
サキちゃん可愛い!
まず、前提として・・・
本当に万梨阿の母親は腑抜けになってしまったのか?という事から考える
確かに、もうレディースではないし、威厳もないし、かつてのような迫力も無い
でも、正直「尖る」=「粋がる」でもないんじゃないかと思う
麗子はかつてのような雰囲気を失った代わりに、
丹精込めた料理を作って夜中まで娘を待ち続ける「母親としての強さ」、
そして大事な娘を守る為にエプロンをしたままで単車一つで駆け抜ける「勇気と愛情」を得たのだと思う
要するに、“凄さのベクトル”が変わっただけだと思うんですよね
その想いやる気持ち、
誰かを本気で心配する情の深さはあの頃と同じように「気合入ってる」
だけど、まだ若い万梨阿にはそういう類の“気合”が理解出来ないんでしょう。

誰にでもヘコヘコして、腰が低くて・・・
そんな母親をいつの間にか嫌いになって、憎んで、反抗することが彼女のすべてにすり替わってしまった
逆に言えば自分がかつての母親のように振る舞う事で誇りのような「何か」を守りたかったんでしょう
それはそれで一つの愛情の示し方ではありますが、、、まあ、ぶっちゃけ不器用ですよね(笑
別に粋がるだけが気合ではない、
だけど、思春期の彼女にはそれが分からない
「それ」をサキちゃんが示して見せた、、、のも今回のお話の肝だったように思います。

お前の母ちゃん、
こんだけ他人に対して怒れるぜ?
こんだけ気合の入ったヤキ入れられるんだぜ?と、
色々な意味で理解が足りない彼女の娘に教えたかったのかもしれない
それに加えて、「命を簡単に賭けること」の愚かさもゾンビである身体を逆手に取って教えたかったんでしょう
「お前も同じになるなよ?」と・・・。

じゃあなんでそこまでしたか?って言えば、
やっぱり「親友を残して」一人で勝手に逝ってしまった後悔と負い目があったのかもしれない
一度は固く結んだ絆の恩義を返すべく、そして、親友との「死なねえ。」という約束を果たすべく、
文字通りその身を犠牲にして見事にリベンジして見せたサキちゃんはとても凛々しくて、逞しくて、美しかった。
無事に「あの日」の因縁をも解消して、誰もを取りまとめて見せたストーリーラインが兎角秀逸な話数だったと思います。
ただ、
理屈抜きで語れば、
本当に、
「あの日」と同じように、
「あの日」と同じ笑顔で、
「死なない」という誓いを本物にして見せた、
今度こそ本気で根性見せて地獄から這い上がって見せた、
そんなサキちゃんの“心意気”に兎角胸を打たれて少し泣きそうになった・・・自分にとってはそんなお話でした
最後、麗子に本気で殴られて、心配されて、本当はサキちゃんは嬉しかったのかもしれない
その時だけは「あの頃」に戻れたのかもしれない
そして、
意識的か無意識的かは分からないけど、
本懐はあんな風に無茶して勝手に死んでしまった自分を叱って欲しかったのかもしれない・・・。
直接的に語られている訳ではありませんが、サキちゃんのちょっと感傷的な笑顔を観てたらそんな風に感じてしまいました
そして、そんな風に観てる人そのものに解釈を前面に委ねる脚本家と演出のセンスが光ってた話数だったとも思います。
サキちゃんは「普通」は分からないけど、
「普通」を守る為に気合が入ってる人の想いは尊重出来る。
だけど、自分はまだ「普通」では物足りないから、
普通ではない「何か」に向かって走って行く・・・そんな分岐点であり、
サキちゃんの生き様も光っていて個人的にこれまた思い入れのあるエピソードになってくれました。

しかし、
EDの歌、完全に氣志團ですね(笑)。
でもサキちゃんの歌、凄く真っ直ぐで良かったなあ。
こりゃ氣志團万博出演待ったなし!?←