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福島第一原発、作業員の死亡と謎の訴え

2011-08-31 17:11:17 | ニュース
東京電力は30日、福島第一原発の復旧作業に当たっていた40代の男性作業員が、「急性白血病」で死亡したと発表。
この作業員の被曝線量は0.5ミリシーベルトで、東電は「医師の診断によると、作業と死亡の因果関係は無い」と説明している。

男性は8月上旬から1週間、放射線管理などの業務に従事していたが、体調不良を訴え診察を受け、その後死亡、内部被曝はゼロだったと言い、就労前の健康診断では問題が無かったらしい。
東電によると、急性白血病に関する厚生労働省の労災認定基準は年間5ミリシーベルト以上の被曝、1年間の潜伏期間等があり、この男性の福島第一原発での作業は、この基準に達しない様だ。
同原発の作業に従事する以前の職歴に付いては不明で、東電は「これ以上調査する予定は無い」としている。

当ブログで5月に福島原発2、3号機もメルトダウンと言うエントリの中で、経済産業省原子力安全・保安院が14日、1号機の原子炉建屋内を13日午後に無人ロボットを使い、これまで計測していなかった1号機原子炉建屋1階南東側の放射線量を測定した所、何と最大で毎時2000ミリシーベルトの線量が観測されたと発表。
毎時2000ミリシーベルトと言えば、一時間で胸部レントゲン20000回分で、一度に浴びると急性放射線障害を起こし、白血球は減少し、水晶体混濁等の症状を引き起こし、更に、嘔吐、出血、脱毛の後、5%の確率で死亡するレベルなのだそうだが、これって非常事態じゃないの?。と書いている。

また、8月初旬のエントリ、福島第一原発で毎時10シーベルト以上を計測では、作業員の被曝も確認され、東電の杜撰な管理体制の事を書いているのだが、これらの事実が確認されているのに、東電は「因果関係は無い」と発表した訳だが、死亡原因を徹底的に調査するでも無く、関係無いと決め付けるのは、拙速過ぎじゃないの?。
東電の発表に「作業員は使い捨て」と言う意識が感じられ、作業員の命に対する東電の考えを知る事が出来る発表だ。

東電の杜撰な管理体制を知る出来事と言えば、福島原発で作業に携わった後、行方不明となっている元作業員が多く居る事も判明している。
これら以外に、東電が隠蔽している問題も数多くある事も想像に難く無く、前にも書いたが、「原発奴隷」やら「原発ジプシー」と言われる過酷な原発作業員の実態は、闇が深いと言えるのでは無いか?。
それらの窮状を外部に伝える為なのか、不思議な行動を取った作業員の話が話題になっている。

28日午前10時過ぎ、福島第一原発の監視カメラの前に、白い防護服に身を包んだ作業員が現れ、作業員はカメラに向かって真っすぐに歩いて来ると、右手でカメラの方向を指差しながら、左手に何かを持って読み上げている姿が映し出された。
20分後、更にカメラに近づき、カメラ目線で激しく訴え、画面から外れて行ったのだが、このカメラは無音の為、作業員が何を話していたかは不明。

この作業員は、何かのメッセージを伝えなかったのか?、或いは単なる愉快犯なのか?。
ネット上でも様々な意見が飛び交っているのだが、真偽の程は不明。
作業員の死亡の話に戻るが、厚生労働省の労災認定基準に付いては、原発事故で大量の放射性物質が垂れ流されている現状を踏まえて、基準の見直しが必要だろうな。
過酷な作業に従事している人達の環境を整備する事が必要だ。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】