今年も一年お世話になりました

2021-12-31 17:16:00 | うんちく・小ネタ
皆さま、今年一年大変お世話になりました。引き続きコロナとの戦いが続きそうですが、来年もまたギターと共に一歩一歩進んでいこうと思います。さて今年最後にこの一年半にすごくお世話になったものをご紹介して今年の締めくくりにさせて頂きます。昨年の春、コロナの影響が出始めた頃導入したiPad Proです。楽譜を大量に持ち歩くために以前よりその機会を窺っていたのですが新しく刷新されたタイミングで決断しました。これによって何よりも変わったのは毎日の自分の練習効率。いちいち楽譜を探して譜面台に載せる手間が省けるので、すごく便利です。もちろんレッスンでも生徒さんのやりたい曲の楽譜を検討したり、時には教本を忘れた子に「特別」見せてあげたりしています。最近はアコギのレッスンでU-フレット(無料で歌詞やコードを公開しているサイト)を見ながら音をBluetoothスピーカーで出してレッスンするなどしてすごく役立っています。また初めたばかりの小学生たちには空五線譜にドレミを書かせると喜んでやってくれます。だだしこれはパッドにApple Pencilで書くのが面白過ぎてやはりなかなか覚えてくれないので、現在教材を開発中です。電子楽譜としてステージでも出番がありました。今年の初めに保育園にお邪魔した時には初めて使いましたが、十分実用的でした。この時は余り譜めくりの必要が無かったのですが、譜めくりにはBluetoothで繋いだスイッチペダル(右)を使います。10月の発表会でも大活躍でした。当日のタイムスケジュールやステージ進行表と伴奏を当ててあげる子の楽譜、急遽助太刀する事になった合奏の楽譜、生徒さんのあげてくれた一言コメントまでぜーんぶこれ一枚に入れてずっと持ったまま進行しました。合奏の本番の時にステージでスイッチペダルの電池が切れるハプニングがありましたがなんとか手動で乗り切りました。(汗)ネットで検索するとペダルを二台用意する方もいるようですね。来年もまた大活躍してくれそうです。
では皆さん良い年をお迎えください!


冬休みにおすすめ5

2021-12-30 10:30:00 | うんちく・小ネタ
「先生、何かタンゴを弾きたいんです。」というなんとも少し曖昧なリクエストをして来たとある生徒さんにおすすめしたのがこの曲集。レオナルド・ブラーボさんの編曲による「タンゴ名曲集」/現代ギター社です。アストル・ピアソラの「チキリン・デ・バチン」からスタートしてその方は去年の発表会ではカルロス・ガルデルの「想いの届く日」を披露してくれました。冒頭のエル・チョクロ(アンヘル・ビジョルド)などは初級用と後半に中級者用と2つの編曲が収められていることからも分かるように、まさに教室での使用も想定してレベルの幅が考慮されていているのが嬉しいですね。同じくガルデルの「ポル・ウナ・カベサ」(首の差で)や、フランシスコ・カナロの「ティエンポス・ビエホス」(古き時代)あたりもいいですね。ピアソラならば「アディオス・ノニーノ」や「ブエノスアイレス午前零時」にじっくり取り組むのもいいですし、最後には名曲「オブリビオン」(忘却)の二重奏版も有りますのでご家族や友人とで楽しむのもいいのではないでしょうか?因みに前出の生徒さんは只今イサーク・アルベニスの「タンゴ」を楽しんで(苦しみながら)?います。頑張れ!

冬休みにおすすめ4

2021-12-29 10:08:00 | 音楽
冬休みにじっくり取り組みたい曲を今日もご紹介して行きます。エンニオ・モリコーネ作曲ニュー・シネマ・パラダイス/鈴木大介編曲版です。映画音楽の人気曲といえば必ず名前が上がる曲のようです。最近教室に入会された小学生のお父様がたまたまイタリア人の方で、先日娘さんのレッスンに見学にいらした時、たまたま私が弾いているとすぐに反応されて、「その曲イタリアでも有名です。」とおっしゃっていたので人気の高い曲なのだと実感いたしました。弾いていた部分は例の冒頭の下降する美しいメロディー部分では無かったにも拘らずです⋯。いろいろな方が素晴らしいアレンジをされていますが、より原曲の魅力を十分に味わえる、鈴木大介さんの編曲は如何でしょうか?「キネマ楽園」という曲集にまとめられているアレンジは大部分が以前現代ギター誌に掲載されたものだと思いますが、この曲集にはさらにこだわった編曲のギター二重奏番もあります。このアレンジは多くのギタリストに演奏されたと思います。ついでにもう一度じっくり映画の方もみるのもいいかもしれないですね。

