隊長曰く/RFC名古屋

釣れた日には釣りのハナシでも(笑)

アユの値段

2015年02月19日 10時27分44秒 | 環境クライシス

 経済の面から昨日の続きというか補足。郡上漁協の例です。郡上漁協では釣り人からアユを買い集めているのですが、その買い取り価格は魚の個体重量によって変わります。出荷日の市場相場しだいで実際の価格は変動します(なので現金支払は翌日以降)が、7月上旬あたりだと下記がおよその目安となります。

 

 特大(100g以上) 800円/100g →1尾あたり800円以上

 大(80~100g) 600円/100g →1尾あたり540円前後

 中(60~80g) 400円/100g →1尾あたり280円前後

 小(40~60g) 200円/100g →1尾あたり100円前後

 ビリ(40g未満、その他規格外) 0円 →金にはならない

 

 この数字だと50gの魚を5尾(500円)釣るよりも、100gの魚を1尾(800円)釣ったほうが、はるかに儲かることに。価格は多少異なるかもしれないけれど川漁師(漁協組合員)でも基本的な仕組みは同じ。だから郡上で稼ぎたい人は、みんな大物志向になります。僕もアユ釣りに狂っていた頃はそうでした。

 世知辛い話で嫌だという声もあるでしょうが、これが「郡上鮎」というブランドを守ってきた大きな要因なんだと思います。見た目が立派で、脂が乗って食べても美味いアユを、積極的に集荷・出荷する郡上漁協への信頼を高めてきたというわけ。

 

 そんな郡上ですから、無闇矢鱈と稚魚放流を増やして、魚の平均サイズが小型化してしまっては、漁師も釣り人も消費者も喜ばない残念な結果になります。県内他河川でも少なからず同じ理屈が当てはまるはず。簡単に言ってしまえば、量より質!なんですよ。「アユの漁獲量日本一を目指す」なんてうそぶいている県の役人は、そこをどれだけ理解しているんでしょうか?

 写真は美並あたりの長良川。

 


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