うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

おもに運動に関して、気ままに話したいと思います。
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2011ACLグループリーグ最終節&決勝トーナメント1回戦組み合わせ

2011年05月13日 | サッカー(クラブ)
◆サッカー・AFCチャンピオンズリーグ2011 グループリーグ第6節(2011年5月10&11日 @アジア各地)

・E組
ガンバ大阪 2(0-0)0 天津泰達(中国)
得点者:G大阪)74分 遠藤保仁、90分+2 宇佐美貴史(PK)

・F組
アル・アイン(UAE) 3(2-0)1 名古屋
得点者:アル・アイン)21分 ハマド・アル・メリ、39分 エリアス・リベイロ、50分 エリアス・リベイロ(PK)
        名古屋)49分 藤本淳吾

・G組
セレッソ大阪 4(1-0)0 山東魯能(中国)
得点者:C大阪)39分 ホドリゴ・ピンパォン、46分 清武弘嗣、72分 乾貴士、81分 丸橋祐介

・H組 (第2節未消化分)
鹿島 2(0-1)1 シドニーFC(豪州)
得点者:鹿島)64分 大迫勇也、84分 野沢拓也
   シドニー)26分 マシュー・ジャーマン

※この試合は当初は3月16日に開催予定でしたが、東日本大震災の影響で5月10日に延期されました。



<東地区のグループリーグの結果>
E組:1位・ガンバ大阪(10)、2位・天津泰達(10)、3位・済州ユナイテッド(7)、4位・メルボルン・ヴィクトリー(6)
F組:1位・FCソウル(11)、2位・名古屋(10)、3位・アル・アイン(7)、4位・杭州緑城(5)
G組:1位・全北現代(15)、2位・セレッソ大阪(12)、3位・山東魯能(7)、4位・アレマ・インドネシア(1)
H組:1位・水原三星(12)、2位・鹿島(12)、3位・シドニーFC(5)、4位・上海申花(2)
※各組2位以内のチームが決勝トーナメントに進出、カッコ内は勝ち点


・AFCチャンピオンズリーグ2011 決勝トーナメント1回戦の組み合わせ(2011年5月24&25日開催)

東地区
ガンバ大阪(E組1位) vs セレッソ大阪(G組2位)
全北現代(韓国・G組1位) vs 天津泰達(中国・E組2位)
FCソウル(韓国・F組1位) vs 鹿島(H組2位)
水原三星(韓国・H組1位) vs 名古屋(F組2位)

西地区
セパハン(イラン・A組1位) vs ブニョドコル(ウズベキスタン・C組2位)
アル・イテハド(サウジアラビア・C組1位) vs アル・ヒラル(サウジアラビア・A組2位)
アル・サッド(カタール・B組1位) vs アル・シャバブ(サウジアラビア・D組2位)
ゾブ・アハン(イラン・D1位) vs アル・ナスル(サウジアラビア・B組2位)

※決勝トーナメント1回戦は、グループリーグ1位のチーム(左側のチーム)の国で1試合のみ開催。準々決勝(第1戦9月14日、第2戦9月27&28日)と準決勝(第1戦10月19日、第2戦10月26日)はホームアンドアウェー方式。決勝戦は11月4or5日に開催。ただし、決勝戦の会場は、決勝進出した2チームが事前に抽選を行って決定。


〔写真はアジアサッカー連盟より〕


                           *  *  *  *  *


今年の日本勢は2年ぶりに4チームとも全て16強入り

首位を走る全北現代が、先立って行われたアレマ・インドネシア戦に6-0で勝利したので、引き分け以上で2位で16強入りが決まるセレッソ大阪。セレッソは清武弘嗣の芸術的なゴールなど自慢の攻撃力が爆発し、4-0で山東魯能に圧勝。ACL初参加ながら、見事に決勝トーナメント進出に成功しました。だが、地元で奴らを殲滅させても、怒りが収まらないです。なぜなら、中国のキチ○イどもが本場仕込の“カンフーサッカー”をたっぷりと披露してくれたからです。絶対に勝利が必要な山東は、あえて守備を固めてカウンター狙いに徹し、乾坤一擲の勝負に打って出ます。だが、序盤からセレッソのスピードに全くついていけず、試合の主導権を完全に奪われただけでなく、我を失って警告7枚&退場者1人を出して一方的に自滅。中でも、この日活躍した金甫に対する執拗なファウルは酷過ぎでした。暴力行為や八百長など不正が横行する中国国内ではラフプレーがまかり通っても、国際基準では絶対に通用するはずがないです。試合の潮目が読めず、見境なく悪質な反則を繰り返す愚連隊が国内王者なのだから、代表チームも弱体化するのは当然だね。

