うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

おもに運動に関して、気ままに話したいと思います。
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これからも独自路線を貫いてほしいテレビ神奈川

2009年12月14日 | 運動全般
私の地元の神奈川県にはテレビ神奈川(tvk)という独立系UHFのテレビ局があります。昔から音楽に力を入れていることで有名ですが、最近では深夜のアニメにも力を入れていてファンの方にはお馴染みのテレビ局だと思います。

tvkはスポーツでもかなり独自な路線を歩んでいると思います。野球中継は地元の横浜ベイスターズの主催試合(ただし巨人戦以外)を放映してますが、20数年前には巨人の主催試合もやっていたことがあります。といっても、日テレで放送するのは19時から21時までだったので、実際に中継したのは試合開始から19時までと、21時以降にズレ込んだ場合の2本立ての変則中継でした。



tvkのスポーツ中継で、ベイスターズの中継以上に最も熱心なのは、間違いなくラグビー中継です。秋のラグビーシーズンになると、録画中継とはいえ、ほぼ毎週の土日のゴールデンタイムに中継します。基本的に、ラグビーの全国規模の地上波の中継は大学ラグビーが主体だと思われます。NHKが早慶戦、早明戦、全国大学選手権の準決勝以降の試合、日本選手権の準決勝以降の試合を放送するぐらいだと思います。

だが、tvkだと、これらの試合だけでなく、関東大学ラグビー対抗戦グループの上位校の早稲田、明治、慶応、帝京が絡んだ試合は殆ど中継します。それどころか、関東大学ラグビーのリーグ戦も関東学院、法政、東海あたりが絡んだ試合も中継します。さらに、トップリーグの注目のカードもほぼ毎週中継します。現在は放送してませんが、2年間くらい前には週1で30分間のラグビー情報番組もありました。近年はラグビー中継はCS放送が多いと聞きます。よその地域の事情は知りませんが、ラグビー中継が充実している地域はもしかしてtvkが映る地域ではないのでしょうか。



また、ラグビーの他にも、わりと熱心なのがハンドボールの中継です。「中東の笛」騒動や宮崎大輔の登場以降、注目が集まっている競技とはいえ、他の団体球技に比べてマイナー扱いされているハンドボールの全国規模の地上波の中継は、毎年12月のクリスマス前に行われる全日本選手権の男子の決勝戦をNHK教育テレビで中継しているだけです。最近はCS放送に移ったみたいですが、3シーズン前までは日本リーグの男女のプレーオフをtvkではゴールデンタイムで中継してました。また、今年5月の日韓定期戦もtvkで中継をしました(→この試合の詳細はこちら)。

さらに、tvkのハンド中継で、自分の中では伝説になっているのが今から6~7年前でした。2003年秋に神戸で開催された男女のアテネ五輪アジア予選。五輪出場が懸かっている大会だと、普通ならNHKで中継をやりそうですけど、どういう訳なのかこの大会の放送権はtvkが持ってました。五輪予選なのに全国中継しなかったのは、いちハンドファンとしては少し残念でしたけど、この時のtvkの取り組み方は今考えても半端では無かったです。

というのも、予選の1年ぐらい前から、ハンドを取り扱った番組を盛んに放送していたからです。中でも、短期間だったとはいえ「ワールド・ハンドボール・レビュー」という番組は本当に中身が濃厚な内容でした。なんと、日本では珍しい、欧州のクラブの試合を放送していたからです。しかも、欧州のクラブの大会(サッカーの欧州CLに相当する大会)や世界最高峰のスペインリーグを毎週ゴールデンタイムで放送。あのFCバルセロナのハンドチームが出場していたのは驚きでした(ユニフォームもサッカーと一緒です)。

あの番組を観た衝撃を例えるなら、かつて日本のサッカーが真冬の時代だった頃、世界との唯一の窓口だった「三菱ダイヤモンドサッカー」を観た驚きに匹敵するのかもしれません。ファンとしてはまさに感涙ものでした。tvkが映る地域だけしかこの番組を観られなかったのは、実に勿体無いとも思いました。また、この他にも、予選が始まる1年近い間、週1でハンドの情報番組をやってました。ちなみに、この番組で司会をやっていたのが久保弘毅さんです。久保さんはハンドの競技経験者ではありませんが、中継を通じてハンドに魅せられて、4年前にtvkのアナウンサーを辞めた後、現在はハンドボールライター(ちなみに薬剤師もやってます)をしております(→久保さんのブログ)。


☆アテネ五輪アジア予選の韓国戦
(24-24で引き分け、日本は韓国に得失点差で敗れてアテネ五輪の出場権を逃します)



神奈川県はJクラブが4チームもあるのに、サッカー中継をあまりやらないのが唯一の不満ですが(ただし、マリノスとフロンターレの情報番組はあります)、tvkは世間であまり取り上げない競技を長年に渡って熱心に中継し、なおかつ予算も少ないこともありシンプルな作りなので、地上波の在京キー局に比べてかなり良心的に感じます。

近年の地上波のスポーツ中継の制作手法は、視聴率優先のあまりに競技に対する尊敬の念を無くしてバラエティ路線に傾倒し、本当に観るに耐えられない酷い代物です。唯一、在京キー局でまともに感じるのは、世間にあまり知られていない競技を広める努力をしているテレビ東京ぐらいですね。まあ、間違いなく最低のテレビ局は、偏向&捏造を社是にして○ンピラ一家と癒着している、あの局なのは言うまでもないですね。


来年の南アW杯の日本戦の放送権を、
不祥事が絶えない赤坂のテレビ局が獲得しなくて本当にホットしました。
(ただし、オランダ戦を担当するテレ朝は、“核沢”を実況に起用するのは
本当に勘弁願いたいですけど・・・)

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