奈良散策 第274弾
11月5日の午前中に家族と一緒に馬見丘陵公園に行きました。これでこちらに来てからもう5回目です。今回はコキアのその後と古墳を見るのが目的です。
この日も郡山インターから西名阪に乗り、法隆寺インターで降りて、馬見丘陵公園の東駐車場に停めました。駐車場の隣にある「カリヨンの丘」はすっかり秋色になっていました。
コキアもこんな枯葉色。
でも、まだ、緑色のものや赤色のものもありました。何となく風情が感じられます。
ここから南エリアに向かう歩道橋の下に休憩所があり、その中心に石棺が置いてありました。これは馬見丘陵の西側、香芝市北今市にある北今市2号墳の石棺です。この古墳は古墳時代後期に造られた小型の円墳で、石室はなく石棺は土に埋まった状態で見つかりました。2棺あって、そのうち1棺は盗掘されていましたが、残りの1棺は埋葬時のまま発掘されました。石棺は二上山の凝灰岩を用いて作られ、中には熟年男性と4~5才児の2体分が遺存されていたそうです。複製ではなく、本物の石棺が休憩所の真ん中に置かれているのにびっくりです。古墳というと百舌鳥古市古墳群のある大阪を思いがちですが、実は、奈良は本当に古墳だらけで、古墳がすっかり生活の中に溶け込んでいます。
チョウはあまりいなかったのですが、ツマグロヒョウモンだけは元気に飛び回っていました。
こちらはアキアカネ。虫はそろそろ終わりですね。
もう一つの休憩所に北今市1号墳の石棺が置かれていました。こちらは2棺連結の状態です。これも古墳時代後期の6世紀後半のもので、こちらは石室があったそうです。
前側の石棺が蓋が開いていたので、中を覗いてみました。内部は補強されていますが、発掘されたときそのままの恰好で置かれていました。
これは後ろ側の石棺です。藤ノ木古墳の石棺は1枚岩をくりぬいて作られていたのですが、こちらはそれぞれ蓋石3枚、側石6枚、底石4枚の計13枚の石を組み合わせて作られていました。
石棺の周りにシダが生えていたので調べてみました。
これはホウライシダだと思います。もともと栽培種だったのですが、逸出して野生化しているシダです。
これは最初ヤワラシダだろうと思ったのですが、「葉によるシダの検索図鑑」を見ると、羽片が中裂~深裂というところと、下方2~3対の羽片基部の幅が狭くなるというところが合いません。というのでまだ名前が分かりません。シダ、なかなか難しいです。この後、南エリアに行ったのですが、それは次回に回します。
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