の欠かせない曲だし、
アッパーなアイドル風ポップス「モヒート大魔王」も曲調の割には切なさが滲んでて面白い。
意外とライブで映える「寝かしつけろ」は切実な歌詞が胸を打つ泣きメロが光る沁みるバラッド、
堂島孝平と一緒に歌う「フリースタイルハンドメイド」も歌詞の良さが際立ってるし、
「Blaze of Glory」は逆にノリの良いパーティ風味のアレンジがひたすらに心地良い踊れるナンバー。
歌詞の一部を引用させてもらった「おもてなし子」は、
まず自分を幸福にしてあげて。っていう、
聴いてて「なるほど。」と素直に思えるこれまた歌詞の良さが光っている秀逸な一曲。

かと、思えば、ギリギリな歌詞が迸っている(笑)ライブでも定番と化している「なまらディスコ」、
そしてストレートに怒りの感情を出している「BEAT UP」など攻撃的なナンバーもきっちり入っている。
「シュリティカルマジック」は昔の魔法少女アニメの主題歌みたいなファンシーな楽曲で、
ライブでは妖精のような衣装に着替えて披露するのが恒例となってます
「愛でられほっぺ」は「愛でほっぺ丼」のデジタルバージョンで、
デジタルとアコースティックサウンド両方楽しめるし、
「大事に生きてゆこうか」ってフレーズもまた胸を打つ素敵な楽曲に仕上がっていますね。
「この朝を生きている」は本当にピュアな感情が炸裂しているスケール感もたっぷりのバラッドで、
このアルバムの最後に「ねぇ 今日の私は 最高になる気がする」なんていう、
素敵過ぎるフレーズで締めるそのセンスもまた素晴らしい最高のエンディングになってます。

推しの3曲に据えたのは、結構ベタかもしれません
「告白ステップス」は、
初めてラジオから流れた時、
あのイントロの時点で泣きそうになった思い出があるんですよ(笑
歌詞としては本人曰く❝「父性」に基づいた巨大な愛の歌❞らしいんですが(あ、ニュアンスで書いてます)、
確かに単純な告白というよりは強い覚悟を持って誰かを何かを愛していく!という決意が滲んでて、
想像以上に限定的ではない作中観の「余白」も素敵な名ラブソングだと感じましたね。
 「旧石器PIZZA」は、
旧石器の時代にピザ・・・?!という矛盾極まりないタイトルとは裏腹に、
やりきれない悲しみを空に浮かべてその感傷に浸るような感覚もある切なさも光る楽曲になっていて、
聴いてると堪らない気持ちになると同時に、
決して長くないサビのセンテンスからそこまで想わせる作詞家としての凄さも伝わって来る名曲
尚、ライヴでは拳を振り上げるのが定番なので、散歩の時とかに聴いてると、
自然と拳を振り上げてしまう~という事も結構あります(笑

で、
最後は「Individual」。
この曲はめっちゃ思い入れが深いですね~
冒頭に引用させて貰った歌詞が示す通り、周りの人は〇〇ばっか、
でも、
自分は〇〇が好き・・・っていう、
ある種のマイノリティの辛さというか、悩みというか、存在というか。
そういう事を想わせてくれる俗に言うエモい楽曲になってると思うんですけど、
その上で、
敢えて「そのままで行け!」って思いっ切り突っ走ってるテンションが何より素晴らしく、
自分も結構めっちゃ流行ってるものよりも自分の趣向を優先しがちな人間なので(笑
はっきり書くと、
この曲の歌詞に実直に❝救われた❞部分は強かったです。
実際、かなり背中押して貰ってるので、こういう時に❝救われた❞って表現は似合ってるのかもですね
タイトルを直訳すると「個人」になるのも感動したし、曲調に関しては疾走感のあるロックから始まり、
クラシック、ソウル、パンク、ヒップホップ~となんでもござれの超展開で、
それもまたこの曲には相応しいと感じますね。
本当に大大大大大好きな楽曲、
管理人と音楽的な趣味が少しでも合うのならこの曲も気に入ってくれるんじゃないかなあ?
ライブでももう定番曲の一つになっててその度にめっちゃアガってますね(笑)。
渋谷クアトロのロングバージョン?はスゴかった・・・!!













夏だから夢を見ただけさ
一瞬のトキメキに
騙されて夢を見ただけさ
戻れない日を生きた (悪役)



という訳で、
様々なジャンルをどん欲に取り込んだ眉村さん流の音楽絵巻「ima(アイマ)」、
サブカル好きにもJ-POP好きにもみんな聴いて欲しい大好きなアルバムになっています
また、
このアルバムを引っ提げたツアーのファイナルが6月2日のゼップ羽田にて敢行されるので、
大半が本作からの曲目になると予想される事もあり、そちらも是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
自分も行く予定であります(ビシッ!)。





最後に、
裏ジャケ。カッコよい。




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