中田真秀(なかたまほ)のブログ

研究について、日常について、その他。

OpenOffice.orgカウンシルから寄付を受けた最初の日本人は私である

2010-04-21 13:43:24 | 日記
OpenOffice.org comminity councilから寄付を受けた最初の日本人は私である。2008年末から2009年初頭にかけて私はOpenOffice.org community councilから1600Euroの寄付をうけ、FreeBSDへのポーティングをそのマシン上で行っている。

OpenOffice.orgへは、FreeBSD portingから始まった。7年間途切れなくコミットし続けている。メンテナンスはほぼ日常である。自動化スクリプトもかなり発達している。

プロポーザルは、2008/11/12に行った。
私のリクエストは、"Infrastructure cathegory" に落ち着き、予算管理者
からアクセプトされた。Stefan Taxhet, Florian Effenberger, Chirstian Lohmaierである。


Stefan Taxhetは、2008/11/21にMatthiasに処理を依頼した

2008/12/4に秋葉原のT-ZONE DIYショップで、192,896円で購入。

2008/12/10に到着、
2009/1/8に銀行から送金があったので確認電話があった。

その他資料
見積り
送金
OPENOFFICE.ORG EVから、FLEEBSD PORTING目的で送金した証書FLEEはFREEのtypoである。

ファンドされたマシンでコミットした際には、Cor Nowsの答えどおり、"Funded by OpenOffice.org community" をいれている。時々忘れるが...

成果

openoffice.org-3 7回
openoffice.org-3-RC 34回
openoffice.org-3-devel 38回
openoffice.org-vcltesttool 4回
openoffice.org-2 5回
openoffice.org-2-RC 6回
openoffice.org-2-devel 3回
かならずしも各コミットは独立でないし、幾つか記録忘れもある。

SDPA-GMP, SDPA-QD, SDPA-DDは海外ではすぐ評価された

2010-04-21 12:56:59 | 日記
前エントリにも書いたが
2008年, 2009年くらいから半正定値計画法の世界最高の性能を持つSDPAの多倍長精度版を開発してきた。多倍長精度版のソルバー開発は世界に先駆けて、世界で初めて、中田が行ったものである。問題意識は量子化学から出てくる半正定値計画法を正確に解きたかった、ということから出てきた。

小島政和先生からは、重要なソフトウェアです、とコメントいただいたそうだ。
SDPAグループのリーダー(?)かつ、SDPAの初期からの開発者である、藤澤克樹先生からも事あるごとに、良い仕事だといってくださる。ありがとうございます。

日本は欧米追従かつ、きっと欧米で評価が上がればもう少し日本でも評価されるにちがいない。また学会に出たがらないのも理由かもしれないし、小島先生、藤澤先生の評判が高すぎて見えてないのかもしれない。

昨年、ISMPという学会にいった。ポッと出の私の発表に、世界の最適化の先生がきてくれた。Mike Todd, M. Overton, Borchars, Kim Toh, Mittelmann... あとは覚えてない。Overton先生にはNewyork大で2005年に会ったが、まさかこんな形で再会するとは思いもしなかった。藤澤先生もおっしゃるとおり"interesting"と褒めていただいたことを思い出した。さらにGPLで公開しているので、応用研究も幾つか既に存在している。Kissing numberのより良いバウンドは、SDPA-DD(だった)を使って行われた。あとは、de Klerkら、 Wakiらの
論文で、問題がSDPA-GMP, SDPA-QD, -DDを使ってとかれている。

マイクロソフトリサーチからも問い合わせもあったし、他にも幾つか問い合わせがある。大抵はインプットファイルの作成ミス、だが、マイクロソフトリサーチからはバグを指摘された。

そのうち追従するソルバーは出てくるだろう。そういう噂も聞こえてくる。楽しみである。

OR学会誌 SDP 特集号: 脇さんから「面白い原稿でした」

2010-04-21 08:59:58 | 日記
OR学会に寄稿することになって、私が開発したSDPA-GMP, -QD, -DDについての原稿を昨日学会の事務局にメールした。脇さんから色々コメントいただいたが、最後に「面白い原稿でした」といただいた。本当にうれしい。私の出自は最適化ではなく、数学も危ういところが多々あるし、そういうのも加味していただいてのことだと思っているが、それでもうれしかった。励みにしたい。

もちろんSDPAがあってこそのGMP, DD, QD版なわけである。

FreeBSD portsのメンター経験:TAKATSU Tomoariくん

2010-04-21 08:26:20 | 日記
FreeBSDではportsのmentorを経験した。2009/5からTAKATSU Tomonariくんのmentorをしている。
未熟ながらさせていただいた。飲み込みも早く、優秀である。大体仕事を覚えたので、そろそろmentorから外そうと思っている。最初はもちろん、tinderboxをセットアップすることを教えた :-)

我こそはという方は私にメールをください。

FreeBSD ports コミット回数 2500回を越えた: 総計25位

2010-04-21 08:00:09 | 日記
私はFreeBSDのports committerでもある。私は2002年10月にports committerになってから、7年以上FreeBSDにコミットしている。現在、記録によると、2500回を越えた。それでもランクは25位である。数千を越すのはports managerレベルにならないとできないし、それはいまの私の利害にはない。上位50の、日本人だと知っているまたはそう思われる方をあげさせていただく。asamiさん、5758回、knuさん4788回(私のmentor)、kuriyamaさん、2894回、norkさん2054回である。ちょっとアカウント名から知らないとわからんではないかといわれそうだが、ご容赦。

私がコミッターになった理由は簡単である。FreeBSD problem reportに出しても全然返事をくれないからである。2002/7にcommitterになりたいと表明している。ずっと一貫して数値計算関連のportsに興味を持っているが、OpenOffice.org関連のportsが主だと思っている人も多い。

失敗は数限りなくしたが、最近の大失敗はopenjdk6である。これでtinderboxを覚えた。