やっぱり、クリスのこと・・

午後3時半頃、
僕はいつものようにヒマにしていた。

チャットできるような人いないかな～と思い、
『ゲイ出会いアプリ』を開いていた。
そして、条件を設定し、
アジア人以外で、今、ログイン中の
日本にゆかりのある外国人が表示されるページを開いた。
その中にクリスの姿もあった。

こんな夜遅く(日本：15時半、アメリカ：深夜)に、
アプリ使ってるんだ・・。
新しい友達でも探してるのかなぁ・・、
正直、複雑な気持ちになった。

そして、Lineにメッセを送った。


　僕　：クリス、いい人見つかった(笑)？


すると、クリスから電話が掛かってきた。


　僕　：今、アプリ、使ってるんでしょ。いい人、いた？

クリス：もう使ってないよ。
　　　　さっき、友達からアプリにメッセが届いたから、
　　　　返信してただけだよ。

　僕　：そうなんだ～。

クリス：エイチ(＝僕のこと)だって、使ってるでしょ。
　　　　1時間前に、エイチの家の住所を入力して、
　　　　ジャンプ機能を使ったときも、
　　　　エイチはログイン中だったよ。

※僕たちが使ってる『ゲイ出会いアプリ』、GPS機能を使い、
　近くにいる人を表示するだけでなく、ジャンプ機能といい、
　入力した場所の周辺にいる人を表示する機能も備わっていました。

　僕　：僕はいつも使ってるよ。
　　　　だって、一人で過ごすの、寂しいもん・・。使っちゃダメ？

クリス：いいよ。
　　　　でも、相手がエイチにキスとか、エッチを求めるかも・・

　僕　：僕はクリスだけが好きだから、そんなことしないよ～。
　　　　それにクリスだって、よくログインして、
　　　　頻繁にアプリ使ってるでしょ。

クリス：でも、俺は、プロフィールを見るだけ。
　　　　アメリカ人からメッセも沢山来るけど、
　　　　怖いから、絶対に会わないよ。

　僕　：アメリカに住んでる日本人は？

クリス：アメリカに住んでる人はみんな怖いから、会わないよ。


アプリに関する会話はこんな感じで終わった。

僕はクリスが頻繁にアプリにログインしてることは知っていた。
でも、それを知ると、ショックを受けるから、
クリスの最終ログイン時間はいつも見ないようにしていた。

クリスがジャンプ機能を使って、
僕のログイン状況を監視していたというのは、
正直、意外でした。

クリス、僕に興味を持ってなさそうでも、
そうじゃなかったんですね。

短い会話でしたが、
お互いの思ってること、意見を言いあって、
2人の間にあった壁が1つ無くなったような気がした。

お互いに、スッキリし、
そのあとは、明日のクリスのＮＹでの休日の過ごし方や、
『ホームアローン2』の話で盛り上がったのでした。

最後は「大好きだよ、ちゅー」で〆、
電話は終わったのでした。

今日はいろいろ盛り上がって、
久しぶりに甘い感じで話ができたので、
嬉しかったのですが、
クリスに会いたい、もっと話したい
という気持ちが強くなってしまい、
寂しくなっていたのでした。

電話でクリスは
ＮＹに行くときの便名を教えてくれた。
クリスが飛行機に乗っているときに、
『飛行機追跡アプリ』を使って、
クリスが搭乗してる飛行機を探そ～♪

クリス、大好きだよ。

う～ん・・

昨夜、クリスに
おはよう・仕事がんばってメッセを
Lineで送って寝た。

今朝、Lineを見てみたら、
未読スルーされていた。
いつものことか・・。

フェイスブックを見てみると、
「今日は、、、暇暇暇(笑)」という記事と
クリスの家から撮ったと思われる写真が
アップされていた。

いつものことと言えば、いつものことですが、
暇暇暇なのに未読スルーされてたので、
イラっとした。
そして、メッセを送った。


　僕　：今日は休みなの？

クリス：休みだよ

　僕　：今、何してるの？？

クリス：空港にいる
　　　（※クリスは大の飛行機好きなんです・・）

　僕　：ご飯食べてるの？

クリス：うん

　僕　：クリス、暇なときは、いつでも僕にメッセしてね。

クリス：ごめん、マンションでお掃除してた

　僕　：今日とかじゃなくて、これから・・。

クリス：俺も送ってるよ
　　　　今からターミナルに戻るね。
　　　　あとでメッセするよ。


なんか、クリスにテキトーに対応されてるようで、
微妙な気分になったのでした。

毎日、おはようメッセと
お疲れ様メッセ送ろうと思ってたけど、や～めた。
クリスのバカ。

今度、クリスからメッセ来たら、
２日間くらい未読スルーでもしてみようかな～。

心が小さな僕でした・・。

クリスが不安？？

あとで電話するね・・
クリスから電話は掛かってこなかった。

でも、夕方（アメリカ：深夜2時）、
フェイスブックに書き込みがあった。
クリスからだった。
昨日、投稿したクリスマスデコレーションの画像に
「エイチ」と、僕の名前を書き込んでいたのでした(笑)。
普通の人が見たら、
何この書き込み？？というレベルです(笑)。


午前中、僕の『ゲイ出会いアプリ』にクリスが足跡をつけたり、
クリスが僕のフェイスブックに書き込みをすることは今までになく、
異例中の異例でした。

何かあったのかな？？　寂しいのかな？？
クリス、大丈夫かな？？　僕は不安になった。

そして、Lineでメッセを送った。


　僕　：クリス、まだ起きてるの？

クリス：ちょっと(笑)

　僕　：Facebookの書き込み、どうしたの？

クリス：今何してるの？(^ー^)

　僕　：テレビ見てるよ～

クリス：あ、そう(▼皿▼)
　　　　登録したの？(^ー^)
　　　（※昼過ぎに話した空港での仕事の件です）　　

　僕　：？？？？？アハ(笑)

こんな具合にチャットしたのでした。
クリスの様子がいつもと違う・・。
そこが気になり、僕からLine通話を掛けた。
電波が悪く、話すことはできなかった。

でも、クリスは安心したようで、
「あ、眠い」というメッセが来て、
おやすみ+ちゅーメッセを送り、
クリスとのチャットは終わった。

クリス、僕が他の人と会ってるんじゃないか・・って
不安になってたんですね、きっと。
クリスを不安にさせちゃって申し訳ない気持ちと、
かわいそうなことをしちゃったなと思った・・。

クリス、僕は他の人と変なことはしないよ。
だって、クリスのことだけが好きだから・・。

あと1時間くらいしたら、
クリスにおはようメッセを送ろ～。