飛騨金山温泉ゆったり館

　国道41号線から馬瀬川沿いの256号線に折れると、数分でこの温泉が現れます。対面の「道の温泉駅かれん」にも同じ源泉を使った風呂がありますが、そちらは入浴したことがありません。
　お湯は肌触りの良いアルカリ性単純泉。加温、循環、塩素消毒をしています。ただし塩素の使用は極力抑えているとかで、実際入浴していても塩素臭はほとんど気になりません。源泉が43.3度もあるのに、引き湯の間に冷えてしまい加温しなくちゃならないのは、もったいないですが。サウナに隣接して加温循環消毒無し掛け流しの源泉浴槽があるのはうれしい。加温された浴槽の湯にはあまり個性を感じませんが、こちらは温泉らしい硫化水素臭も楽しめます。ただし水温20度台の水風呂ですけれど。
　施設は立ち寄り温泉としてひととおりのモノが揃っています。地元市民でいつも混み合っていますが、窮屈じゃない程度の広さもあり。レストランのメニューが充実している点はポイント高し。ここの「塩鶏ちゃん」けっこう好きです。大食らいの人は「食べ放題そば定食」をどうぞ。ざる10枚以上食べると番付表に名前が載ります。
　旅やレジャーの途中の立ち寄り湯としては悪くないと思いますよ。ただしサウナや源泉浴槽を使うのに長い階段を上る必要があることだけは、バリアフリーの観点から早急に改善を望みたいです。
＜勝手に通信簿　5点満点＞
泉質　悪くはないが個性もなし。源泉浴槽は○　3.0
施設　そこそこ広いが、いつも混んでいる　3.0
食事　メニュー充実、味もまずます　4.0

桃源郷温泉

　正式名称は「飛騨古川桃源郷温泉　ぬく森の湯すぱーふる」長ったらしくて覚えにくい（笑）。高山方面からだと国道41号線が数河峠に向けて上り坂になる手前で宮川を渡り、集落や田園の中を5～10分ほど進むとあります。この場所もちょっと分かりにくく、それなのに道案内もいまいち不親切（怒）。桃源郷温泉というのは、周辺がモモやリンゴの果樹園だからと名付けられました。
　泉質はしっとり系の単純泉（低張性弱アルカリ性低温泉）。加温・循環を行っています。さしたる特徴のないお湯ですが、塩素臭はほとんど感じられないし、オーバーフローの量が多くお湯は比較的新鮮で、悪くはないと思います。ちなみに古川の名宿「八ツ三館」もここの湯を使っています。内湯の一角にヒノキだかマキだかの小さな浴槽があり薬草湯（日替わりで1種類の薬草を使用。薬湯というよりハーブ湯という感じ）となっているのですが、そこがとても快適。9月～2月の第4土曜日には内湯に特産のリンゴが浮かべられます。
　このあたりの立ち寄り温泉では古い方なのですが、施設は清潔。こまめに改修も行われているようです。ラウンジ中央には円形の暖炉、まわりにはゆったりしたチェアが置かれ、寒い時期の入浴後はそこでくつろぐと極楽。食堂もありますが、メニューにあまり魅力を感じないので使ったことはありません。畳の休憩室もあり。自販機の牛乳が地元の牧成舎の低温殺菌牛乳なのはポイント高し。これはほんと旨いです。
　温泉を楽しむというより、ちょっとひとっ風呂という感じで利用するのにお薦め。地元客でいつも賑わっています。
＜勝手に通信簿　5点満点＞
泉質　可もなく不可もなし、リンゴ湯の日に行きたい　3.0
施設　広くて小綺麗、暖炉のあるラウンジが極上　4.0
立地　開放感ある山裾の果樹園。リンゴ狩りもできる　3.5