
先週の金曜日、渋谷でGRAPEVINEのライブを観てきました。
毎年恒例?となっている春のショートツアー
この日のチケットが早々に売り切れたので、翌日同箇所で追加公演を行うなど
未だにその人気は健在です
GRAPEVINEに対するイメージや入口は人それぞれだと思いますけど、
自分の場合は1999年の冬にミュージックステーションで観たのが初めてでした
その年のオリコン誌の「ブレイクしそうなアーティスト」のTOP5に入ってて、
すごく「新しい波が来てる!」みたいに感じてたのを覚えています
勿論、
そこから色々な変遷を経て深化してるんですけども
自分の中では未だにあの時代の…
所謂プチブレイクを果たし、
メディアにプッシュされてた頃の思い出というか残像は忘れられなくて、
それも小学生の終わり頃〜中学生始まり立ての時期でしたので
思春期のいち思い出として鮮烈に残っているのです。
なので、
自分の中ではバインは王道のロックバンドの一角と捉えてる節も結構あったり
近年でも「さみだれ」とか凄くど真ん中の名曲だと思うし。
なんか、
友達もいなくて(笑)
ただ音楽だけが友達だった"あの頃の自分"が救われた様で、
或いは二人で一緒に楽しめた、みたいな・・・少し涙も出たりと
自分にとっては一生の思い出に残る様な大切な一夜でした。
しかも、
その頃から知ってる渋谷公会堂で観れたっていうのがね!
ライブハウスやホールの名前なんて当時全然無知だったけど、
渋公は大ファンだったMOON CHILDの解散ライブの会場ってのを知っていて、
正直「いつかは行きたい。」とその頃から思ってもいたんです
その渋公で、
同時期にTVで聴いてたバインの名曲に浸れるなんて、
結構運命じみたものも感じてしまいましたね。
では、以下つらつらと。

お花。

ニューアルバムの告知も大々的に!このブログでも告知しとく。
今年のバインは春ツアーから動き始めた様で、
MCで「あけましておめでとうございます!」と
もうすぐ4月なのに田中さん堂々と発言してました笑
そんなライブは「SEX」から。
繊細なメロディラインと妖艶な照明が相まって
初っ端から濃密な空気感に包まれる(SEXだけに)。
西川さんのエモーショナルなギターソロも堪能しつつ、
田中さんが「こんばんわ渋谷っ!」と元気に挨拶してから
「Ready to get started?」をパワフルに演奏
これがまた気持ち良かった!し、
やっぱり歌詞の「限られた人生ぶっ飛ばして行こう」ってフレーズが
アラフォーになった今の管理人的に胸に響くポイントでもあった。
今の体力があるのも、正直今しかない!って思うし。
ドラムロールから始まった洗練された「ねずみ浄土」
重厚な間奏のアンサンブルも刺激たっぷりだった「雀の子」など、
近年の定番曲をまずはしっかりと聴かす始まり方でした。
そこから、
「Here」の曲を中心にプレイ(!)してゆきました。
これにはビックリ
最近Xもそこまで見てなかったから、
あのアルバムから25年っていうのも失念してた…長年のリスナーとしてお恥ずかしいね。
いきなり空間を切り裂く様なロックナンバー「ナポリを見て死ね」からスタート
この曲の思い出としてオリコン誌のレビュー読んでて、
曲目にこのタイトルがあって「どんな曲なんだ!?」と
無性にテンションが上がった事を想起してました
また、結構ひねてる中学生に刺さる感じでもある笑
ブイブイ来るベースラインと、声の伸びやかさも痛快でした
そこから、アルバムの中ではポップサイドの心地の良い「ポートレート」
これまた懐かしい、
「リトル・ガール・トリートメント」もサビメロのポップさに心酔してましたね
そこから当時から大好きだった名曲「想うということ」
この曲かなりの名曲だと思うんですが意外と生で聴くの初だったかも
叙情的なサビメロと
重厚なツインギターの轟音
田中和将の丁寧な言葉の紡ぎ方も素晴らしく、
濃厚でありながら「明日には晴れそうです」と
どこか爽やかなエッセンスも感じられる名演に仕上がってました。
CDで聴くのも良いけど、あの渦巻きの様なアンサンブルと
音源以上に絞り出す様なサビラストは生でこその味わいだった。
アメリカンなギターリフが鳴り響き、
放たれたのは管理人も大好きな「南行き」!!