勝てば無条件で首位通過ですが、引き分ければグループリーグで脱落する危険性があったガンバ大阪。天津泰達との首位攻防戦は、30分遅れで開始された済州ユナイテッドvsメルボルン・ビクトリー戦の進行状況を気にしながらの戦いでした。両試合とも前半はスコアレスで終わりますが、試合開始が遅い済州が先にリードを奪い、試合を優勢に進めながら無得点のままのガンバは一気に苦境に陥ります。しかし、このピンチを救ったのが絶対的な大黒柱の遠藤保仁です。後半29分、約22mの距離からの直接FKの場面。降りしきる雨を考慮した遠藤のFKは、低い弾道を描いてゴール右下に鋭く突き刺さり、ついに待望の先制点を挙げます。更に、ロスタイム、途中出場の平井将生が相手GKの反則を誘ってPKを獲得。PKを大の得意としている遠藤が登場するのかと思いきや、キッカーに選ばれたのは今季無得点の宇佐美貴史でした。不振に喘いでいる後輩を慮った遠藤があえて譲り、奮起を促しました。先輩の心意気を感じた宇佐美はこれをキッチリと決めてガンバが2-0で勝利。今年のガンバはアウェーで未勝利と苦しみながらも、最終節で逆転で首位奪還し、4年連続で決勝トーナメント進出となりました。

本来なら3月16日に開催予定だった鹿島vsシドニーFC(第2節の未消化分)は、東日本大震災の影響で5月10日に変更。首位通過を目指した鹿島ですが、今回も首都圏の電力事情を考慮して代替開催の国立で平日のデーゲーム。しかも、水原三星よりも得失点差で劣る鹿島は得点源の興梠慎三が出場停止なので、不利な状況でした。この試合の後に行われる水原に重圧を掛ける為にも、既に予選敗退が決定したシドニーから大量得点での勝利が必要でした。しかし、先制したのは、左CKから打点の高いヘディングを決めたシドニー。しかも、このプレーの際に、中田浩二が相手と接触して左肩を負傷して退場するアクシデントまで発生。だが、後半19分、オーバーラップした伊野波雅彦の左からのクロスを途中出場のフェリペ・ガブリエルが頭で落とし、それに素早く反応した大迫勇也が右足でダイレクトボレーを豪快に決めて同点に。更に、後半39分には野沢拓也がFKを決めてついに逆転。ただ、どうしても追加点を奪えず、2-1のまま終了。その後、水原が上海申花を3-0で下した為、結局鹿島は2位通過となりました。

中東のチームなのに、なぜか東地区に組み込まれたUAEのアル・アインとのアウェー戦を戦った名古屋。この試合の前に行われた杭州緑城vsFCソウル戦が、試合終了間際に杭州が追いついて1-1のドローに終わった為、名古屋は既に予選敗退が決定したアル・アイン戦を引き分けてFCソウルと勝ち点で並んでも、当該対戦成績で上回るので、グループリーグの首位通過が確定でした。ただ、名古屋は主力選手の負傷者が続出。苦しい台所事情を考慮したドラガン・ストイコビッチ監督は、並行しているJリーグも睨んで「ターンオーバー制」を実施。主力選手を温存し、派遣した選手数も規定より1人少ない17人で編成。実質的な1.5軍のチームで遠征させました。だが、やはりというか、急造チームでは連係面の雑は否めず、ミスを繰り返し、更には移動や時差や気象条件の厳しさも重なり、試合は1-3で完敗。結局、名古屋はグループリーグを2位で終えました。

