サブカルチャーマシンガン

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【デジタルシングルレビュー】Anarchy/official髭男dism

2022-02-15 | デジタルシングル









「あの頃に戻りたいな」
それ以外に何かないのか?








去年ぐらいから・・・
いや、
敏感な音楽ファンの間ではもっと前からなのかな
俗に言う新譜と称されるものがフィジカル(CDやレコードなど形あるもの)でリリースされなくなってきた
しかも、誰もに名前が知れてるような有名なミュージシャンでもまずは配信から~という
そういう形が増えて来た気がする
今年に至っては、
特に顕著でサカナクションもSHISHAMOもリリースの数日前にいきなり告知があり、
その数日後にはスマホで(spotifyなどで)普通に聴けている・・・っていう。
これは何だろう
いよいよ「そういう時代になって来ている。」というあからさまな変化であり、
実際今年に入ってからフィジカルで購入した作品って正直2作品くらいしかない
しかもどっちもアルバムなのである程度聴き込んでから感想等は書きたいっていう想いもあり、
思い切って2022年からデジタルシングルの感想も始める事にした。
っていうか、
以前既にひかりのなかにのデジタルシングル勢の感想を実験的に書いてたので、
それも今回カテゴリー移動させつつなんでこれが全然初めてでは無いんですけど(笑
 まあ、
元々自分は音楽レビュアーとして始まった訳で、
もうそろそろ時代に適応出来ないと居場所すら無くなるのは薄々感じてたので、
そういう意味では遅いくらいなんですが、それでも攻めの姿勢を崩さず書いて行きたいと思ってます。。
なんせ自分ってこういう配信シングルを聴く為だけにこだわり捨ててスマホ買った位ですから笑




理性の半分ない間しか狂えない
笑わないで
指を差さないで
隠し通していたい




で、
この曲、
official髭男dismの2022年第一弾リリースとして出された曲なんですが、
正直「売れる様な曲じゃねえな・・・。」というのがまず真っ先に感じた事です(笑
多分、
何かのタイアップっぽいんですが、
曲調や歌詞だけに触れてると藤原聡さんの個人的な怒りや愚痴を吐き出してる曲にしか聴こえない
この曲もご多分に漏れず一番最初はNHKのラジオから初めて聴いたんですけど、
ラブサイケデリコの曲みたいな渋くて格好良いメロディラインに
不穏なフレーズの連発、
最後は虚無感を高らかに歌い上げて終わる独特のラスト・・・と
ある意味ヒゲダンっぽくないというか、逆に言えばそれがかなり新鮮でよく散歩の時などに聴いてますね。

もっと言えば、
こういう反骨精神溢れる楽曲を
聴き手をいっぱい増やしていってる最中のバンドが出すとは思ってなかったので、
「こういう曲来るの早っ!」とも思いましたね(笑
ミスチルでも、
もうちょっとキャッチーな曲だけに絞ってた時期が長かったのに・・・と振り返ると、
ボーカルの藤原聡さんのルーツがDream TheatreやSlipknotだったりするので、
そういう意味では反抗期みたいな曲を出しやすかったのはあるかも。
 この曲では、
行き場のない怒り、
誰も信じないという想い、
本当の自分が出せないという葛藤、
そこから生まれるどうしようも出来ない空しさ、、、と
おおよそ聴き手を気持ち良くさせる類のフレーズは皆無と言ってよく、
これまでのイメージとは180℃違う、
反抗期かつ「ロックなヒゲダン」が楽しめる出色の新曲に仕上がってると思います。
 ある意味、
syrup16gやART-SCHOOL世代にも響きそうな楽曲だとも感じたので、
是非騙されたと思って一度聴いてみて欲しい❝最新の哀愁の名曲の一つ~❞ですね。
あ、ちなみに「HELLO」などの前向きで聴いてて励まされるポップなヒゲダンも好きですよ(笑
そこは勘違いされたくなかったので、敢えて最後に付け加えておきます。。








どうかしてる
度を超してる
解りますか?
何の価値もない夜更け





この、
リズミカルな言い回しかつ退廃的なモードを貫いてる歌詞が大好きなんですけど、
最後にこの虚無感溢れるフレーズを言い放った後に煌びやかなアレンジで終わるのがまた良いんですよね
哀愁って、ある種その凍てついた雰囲気が美しく映る時もやっぱりあったりするので・・・
そんな哀しみが持つ特有の耽美なイメージも表現されてるのが尚素敵な一曲です。




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