碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのごひゃくごじゅうろく

2017-10-26 20:42:45 | 日々
今日は一日快晴。気温も過ごしやすく、いい一日だった。

篠沢秀夫さんが亡くなった。篠沢さんと言えば、もちろんクイズダービー。正解こそ少なかったが、負け越しを尋ねられると、「それくらいが上品だね」なんて言っていたのを思い出す。
思い返せば、子供のころのテレビには、今よりずっとクイズ番組があった。各局こぞって、個性的なクイズ番組を押し出し、それがまた人気となって、観ているこちらの頭を鍛えてくれたし、心をワクワクさせてくれた。
NHKなら『連想ゲーム』や『クイズ面白ゼミナール』、日本テレビは『アメリカ横断ウルトラクイズ』、TBSは『アップダウンクイズ』や『ザ・チャンス』、フジテレビでは『なるほど・ザ・ワールド』だったり『クイズ・ドレミファドン』、テレビ朝日だと『クイズ・タイムショック』、テレビ東京は……何だったっけ?(笑)
他にも忘れてはいけない『クイズ・百人に聴きました』『クイズ・ハイ・アンド・ロー』『三枝の国盗りゲーム』『象印クイズ・ヒントでピント』『世界まるごとハウマッチ』『霊感・ヤマカン・第六感』……きりがない。
そんななかでも、『クイズダービー』はとにかく好きで、毎週観ていた。土曜日は子供にとって、黄金のローテがもう決まっていたはずで、もちろん各人で多少の違いはあるだろうが、例えば自分なら、夕方五時半~六時半まで『全日本プロレス中継』、六時半から『タイムボカンシリーズ』、七時から『まんが日本昔ばなし』、七時半から『クイズダービー』、八時から『八時だよ全員集合』(あとで『俺たちひょうきん族』に乗り換えた)と、ここまでノンストップで、テレビの前から離れなかったくらいだ。
篠沢秀夫さんは、子供のころ、一番テレビを観ていた時代の、懐かしい顔だ。その頃はどんな人物であるかも知らず、クイズをいつも外してしまう、頭の悪い、どうしようもないおっちゃん、くらいに思っていた。無知とは恐ろしい。
しかし、いつもにこやかで、最後の問題あたりで、たまに大穴の正解を出して、番組を華やかに締めくくっていた印象も強い。いわゆる文化人の枠に入る人だが、ご本人に華があったのだろう。
いまは改装して、子供のころの実家ではなくなってしまったが、篠沢教授を思い出すと、懐かしい実家の居間とともに、テレビ画面いっぱいの笑顔を思い出す。晩年は難病に侵され、さまざまご苦労もあったことと思うので、ぜひ、安らかに眠ってほしい。
コメント
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