やっと近くで見れた夢の世界は
よく見たらもっと遠い夢の世界
普通に考えて・・・
本当はみんなが当たり前のように持っているものを自分も持ちたかった
「ああ、ようやくこれで“普通”になれるんだ」って思った
だけど、そんな夢は叶わなかった
辿り着いたと思ったら、
まだまだ遠い、、、遠すぎる距離感だけが身を包んで
どこまでも離れたまんまの感覚を抱きながら結局孤独に泣き濡れて眠るだけ
そんな無力感を純粋に表現してくれている曲・・・がこの「ステージ」だと思います。
幸せなふりして埋めようとして
また、この歌詞が秀逸ですよね
自分の幸せに気付く、、、それも大事なことですし
それこそ気付こうと思えばいくらでも気付けるもんだとは思うけど
そうやっていくら誤魔化して、目の前にある寂しさに目を瞑っても
結局は何にもならないんですよね。
そんな気分に頼った所で、
一体なにが救われるんだろう
ただ、「足りない」現状に目を背けてるだけでしょ、とも思う
本当は心の通わない会話ばかりして
上辺だけの付き合いばっかしてるくせに
それが本当の意味で「幸せ」かって言うと正直疑問が残る
幸せな振りなら、恵まれてる振りなら誰でも何時でも出来るけど
そんな誤魔化しのような気分に頼ったところで、自分の本懐が全然果たされてない~という事実からは決して逃れられない
自分の本音からは逃れられないんですよ。「生きてるだけで幸せ」と誰もが疑いなく思えるのなら、この世に自殺者なんて出ないんです。
「これでようやく満たされると思った」
「何かになれる気がした」
でも、それは全部嘘だった
全部幻だった
届かなかった。
近づいたと思ったら、
益々遠くなって
永遠にも思える距離感を抱きながら生きていく
そんな現実の辛さと孤独と地獄をしんしんと、そして強く歌い上げているこの曲は
今の自分には響き過ぎるくらいに響いてしまう楽曲です
高橋勇成のボーカルもまた印象的で
力強くも、
震えるような繊細さも感じられる不安定で魅力的な声もまた聴きどころな一曲に仕上がっています
本当に震えながら歌ってるような、悔しさがダイレクトに説得力をもって伝わって来るこの曲に於けるボーカリゼイションは
paioniaの凄味が凝縮されている非常に象徴的なものに仕上がっていてその意味合いでも入口に相応しい楽曲なのではないでしょうか
今日は「ステージ」の気分だったので「ステージ」を選びましたが、
「素直」って曲も相当クる(孤男的に)楽曲になってるので機会があったらそちらも是非聴いてもらいたい
paioniaは知名度こそ正直低いですが、
そんな知名度の低さの割に合わない沁みるような曲をいっぱい歌っているバンドだと思います
現時点でライブは観れてませんが、その内是非生歌も聴いてみたいところです
これは悲しい事実なんですが、
本人の頑張り云々とは裏腹に、
運とかそういう、、、その他の要素で何もかもが決まってしまう
命運が別れてしまう、それが人生だったりするんです
自分にもチャンスが巡って来て満たされると思った
だけど、そこにもまた運の無さと(自らの)センスの無さが上手く絡んで幸せが不意になったりする
そんな人生を歩んでいる悲しい人なら、きっと最大限に感情移入出来る楽曲だと思います。
また、超スロウかつ7分というどっしりと聴ける音像が堪らなく大好きです。
もっと長い曲だらけのアルバムがあっても良いと思ってます。