冬休みにおすすめ3

2021-12-28 18:46:00 | うんちく・小ネタ
ついでにもう一つご紹介しておきます。J.S.バッハ/2つのコラールBWV645,147/デイビッド・ラッセル編曲です。なんと言っても後者は「主よ、人の望みの喜びよ」と言うサブタイトルで有名ですが、前者の「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」の方も私は大好きです。冒頭部分だけで、初めてこの曲に出会った中学生時代の感覚が蘇ります。せっかくなのでその出会いのエピソードを。中学生時代の私は音楽の授業の音楽鑑賞で先生がかけてくださるレコードで新たな曲に出会うのがとても楽しみでした。ある日音楽の授業で確かシューベルトの「魔王」のあの有名な歌曲を聴いていたと思います。シューベルトは今では大好きな作曲家の一人となりましたが、当時はその素晴らしい歌世界を理解出来ずに少し退屈していました。すると隣の音楽教室から大音量でバッハの「トッカータとフーガ」が流れてきたのです。たまたま窓際に座っていた私はその頃は教室にエアコンなど無い時代でしたので、少し黄色い木綿のカーテンが爽やかに風に揺られているその向こうから流れて来た聴いたこともないその音色と衝撃的な曲の出だしに打ちのめされてしまいました。その授業中シューベルトと共に聞こえるバッハに聞き惚れて、すごい手に汗握ったのを覚えています。授業の終了のチャイムが鳴ると私は自分の教室を飛び出して、すぐ隣の教室に駆け込みました。隣では新井先生という女性の先生がちょうどその「トッカータとフーガ」のレコードをしまうところでした。新井先生は私がギターをやっていたのは知っていましたし、学校内の合唱コンクールなどでも私が一生懸命だったのを見ていてくれたので、私が「先生、今かけてたのって何ですか?」と慌てて聞くとニヤッとして、レコードを見せて教えてくれたのです。私はその時何と先生に言ったのか、どのくらいの時間が流れたのか、しばらくして先生が「いいわ、今日だけ特別貸してあげる。明日必ず返してね。」とおっしゃってくれたのです。学校の所蔵するレコードでしたのでその「特別」の意味は理解していました。もちろん誰にも内緒でした。その時の嬉しさを今でも覚えています。先生は確か他にもバッハのオルガン曲のレコードを2、3枚貸して下さって、私はすぐ家に帰ってその当時父親がやっとの思いで揃えたレコードプレーヤーでカセットテープにダビングさせてもらったのです。震えるような感動でした。その日は興奮して一晩中それらを聴きました。「目覚めよ〜」はその中の一枚に入っていました。最初は余り気にもしていませんでしたが、夜に一人部屋を暗くして聴くと独特な静寂感がありました。冬に大雪が降って夜が来ると本当に静かになって、なぜかこの曲の世界観に浸りたくて雪の日の夜によく聴いていたのを覚えています。
バッハの曲に触れる喜びはおそらくどなたにとっても特別なものではないでしょうか?
決して簡単では有りませんが普段弾かれるバッハのレパートリーにはない魅力に触れられる編曲だと思います。おすすめです。

冬休みにおすすめ2

2021-12-27 10:41:00 | 日記
冬休みにじっくり取り組みたいおすすめ楽譜第二弾。昨日に引き続きおすすめするのは、モーリス・ラヴェルの「亡き王女のためパヴァーヌ」/ローラン・ディアンス編曲です。とても人気のある曲で昔からいろんな方の編曲があるようです。ディアンスの楽譜は自身の作品も含めてとても細かい演奏上の指示が書き込まれています。一つ一つ翻訳して行くのも楽しみの一つと捉えましょう。今は便利なアプリもあるようですし。巻頭には演奏ノートもしっかり有りますのでとても親切ですね。