この曲歌詞が大好きで当時カセットテープに録音して
ウォークマンでよく外で聴いてたなぁ…とかなり嬉しい選曲でした
キュイーンと鳴るキメのギターフレーズにカタルシスを感じつつ、
「お金もちょっとは貯めなきゃ」って歌詞が
今の年齢になるとしみじみ分かる笑
それと、
「涙も少しこぼれるさ」の歌唱にはグッと来たし、
CDやカセットで聴いてた時から大好きだった、
「もう後に引けん!」の部分はライブ感あって無茶苦茶格好良かった。
そして、年代を重ねた今のバインが歌うと余計に説得力あるなぁ、と。
さて、
ここで一旦「Here」の曲を中断し、
最新曲のお披露目モード。
ハンドマイクで時にハーモニカ(それかブルースハープ)を弾くスタイルで
田中さん曰く「めっちゃバズってる」と表現した新曲「天使ちゃん」へ。
「あざす!」という冒頭のインパクト大のフックから、
ポエトリーとラップの中間みたいなAメロ、
そして、
ポップに響き渡るサビメロ…と
やっぱり普遍的な格好良さがあるよ!と確信出来た会心のパフォーマンスでした
個人的には「きみのもっと深くに もっと奥に入りたいのさ」の
精神的であり官能的でもあるフレーズが特に胸に残った
それをポップに聴かせるセンスはやはり脱帽ですね。
拍手も大きくて、
新曲でもバッチリ盛り上がりまくってる相様がまた誇らしかったですね。
シックでスペイシーでもあった「こぼれる」もまた神妙な雰囲気含めて聴き応えあった。
イントロのギターフレーズの段階でぶち上がった「Reverb」
そうそう、この曲ずっと聴きたかったんだよ!とテンションUP
この曲のプロモーションでも色々な音楽番組出てたけど、
個人的にはポップジャムでのパフォーマンスが思い出深いかな
若くて新進気鋭のロックバンド感に満ちていた。
ただ、
この日の「Reverb」は、
あの頃より更に必死なボーカリゼイションが光ってて
特にラストの「認めないだけぇ!」の振り絞る歌唱はスゴかった。
あれこそ正にエモーショナルの極みだな。。と真髄を垣間見た気分になった。
初期のバインは結構切なさ売りな部分もあってその頃の空気も心地良かった。
この曲は、
今でも準定番くらいの位置にいる人気曲「B.D.S」
サビの唸りの効いた歌唱に、
王道のロック感溢れる音像にこれまたテンション上がる。
それとこの日は、
「アクセル踏めばどうにかなる」って歌詞が胸に刺さった感じもあった
つべこべ言わずにまず体験してみろよ、的な。
渋味あるバラッド「Loss(Angels)」を奏で、
MCタイムで新譜の宣伝も。
「あのみちを遠くはなれて、略してアミーチーと覚えて帰って下さい!」と
暑かったのか田中さんパタパタうちわを煽りながら語っていました。
ゴリゴリのベースサウンドとリズミカルなドラムが心地良かった「NINJA POP CITY」
歌詞の「駆け抜けろTokyo friday」って部分が金曜日の渋谷だった事もあり
正に!という感じでそれも気持ち良かった。
「江戸じゅうのアモーレたちよ〜!」と煽り、
ドリーミーでロマンティックなダンスナンバー「実はもう熟れ」を優雅に奏でる。
大人の香りも漂う芳醇なディスコナンバーに酔い痴れた。
って言うか二階席だったけど、腕を上下させて本当に踊ってた。
さて、
新旧織り交ぜ実に濃密だったライブもクライマックスへ突入。
まずは一転して若々しいギターロックナンバー「25」を披露
イントロからして激しいギターサウンドが鳴り響き衝撃的だった
やはり、
この頃の良い意味で無鉄砲さ溢れる楽曲もイイですね
極上のロックンロールサウンドを堪能しつつ、
腹から声出しまくりなボーカリゼイションにも刺激受けてました
90年代の匂いに「はぁ〜」と懐かしい気分にもされつつ
若さ故の刺々しいロックナンバーを存分に楽しめこれまた素敵な一幕でした
したら、
何と「白日」(!!)
これまた心の中の少年がうぉ〜!!と叫ぶ選曲
実は中1の時の作文のタイトルにこの曲名を使用した過去があって
TRICERATOPSの「GOING TO THE MOON」と同時期にネタとして使用してて。
そういう意味では管理人の(文章に於ける)ある種の原点とも言える様な曲でもある
無理矢理タイトルを校外学習とかに絡ませてたので割と意味不明で黒歴史でもあるけど笑
いやもう、
あのギターリフ生で聴いた段階で「たまらん。」と
格好良過ぎるだろ。。音源も大好きだけど、やっぱ生は更に格別だよ。
少年の自分含めダブルでそのギターサウンドにK.O.されつつ、
歌唱も素晴らしかった
Bメロが改めて矢継ぎ早で好きだな。と思ったのと、
「夢は夢のまま」ってフレーズがアラフォーになった今は沁みた
それと「こころが真白じゃない」の切実な歌唱もかなり自戒を含めガーンと響いてた
苦悩を孕んだ勢いのあるロックナンバーでこれまた陶酔してしまった一曲でした
だが、
勿論近年のバインも負けてない。
管理人も大好きな名曲「Gifted」!!
