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NEOMAP Web Forum

総合地球環境学研究所プロジェクト4-4「東アジアの新石器化と現代化:景観の形成史」のwebフォーラム

雑感 景観が多義性を有するならば

2008-07-24 22:54:04 | NEOMAP本部
北陸WGの協議資料の作成や景観セミナーの論文解題をしているなかで
考えたことがある。
景観は多義性を有し、したがって多様なアプローチが可能である、
とはよくいわれることである。ん、でもまてよ、、、

よりどりみどりということは、裏を返せば何を選んでいいか分からなくなることも
あるんじゃないか?数多くの選択肢=視点がある場合、総取りするのか選んで
狙い撃ちするのか、戦略が分かれるところだろう。しかし、景観にかかわるすべて
の側面を取り込み、すべてを記述することは不可能なのではないか?。研究が肥大
化し過ぎかえって焦点や論点がぼやけるおそれもある。研究者がある景観研究を遂
行するときその定義や方法論、焦点を当てる領域・側面を明示する必要があるとい
うこと。つまり、リサーチ・デザインを明確にする必要があるということではない
だろうか。

「適切な単純化」が重要になるとおもう。
「適切な単純化」は『社会科学のリサーチ・デザイン』(G・キング他、真渕勝監訳
2004年)でのべられている。それによれば、対象となる事象のすべてを詳細に記述
することは不可能である。どんなに詳細な記述も観察できた資料やデータを単純化
し、類型化し、圧縮している。多かれ少なかれ単純化なしには事象は説明できな
い。詳細だが適切に単純化された記述(良い厚い記述)が最も対象について的確に語
ることができる。いくら資料を増やし、詳細に記述したとしてもそこに適切な単純
化が施されていなければ、何が重要なのかを知ることはできないであろう。

明日は北陸WG第1回会議である。WGとして研究をどのように構築していくかを
議論する予定だが、上記の着想もあり「研究目標の明確化と構造化」を提案する
つもりだ。これは研究のフレームワーク=枠組みを作ると同時に、何に重点を置く
のかを明確にする作業でもある。幅広い展望を持ちつつも、今回のプロジェクトの
方向性を考慮に入れ、それに対して何を重視し研究の個性を出すのか。

それはプロジェクトとしての独自性を生み出す基盤となるとともに、各メンバーの
研究がそれぞれの専門分野でも高い評価を得る理由にもなってくれることを期待
する。

ここで叡山電鉄に乗るお時間となりました、乱文失礼いたしました。
おおき