『教育心理学研究』2010,58
大学生を対象とした質問紙調査を踏まえ、「障がい者」という表記が障害者に対する態度に及ぼす影響を、接触経験の関連から検討することを目的としている。(*身体障害者に限定)
「障害」「障がい」についてのアプローチを、社会福祉学ではなく教育学という学問から見ることで、今までとは異なった側面から捉えることができた。
引用
・大学生に対する質問紙調査の結果⇒身体障害者のイメージは、「社会的不利」「尊敬」「同情」の3つが抽出された。
・表記の効果⇒「障害」を「障がい」とすることで、身体障害者との接触経験がある者については、「尊敬」に関わるポジティブなイメージが促進された。
・表記を変えることで、交流への効果は間接的で、直接身体障害者に対する交流態度を改善させるものではなかった。
もともとは「障碍」という表記であったものが、当用漢字の制限を受けて使用できなくなったため、「障害」に変わったそうだ。このことは恥かしながら、初めて知った。
「障害」でも「障がい」でも、どちらであっても「あなたはあなた」である。そこまでいきつけば、この議論は嬉しくもムダな議論になるであろう。
アメリカでは、「disabled」「handicapped」という表現の他に、“「challenged」:神から与えられた挑戦”と呼ぶこともあるそうだ。問題は中身であって、表面(呼び方)ではない。しかし、当事者や周りの人たちが心地よく生活できるような配慮の一つに、呼び方もあるのだと思う。
大学生を対象とした質問紙調査を踏まえ、「障がい者」という表記が障害者に対する態度に及ぼす影響を、接触経験の関連から検討することを目的としている。(*身体障害者に限定)
「障害」「障がい」についてのアプローチを、社会福祉学ではなく教育学という学問から見ることで、今までとは異なった側面から捉えることができた。
引用
・大学生に対する質問紙調査の結果⇒身体障害者のイメージは、「社会的不利」「尊敬」「同情」の3つが抽出された。
・表記の効果⇒「障害」を「障がい」とすることで、身体障害者との接触経験がある者については、「尊敬」に関わるポジティブなイメージが促進された。
・表記を変えることで、交流への効果は間接的で、直接身体障害者に対する交流態度を改善させるものではなかった。
もともとは「障碍」という表記であったものが、当用漢字の制限を受けて使用できなくなったため、「障害」に変わったそうだ。このことは恥かしながら、初めて知った。
「障害」でも「障がい」でも、どちらであっても「あなたはあなた」である。そこまでいきつけば、この議論は嬉しくもムダな議論になるであろう。
アメリカでは、「disabled」「handicapped」という表現の他に、“「challenged」:神から与えられた挑戦”と呼ぶこともあるそうだ。問題は中身であって、表面(呼び方)ではない。しかし、当事者や周りの人たちが心地よく生活できるような配慮の一つに、呼び方もあるのだと思う。