四方山雑氣帳

日常の出来事や思考、氣付きなどを雑多(よもやま)に書き込むブログ。

気持ちがいい

2008年09月19日 | 建築・デザイン
設計において何かしらを決める際に、この方が便利とか、
この方が美しいとか、この方がカッコいいとか、
イメージや印象、想像を伝える言葉がいろいろありますが、
その中で、ボクの使う表現で多いのが、
「気持ちがいい」という感じ方です。

お世話になった先生はじめ、先輩方もよく口にしていた。
所員だから当たり前だけど・・・そしてボクにも移った。(学んだ)

確か巨匠吉村順三さんもそう表現していたはず。

この「気持ちがいい」といういうのは、しっくりくる、落ち着く、
気持ちが湧き立つなど、感覚的な感じ方で心のありようを表わしています。
機械が設計(機械的に設計している人間もいる)しているのではなく、
人がどうあるべきかを思考していることの表徴ではないでしょうか。

プランニングにおいての動線や、広さや高さなど空間の寸法を決めたり、
仕上げ材を選んだりとあらゆるところで出てきます。

それとデザインにおいては、「こんな感じかな」という表現もします。
イメージを表現するのに、不確定な部分を含んだ自分なりの考えを
表すのに、これまたよく出ます。

この表現自体は、こんな風にしたいというニュアンスで
使っている人が多くいるはず・・・・と思いきや、
ある建築家の本によると、今の若者は「・・・という感じ」と
言わなくなっているそうです。
自分の感覚を表明したり、一人称での自己表現をしなくなって
いるとかで、問題意識を持たれていました。

さて、でも出来上がる前のイメージで、一般の人たちには
「この方が気持ちがいいですよ」と言ってもなかなか理解できないようです。
(当たり前か)

気持ちのいい解決(アイデア)がつくと、
ほんと超キモチイイ!(4年前で超古い!?

珠玉の一枚(もうじき完成)

2008年09月05日 | 建築・デザイン
もう9月になってだいぶ経ってしまいました。
来月は、毎年開催している『新潟県中越ひこばえ展』が始まります。
なんか1年があっという間です。

今年の『ひこばえ展』には取って置きの企画品があります。
我事務所が企画制作、プロデュースした渾身!?の一作です。

どのようなものかといいますと、それは音楽CDです。
(先月、千葉県柏のスタジオに行ったのもそのためでした)

毎月たまりBarでおなじみの土村和史さん(ベース)と
木村秀子さん(ピアノ)、そして工藤悠さん(ドラム)の
トリオによる演奏と、十日町の版画家尾身伝吉さん、
そして我々とのコラボレーション(コザボレーション)です。

このCDに収められている楽曲は、土村さん、木村さんが
『ひこばえ展』で出会った作家の作品からインスピレーションを
受けたものや、本人が中越を訪れた際のイメージから、はたまた
新潟地酒の興奮?などから生まれた素晴らしい作品の数々なのです。
それらはすべて我々と、新潟との出会いで生まれた曲なのです。

タイトルはその名も「越後組曲」(midさん命名)
木村秀子さんの友人はこのタイトルだけで購入希望だそうです。
(これを“ジャケ買い”というらしい)

さて、この越後組曲をまた一段と引き立てているのが、
CDジャケットに広がっている尾身伝吉さんの素晴らしい
風景画(版画)です。
音楽とイメージが一体化していて、双方の素晴らしさに感動!

このCDのアートディレクションとデザインを私が担当しました。
版画の美しさを損なわないように、控えめにまとめる事を
心掛けデザインしました。

もともと2次元(平面)のイラストやデザインが得意なので、
今回は大変楽しかった・・・・・・・・のですが、まったくもって
使ったことのないイラストレータというソフトを、
テキスト片手にあーでもない、こーでもないといじり回し、
なんとかデータの完成!
昨日CDプレス会社に音源マスターとともに送りました!
(本当に作業手順がそれでいいのか一抹の不安あり)

今月末には完成、納品される予定で、発売は10月4日からです。
是非、聴いて見ていただきたい珠玉の一枚となっておりますので、
何卒、よろしくお願いいたします。
なお、このCDの収益金の一部を中越復興に役立てさせていただきます。

<追記>
木村秀子さんのブログでスタジオ収録の様子がわかりますよ。