なんとなく前の曲と一緒に聴くとより良い感じなのもニクい
神妙なイントロから、
悲哀に満ちた雰囲気
荘厳なサビメロにも良さを感じつつ
達観の境地に至ったかの様な凍てついた作中感が最高でした。
ただそこにある絶望感に寄り添ってくれる楽曲というか・・・
ラストの息を呑む歌唱も、真っ青な照明のインパクトも素晴らしかった。
ここ数年の曲でもここまで陶酔出来る名曲があるんだぜ。と、
新旧のバインに虜になった一夜の本編は、
「here」にてフィニッシュ。
余談だけど、
この曲の時に前のお客さんが泣いていた。
サビメロのどこか幻想的で美しく且つスケール感溢れるカンジ
そこに付随する不思議な温かさと感情をたっぷり乗せたドラミング、
曲終わりには田中さんの渾身のシャウトも炸裂し、
正にこの曲でなければ!という
締めに使うのも得心のいく最高のパフォーマンスでガッチリと完結させていた。
更に余談だけど、
この曲アルバム曲なのに
NHK-FM「ミュージックスクエア」のリクエストランキングでやたら人気高かったな…..
とか、
本当この日は今までのバインとの思い出を想起する事がかなり多かったです
ある種それくらい歴史を紡いできたバンドだよ。って事でもある
「アンコール、サンキュー!」と挨拶し、
ギターのザクザクした音色が際立つ「棘と毒」を披露
サビメロに歌謡曲っぽさも感じてそれもまた良かった
そして・・・
アンコール二曲目に奏でられたのは、
「羽根」(!!)
羽根!羽根!羽根!羽根!羽根っ・・・!(感涙)
まさかこの曲が聴けるとは思わなかった
イントロのエッジィなギターリフの時点で興奮が止まらない。。
この曲は、
アルバム「Lifetime」がオリコン3位にランクインし、
名実ともにブレイクした直後のシングル曲で
この曲を引っ提げて
当時大人気の歌番組「うたばん」のメインゲストに出たんですよね
「うたばん」はロングトークするゲストと曲だけ演奏するゲストに分かれてて、
ロングトークするのはラルクとかスマップとか第一線級の歌手が多かったので、
そこにバインが抜擢されたのが本当嬉しくて。
トークの内容も一部覚えてて、
ビデオテープに録画して何度も見返してました
その時に演奏したこの曲のパフォーマンスも渋くて格好良くてね、
まあ、
個人的にかなり思い出深い一曲…なのにも関わらず、
これまで一回も生では聴いた事が無かった
正直封印してるのかな?とか思ったりもしてたんで
マジ嬉しくて自然と涙出てたな。
この曲が出た当時、
横浜から愛知に引っ越して友達がゼロになってしまって
何とも言えない寂しさを抱えながら音楽だけに夢中になってた時期で
だからこそ、
あの頃の思い出と共に奏でられたこの曲は
あの日の自分と一緒に楽しめた気がして涙が少し出ていた。
全力でリフにヘドバンかましつつ、
少し捻くれていて、
どこか切なくもあって
でも叙情的でもある。そんなロックナンバーに骨抜きにされていました
それと「張裂ける程羽根拡げて 痛みはきっと知らない」ってフレーズ、
今聴くと本当に素敵な歌詞だなぁ、と。
どこか俯瞰的な視点も、
今の自分にも重なって最高のタイミングで最高の心理状態で観ることが出来た。
あの日のただただ楽しかった思い出も掬ってくれた気がして、
夢みたいな時間でしたね。
更に、
アンコ最後が「アンチ・ハレルヤ」ってのも良いよね!
この日のセトリどれだけ冴えてんだよ!と思いつつ、
グルーヴィなダンスビートに
底抜けに明るいメロディラインが
どこか観客を「楽しかったでしょ?」と送り出してる様で
それもまたグッと来たサイコーのエンディングでございました
ステップ踏みながらご機嫌に歌唱する田中さんも素敵だった
カラフルなキーボードのフレーズに、
疾走感溢れるアンサンブル…
正に百戦錬磨のライブバンドの凄みを受けた締め方と構成でしたね
本当に行って良かった。。
ありがとうございました!!!!!
1.SEX
2.Ready to get started?
3.ねずみ浄土
4.雀の子
5.ナポリを見て死ね
6.ポートレート
7.リトル・ガール・トリートメント
8.想うということ
9.南行き
10.天使ちゃん
11.こぼれる
12.Reverb
13.B.D.S
14.Loss(Angels)
15.NINJA POP CITY
16.実はもう熟れ
17.25
18.白日
19.Gifted
20.here
21.棘に毒
22.羽根
23.アンチ・ハレルヤ

しかし、
2年前の(自分にとって)最後の改修前の中野サンプラザで
当時の仕事の最終日のその日の夜にライブ観て、
これからどうしよう。。
となってる時に聴いた「Our song」で感情移入して泣いた経験もあったり、
何気にバインにはちょいちょい涙腺決壊されてますね笑
初めてミュージックステーションで観てから26年も経ってますし、
自分もそれなりに古参のファンなのかな、とは思うし、
その分その時々で楽曲に対する思い出もやっぱりあるし。
本当、
ありあまる位名曲が多いバンドなんだよな。と再確認したライブでもありました。
バインに関しては言えば、
リアルに一緒に年を重ねてきたと言えるのかもしれません
新譜のツアー行きたいけど渋公より現時点でキャパ小さい会場しかないので
無事に行けるか不安だ・・・笑
チケット取れたら、
勿論またレポ書くので、是非よろしくお願いします!