ぶずら。

「ぶずらって、どんな様子？」
アオイさんは、
最近ねっこり村で発見された、
ぶずらについて、
興味津々のようです。

「ぶずらは、
　小さな低い声で『ジジッ・・・ジジジッ』
　と鳴くことがあります。
　あと、
　嬉しいことがあると、
　パタパタパタと、
　飛ぶには適さない小さな羽根を、
　不細工な感じで震わせます」

ワタクシは、
答えました。

ぶずらは、
あまり賢くないので、
ちゆんと比較しても、
簡単に捕まえることができるので、
アオイさんに、
プレゼントするのもいいかもしれませんね。

ぶずらというもの。

ねっこり村の、ねっこり沼のほとりの、
湿原地帯に、
絶滅したと思われていた、
“ぶずら”が、
生息していることが、
発見されました。

ぶずらは、湿原に、
葦の茎で巣を作り、
集団で卵を温めています。

羽は退化し、飛ぶことはできません。
また、
鳴き声も小さく、
ほとんど鳴きません。

ねっこり達が、
面白がってつついたりしますと、
悲しげな目でじっと見つめてきます。


ぶずらの羽には、
触ると肉球がかぶれてしまう、
毒があるといわれています。



アオイさんは、
きょとんとして、
「・・・うずら、
　の間違えではない？」
と聞いてきました。

ぶずらです。

薔薇風呂というもの。

アオイさんが、
お風呂に薔薇の花びらを浮かべてくれました。

ちびちびねっこ達はもちろん、
ねっこり達も、
これには、
なかなか興味津々でした。


「ねっこり達は、
　花風呂とかしないの？」
と、
アオイさんが聞いてきました。

ねっこり達にも、
お花をお風呂に浮かべるという習慣は、
あります。

いいことがあるように、
身を清めるときには、
お風呂に、
睡蓮の花をパチンと切ったものを、
そのままたくさん、たくさん、
浮かべます。

睡蓮の真ん中に小さなろ蝋燭を忍ばせて、
睡蓮がぼぉっと光るように、
演出するのがポイントです。


「私の薔薇風呂より、
　そうとう凝っているのね・・・」
と、
アオイさんは、
面食らっていいました。


アオイさんは、
いつも、
ねっこり達を甘くみているみたいですね。

切り株ケーキというもの。

アオイさんのお台所に、
何やら、
切り株の年輪のようなケーキがありました。


ねっこり達は警戒していたのですが、
ちびちびねっこ達は勇ましく、
切り株ケーキにかぶりついていました。


学校から、
帰ってきたアオイさんは、
「バウムクーヘンが、
　れんこん状になってる！！！」
と、
悲鳴を上げていました。
　

お手入れというもの。

アオイさんは、
もう春だから、
と、
最近ワキのお手入れをするようになりました。

ねっこり達は、
アオイさんが、
冬の間には、
ワキのお手入れをサボっていることを、
よく知っています。


アオイさんはズボラですからね。


アオイさんが、
お手入れをしているのを見て、
ねっこり達も、
春を意識して、
ワキのお手入れをすることにしました。


アオイさんは、
そんなねっこり達を見て、
「ねっこりは、
　全体に毛があるんだから、
　ワキだけ、
　剃る意味ないでしょう！？」
むしろ、
ワキにハゲができるだけじゃない。
そう、
つぶやきました。


アオイさんには、
ねっこり達の美意識が理解できないようです。　

ワタクシは・・・

ワタクシは、
アオイさんが眠っているあいだに、
アオイさんの携帯電話をいじって、
アオイさんのお友達に、
メールをするのが、
結構好きです。


でも、
どなたにメールしているか、
分からないときも多いので、
不思議な感じです。

そうです、
携帯電話というものは、
なかなか複雑で、
メールと送りたい相手を選んだり、
絵を入れたりすることが、
なかなか難しいのです。
困りましたね。


その点、
ねっこり村では、
郵便手段が発達していますので、
携帯電話は必要ありません。

ネイル・ケアというもの。

ワタクシは、
ねっこり村のワタクシの家に、
新しい爪とぎ用の柱を新調しました。

ワタクシの家は、
窓に囲まれた広い八角形のリビングと、
螺旋階段で上がるロフトで出来ています。
ロフトがいわゆる寝室です。

リビングには、
暖炉があります。
その暖炉の近くに、
ヒノキの切り株で作った、
爪とぎの柱を設置しました。

家の中に、
ヒノキが生えたようで、
なかなか素敵です。


夜に、
昨年作った苺酒を飲みながら、
バリバリと、
爪とぎをするのは、
なかなかゼイタクな時間だと思います。


今度、
三毛ねっことシマねっこでも呼んで、
三匹で爪とぎをしようかな、
と考えています。