モータ・アシスト式ハイブリッド車両
JR北海道が開発
JR北海道は23日、モーターを補助動力として使う鉄道車両としては世界初の「モータ・アシスト式ハイブリッド駆動システム」搭載車両を開発した、と発表した。ハイブリッド車両は既にJR東日本が実用化しているが、同社の「シリーズハイブリッド」に比べ「軽く、小さく、安い」(柿沼博彦副社長)のが特徴。3年後にも試作車を製造して実用化を図るとともに、複合車体傾斜システムとの組み合わせにより、特急の高速化にもっなげる方針だ。
鉄道用では世界初
小型軽量、費用は半分
3年後にも試作車
同システムは、モーターを持ったアクティブシフト変速機とコンバーター・インバーター、バッテリー、制御装置で構成。低速域ではモーターのみで走行し、時速45㌔を超えた時点でエンジンが始動するとともにモーターがアシストして駆動力を高める。
一方、惰行時にはエンジンで、ブレーキ時には車輪からの動力で、それぞれモーターを駆動し、モーターを発電機として使ってバッテリーを充電する。
従来の気動車と比較し燃費を15~20%改善でき、二酸化炭素(CO2)などを軽減。駅出発時の騒音も低く抑えられる。また、シリーズ式に比べシステムを小型軽量化でき、費用も半分。既存の車両を改造してハイブリッド化することも可能だ。
同社は2002年(平成14年)10月からディーゼルハイブリッドの開発を進めていたが、当初目指したシリーズ式をやめ、駅間距離の長い地域、に適したMA式に改めた。日立ニコトランスミッションとの共同開発で、開発費は3億3000万円。
柿沼副社長は「1つのモーターを発電用としても使ったところがポイント。地球環境にもやさしい乗り物だ」と話している。
北海道でもハイブリッド化の動きが!
北海道は非電化区間が長く、気動車天国だから当たり前と言えば当たり前なんだけど、先に開発したJR東日本のハイブリッド車を凌ぐ性能と半分のコストと言うのがすごいですね。早く実用化され、全国各地に似たような車両が普及すると、地球環境にも大きな影響があるでしょうね。