なお、今年の日本勢は4チーム全てが決勝トーナメントに進出。昨年はたった2チームだけだったので、最低限のノルマを達成してJリーグの底力を示しました。なお、東地区からは、日本4・韓国3・中国1が16強に進出。各国リーグの力関係を考慮すれば、日韓両国が優位に立つのは妥当でしょう。ただ、首位の座を韓国に3つも奪われたのは、彼らの勝負強さもありますが、やはり震災の影響は少なからぬあったと思いますね。豪州勢が全滅したのは、同国の国内リーグがプロとしての歴史が浅く、更には「サラリーキャップ制」の影響で人件費に限りがあるので、代表クラスの選手を抱えきれないからだと思います。あと、極端に内弁慶の中国は相変わらず進歩が皆無で、評価に値しないどころか、学ぶべきことすら全く無い未開の土人国なので、現在4つある出場枠は不釣合いなので削減すべきです。

西地区からは、サウジアラビア4・イラン2・ウズベキスタンとカタールが各1ずつ16強に進出。代表チームは低迷真っ最中のサウジが全て予選突破出来たのは、王族所有の金満クラブだから、大枚を叩いて掻き集めた外国人選手に依存しているからでしょう。ただ、日本と全く同じく、首位通過が1チームのみで、しかも同国対決もあるので、先のラウンドにどれだけ勝ち残れるのか見ものです。一方、UAEが4年連続でグループリーグで全滅したのが目に付きます。また、2004&2005年に優勝したアル・イテハド、昨年準優勝のゾブ・アハン、2007年準優勝のセパハンなど、中東を代表する強豪チームは決勝トーナメントにしっかりと名を連ねてます。中東勢とは、準々決勝以降の対戦が予想されるので要警戒です。

日本勢の決勝トーナメント1回戦の組み合わせは、やはりガンバvsセレッソの「大阪ダービー」が実現したことが注目されますね。この両者は今季のJリーグ開幕戦でも対戦し、ホームのガンバが2-1で勝利してます。ACLの舞台で戦う今回もガンバのホームである万博での開催。しかも、セレッソは守備の要の茂庭照幸が出場停止。セレッソには若さと勢いがあるとはいえ、国際的な実績はもちろんのこと、過去の全ての公式戦の通算対戦成績でもガンバが33戦20勝10敗3分と優勢なので、ガンバがやや有利でしょうか。残りの2カードの、FCソウルvs鹿島、水原三星vs名古屋は、実は一昨年にも決勝トーナメント1回戦で対決してます。前回は、FCソウルと名古屋がそれぞれ勝利してます(→詳細はこちら)。鹿島にとっては、最大の鬼門である決勝トーナメントの最初のラウンドで、前回PK戦で敗れた因縁の相手に雪辱がなるのか注目です。ちなみに、前回の鹿島戦で2-2の同点となるFKを決めたFCソウルの選手が、今年1月のアジア杯準決勝の日韓戦で、PKを決めた後に醜悪な“猿真似パフォーマンス”を披露して一躍有名になったあの奇誠庸です(なお、現在はスコットランドのセルティックに所属)。

なお、この2カードは、前回はいずれも日本開催でしたが、逆に今回は2試合とも韓国開催となり、名古屋と鹿島にとっては厳しい戦いが予想されます。なにせ、水原はACLでホーム14戦無敗(11勝3分)なので、一筋縄とはいかないでしょう。ただ、名古屋は韓国勢に対して、ACLでは通算5戦4勝1分と無敗を誇ってます(しかも、敵地では2戦全勝)。一方、名古屋は鹿島に対し、過去の全ての公式戦の通算対戦成績は65戦22勝40敗3分と大幅に負け越しており、Jリーグの中で最も苦手にしているチームです。なので、今回アル・アインに負けて2位通過となったのは、名古屋にとってはむしろ好都合なのかもしれません。対照的に、鹿島と水原にとっては誤算であり、FCソウルにとっては僥倖でしょう。今回のアル・アイン戦で、主力を温存した上で、若手や控え選手らに苦手の中東の地で貴重な経験を積ませたピクシーの選手起用は、先の戦いを見据えれば戦力の底上げに繋がるので、むしろ合理的な判断だと思います。とはいえ、勝負事である以上、指揮官の判断の良し悪しは結果のみで評価されます。はたして、今回のラウンド16は、一体どのような結末を迎えるのか本当に見ものです。



☆鹿島vsシドニーFCのダイジェスト



☆セレッソ大阪vs山東魯能のダイジェスト



☆ガンバ大阪vs天津泰達のダイジェスト



☆アル・アインvs名古屋のダイジェスト




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